若いころ、25、6の頃まで、私はおしゃれに無頓着だった。
まったくファッションというものに興味がなかったと言っていい。
ちゃんとメイクをするようになったのも、多分20代中盤を超えてからだと思う。
職場には自分と同世代の女の子がキレイにメイクして、可愛いお洋服で通っていた。
可愛いなと思っても、自分には似合わないと思っていたし、何より
自分の中で、「simple is best」が絶対だった。
そういうわけで、夏場なんか、吉田栄作ばりに白いTシャツとジーンズ。
なんて、素敵…と思っていたわけです。
友達はそんな私に、「この服似合うよ、これもいいよ」と色々アドバイスしてくれた。
傍から見たら、そうとういけてなかったんだろうと思う。
でも、いくらアドバイスしても、単色使いのシンプルないで立ちの私を見て、
「…どうして、どうして、何でいつもそんな恰好ばかりするんだ!!
私があんただったら、もっと可愛いかっこして、きちんとメイクするのにっ!!!」
と、本気で怒られたこともあった。
何で怒られるのかわからず、
何で???素敵なのに…
真似してもいいよ???
と、バカなことを思っていたりもしたもんです。
20代後半くらいになってからかねえ、急におしゃれに目覚めたの。
それまでは、メイクもファンデを薄く塗るくらいで、眉毛を整える術さえ知らなかったわ。
「これ使って、お願いだから使ってみて」と友達からもらったマスカラを
初めて使った時の衝撃。
こんなにまつ毛って伸びるの?目が違うんだけどっ!!!
いやあ、びっくりしたね~。
それからアイメイクにはまり、眉毛に手を出し、
今じゃ、ビフォー、アフターと自分で思うくらい、メイクの腕上がりましたよ。
そうなると、来ている服の好みなんかも変わってくるんですよ。
似合わないと思っていた服が、似合うことに気づいたんですね。
…ホントにねえ…、
なんてもったいないことをしてたんだ~!!!ワタシっ!!!
今、ホントにしみじみ思う。
あの年代って、何着たって、どんなかっこしてたって、似合ってたんだと思う。
そんな貴重な時を、似合わない、と決めつけてやたら地味に過ごしたワタシ。
バカバカ、私のバカっ!!!
というのもね、なんか最近思うわけです。
あ、この服可愛いな~、と思っても、「これ、今の私が着ても大丈夫??」って。
後ろ姿は若くて可愛い感じだけど、正面みるとびっくりっていうの、結構ないですか?
自分もそう思われるんじゃないかって、最近思うわけです。
だから、服を買うときに躊躇してしまう。
なんかね~、もうボーダーラインがわかんなくなってきた。
なので、また最近シンプル生活ですよ。無難にね。
そういう話を、最近姉とよくします。
「この前、30歳くらいの時の写真が出てきたの…
あたし、こんなにキレイだったんだってびっくりした」
って言ってました。
時の流れって無情だね。
姉はこの2年で7キロ太った。…痩せないらしい。
ただ、今は辞めてしまったけど、同じ職場にいたおばさんが、ホントに顔はおばさんだったんだけど、
その恰好はいつも若者みたいだった。最初みた時はギョッとしたんだけど、
でも気にせず着てたんだよね。それはそれで何か可愛かったな~と思う。
そのおばさんを目指そうとは思わないけど、可愛く年を取っていけたらいいな~。