「山のあなた」
カール・ブッセ 上田敏訳
山のあなたの空遠く
「幸」(さいはひ)住むと人のいふ。
噫(ああ)、われひとゝ尋(と)めゆきて、
涙さしぐみ、かへりきぬ。
山のあなたになほ遠く
「幸」(さいはひ)住むと人のいふ。
⇒山の彼方に幸福があるというので、探しに行ってみた。
だけれど、見つけることができずに、涙ぐみつつ帰ってきた。
山のはるか遠くに幸福が住んでいると人は言う。
ドラマ「ダンダリン」が最終回を迎えました。
視聴率はいまいちだったようですが、私は好きな話でした。
主人公 段田凛がよく口ずさむ詩です。
このドラマを見るまでは、知りませんでした。
なんだかいい雰囲気の詩で、心にじんわりと染み込んできます。
番組中では、二つの解釈を言っていました。
①山の彼方まで行っても、幸せは見つからない。
という解釈と。
②見つからなかったけれど、必ずこの山の彼方に幸せはある。
という解釈。
見つからないのは悲しすぎるので、後の解釈をしたいですネ。
しかし、私はもう一つ感じたことがあります。
③遠くまで幸せを探しに行ったけれど、幸せはすぐ近くにある。
気が付かないだけなんだ。
回りにある小さな幸せ。それこそが、本当の幸せなのではないでしょうか?