鉄塔って、どうやってできると思いますか?
鉄塔の作り方をざっくりステップ分けをすると、こんな感じ。
① どこに、どんな鉄塔を建てるか、調査・設計をする
② 工事するための準備をする(建設予定地までの道を作るなど)
③ 鉄塔の基礎をつくる
④ 鉄塔を組み立てる
⑤ 電線を張る
この5ステップに分けられます。
先日、④の組み立てのステップを見学させていただいたので、その様子をお見せしたいと思います。
見学させてくださった東光電気工事さんから電線愛好家の石山さんと私にお声がけをいただいたのですが、勝手にゴムホースマニアの中島さんも誘って、3人で連れていっていただくことに…。(いつも勝手にすみません。。)
3人の、夏の思い出になりました…!
それはさておき、現場に到着すると、まず目に入ったのは巨大なビニールシートの山。資材置き場です。
シートの下には、このあとの架線工事で使われる電線と碍子が。
グレーの碍子がたくさん!に、茶色の碍子もあります。
茶色の碍子の数が少ないのは、目印として使用するためです。9個グレーの碍子を連結させたら10個目は茶色を使用します。そうすると、点検する際などに碍子が数えやすくなるのです。
電線のリール。でかい!ダヴィンチみたいな写真が撮りたい!っていったら石山さんがとってくださった。。
設計図に沿って鋼材(鉄塔の骨組みとなるパーツ)を組み合わせ、ボルトで緩めに固定していきます。
職人さんたちはパッと設計図をみただけでどこにどの資材がどの向きで必要かが分かっているし、どのボルトが何本必要かも分かっているよう…。これが長年の経験ってやつか。
写真左側のトラックについたクレーンは、仮組み用。組み立てはもっと大きなものを使います。
そして、仮組みしたものを大型クレーンで持ち上げて、鉄塔の上で待機している職人さんがボルトを締めていきます。
使うボルトは、そのときその時で使う個数を仮組みした職人さんたちが小さな袋に入れて、仮組みのパーツにくくりつけてくれます。
今回は、鉄塔の下の部分は1面ずつ、上の部分は4面とも組んだ「箱」と呼ばれる状態で持ち上げます。
今回の鉄塔は37メートルほどのもので、この規模だとだいたい半月くらいでできるそう。
一般的に組み立て工事は早いもので10日ほど、大規模なものだと3ヶ月ほどかかると言われています。
スケールが大きすぎて、早いのか遅いのか分からない!
クレーンが使われる前は、地上で倒した状態で組み上げて、みんなで引っ張って起こしていたこともあるそう。でも、今も機械の力を使ってはいるものの、何人もの職人さんが作っていることには変わらないんだなぁ。
いつか、全部機械で完結する日がくるんだろうか。。
職人さんの数も減っているそうだし、これからもっと簡単に鉄塔が建つように、技術が進化するといいな。今の方法では、女性や高齢の方では作業するのは難しそうだし、少子化しているし、今までと同じ条件では人材は増えないよなぁ。自分の腕力に頼らなくても良かったら、私も作る側になるのに…!笑
でも、100年前に比べたらクレーンやドローンの登場って衝撃的なレベルだし、100年後の技術の進化に期待しとこ!!!