復路六日目!古い茶屋と老婆!
前夜は、「キンジャ」の村に泊まった。明日はバスの来る「ジリ」に泊まる。今夜はその中間と考えて、ロッジを探しながら歩く。デオラリ峠を越えて二時間行くと、木造の古い茶屋があった。茶屋の前の物置風な建物に、「ROOM」の殴り書きがあった。前からロッジでは無く、こういう古い茶屋に泊まりたかった。早速、女主人と交渉するが全く言葉が通じない。とりあえず納屋を改装した部屋に入る。部屋にはベッドが三台備えてあった。古いが清掃してある安心できる部屋だった。荷物を整理し外に出て、山から引いてある水で体を洗う。暖かい炉の傍でロキシーを飲んでいると、高校生の長男が帰って来て宿のことを話してくれた。『家は5人家族であり、祖母は84才。両親は40代。姉は19才で、高校を卒業した後、家の仕事をしている。自分は17才で、高校を卒業したら大学で経済学を学びたい。宿は一泊20円。』
私や家族の食事は、高校生と姉がテキパキと作ってくれた。84才の祖母は「蜂蜜入りロキシー」をグイグイ飲み、私にも勧める。古びた茶屋泊りは爽快だった。外は満点の星が輝いていた。