なんて事だ!
翌朝、小屋から出て、砂礫や大きな岩塊の積み重なった岩山を越すと、一時間で上の氷河に出た。モンテローザ山頂へは、この氷河の急傾斜を延々と進む。氷河の上には、昨日の雪が40cmほど積もっていた。岩山の上で、ピッケルを出し、アイゼンを着けてザイルを結ぶ。ここに10程のパーティーがいたが、誰も出発しようとしない。誰もがルートファインディングとラッセルを嫌い、他のパーティーの後に着く作戦であるらしい。結局、モンテローザ頂上直下の『ルンゼ」まで、延々5時間、私とフランス人ガイドが交代でルートファインディングと、ラッセルをする事になった。後のパーティーは私たちの後を付いてきて、私たちが休むと少し離れた下で休み、私たちが出発すると付いてきた。後続のパーティーの中に「ポーランドのテレビ隊」たいたが、これも前に出ようとはしなかった。なんて事だ。