ずっと何かに囚われていると感じていた。
何にこんなに囚われているんだろうとずっとモヤモヤしていた。
通勤中に聴いていた哲学の動画に答えがある気がした。
動画はレヴィ・ストロースについてだった。
レヴィ・ストロースの名前は知っていた。
その思想が構造主義で有名な著作に『野生の思考』というものがあることも知っていた。
だが、実際のところ、構造主義が何なんのか実態は知らなかった。
良い解説があって、とても納得した。
僕たちは目に見えないシステムによって、価値観や意思決定を左右されていることを改めて実感した。
見えないものに僕たちは支配されている。
このモヤモヤは自分が納得していないのに、生まれながらにして放り込まれるこの社会のシステムに嫌悪感を抱いていたことだと感じた。
僕は納得していない。
しかし、この社会のシステムに産まれ落ちてしまった以上、そこから抜け出すことは困難だ。
僕が思ったのは2つのシステムに自分は囚われていることに気づいた。
1つは動物としての本能というシステム。
2つ目は資本主義社会に生まれた現代人としてのシステムだ。
僕はシステムに大きな影響を受けている。
資本主義はラットレースとはいい例えだと思う。
結局のところ、資本主義の成功要因は、本能というシステムが近代的な合理性というシステムに組み込まれたためだと思う。
資本主義は本能的なのだ。
僕は動物的なヒトとしての幸せと合理的な人間としての幸せのちょうどバランスの取れた生き方を探していた。
年々、社会は悪くなってるという人も多いが、僕はそうは思わない。
社会はより自由になってきている。
個人の尊重という価値観が浸透しているのを感じる。
一方で、その自由が公共の福祉を侵害しているのも感じる。
組織から個人へ時代は変わりつつある。
これから動物としてのヒトの心理と、現代という心理。
この2つのシステムについて考えながら、自らの幸せを追求していきたい。
システムから縛られて生きるしかないのなら、いっそこのシステムをコントロールしてやりたい。
いかにも現代人らしい本能的な思考だなって考えながら、笑った。