ガイカの夜明け

FXトレーダー トーマスの日々の計画と気づき

ヘッド・アンド・ショルダーの到達目標値

2011年11月13日 17時17分09秒 | フォーメーション

実際のチャートでは、教科書にあるような左右対称形のH&Sには、なかなかお目にかかれない。
現在のAUDUSDの場合もネックラインを引いてみると傾いていて、その傾きは1日当たり約36ピップスずつ上昇をしている。
つまり、全体にゆっくりとした上昇の傾き(バイアス)がかかっている中で、H&Sが形成されたと考えられる。
この1日36ピップスのバイアス分を、画像処理をして補正してみたのが右側のチャートである。

右側のチャートであれば理想的なH&Sに近くなり、一般的な理論をそのまま当てはめ易くなる。
つまり、ヘッド部分の値幅を倍返ししたN2ラインが到達目標の目安となる。
今回の様にバイアスがかかっている場合は、N2ラインに至るまで道程(到達時間)により、
ゴールはA~B~Cという具合に時間と共に変化することになる。

到達目標値は理論値であって、その通りに価格が動いてくれるという保証は全く無い。
一つの単なる「目安」にしか過ぎないのである。
しかし、混沌とした値動きの中に、「目標値」を見出せるという事は素晴らしい事と考える。
「目標値」に基づいて「トレード・ストーリー」を描いて持ったポジションは、
もしも値動きが想定した「ストーリー」から外れて行った場合、いち早くポジションをイグジットすることが出来る。

H&Sはトレンドの転換パターンであるので、新しいトレンドが継続する限りポジションを永く持ち続け、利益を最大化すべきである。
ここで云う「トレンドが継続する」という意味は、トレンドラインに沿った値動きをし、高値・安値が共に更新されていくということである。
よって、トレンドを逸脱するような値動きがあった場合は、即、イグジットすれば良い。
そしてトレンドが継続する限りは、トレンドの終点と目される「目標値」までは、利食いはガマンすべきである。
「目標値という目安」を持つ事により、途中で「早く利食ってしまいたい!」 という精神的欲求に打ち勝つことができる。

今回のケースでは、H&Sフォーメーションがスタートするには、来週早々にでもリターンムーブが終了し、安値を切下げていく必要がある。
そうなった場合は、現在のレベルは絶好の戻り売りのポイントになる。
一方、値動き次第では右肩トップを上抜けて行き、「ダマシ」のフォーメーションになる可能性も充分にあり得る。
実際のトレードでは、ストップを何処に置くのか?…とか、ストップ後のトレードストーリーもしっかりと立案しておくことが大切。

今後、機会があったらば「H&Sのダマシ」についても考えをまとめてみたいと思う。



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