国税専門官を目指して ~民法はこう攻略する~
みなさんこんにちは。今回は法律科目で最もボリュームのある民法についてお話します。
国税局の採用試験の採用試験では基本民法は総則・物権・債権が中心になるのでここを重点的に抑えればいいでしょう。ただ、筆者の時と違って民法が記述試験でも選べるようになったので、特に法学部の方なんかは記述試験も念頭に置いた勉強をされたらいいかもしれません。ちなみに筆者の時は憲法・経済学・会計学・社会学の四つから二つを選択で、筆者は憲法と経済学を選択しました。どんな問題だったかは忘れましたが、どちらもよく書けました。
はっきり言って民法は難しいです。法学部で民法がご専攻の方でも難しいと思います。筆者は憲法の時にもお話したちょっとアウトプット→インプット→アウトプットの勉強法で勉強を進めましたが、インプットで有名な我妻栄先生の『民法』(これは通称ダットサン民法とも呼ばれます)を読むのと並行して民法を解説したマンガを読みました。これらが頭に入りました。ダットサンもよかったですが、こんな漫画があればおススメです。あと、法律に関するテレビ番組もいいイメージトレーニングになります。あそこで取り上げられているのは民法です。
筆者は少々間違っていても構わないから自分なりの覚え方で法律の概念を覚えようとしました。例えば、192条の即時取得。
AからBが盗んだもの(=動産)をCに譲ったとします。するとCがそれを持っていれば、AではなくCのものになる、
というわけです。これを難解な法律のテキストには「動産は占有に公信力」と書かれていてややこしい。だからこそ自分なりの覚え方を身に着けてほしいと思います。ただ、注意しなければならないのが、こういう覚え方をしたときに視野が狭くなることです。192条の規定はあくまでも動産だけ。不動産の場合は登記が公信力でしたね。それに先ほどの話なら盗まれたAは場合によってはその動産を取り返すことができます。それは193条、194条に書かれていますから読んでください。
民法を勉強するときはできるだけ最新のテキスト、最新の問題集を使ってください。年々法改正があります。これが憲法なんかとの違いです。商法も同じことが言えます。アマゾンなんかで安いからといって古いテキストを買ったら法改正に対応していない、なんて可能性もあります。受験予備校なんかが出版している最新の問題集はその点、昔の過去問も最新の法律に対応して作り変えてあるので大丈夫です。
民法は司法試験など、多くの試験に課せられる科目です。国税局の採用試験でも必須ですし、勉強して損はないでしょう。もしかしたらみなさんの中にも司法書士や行政書士との併願を考えておられる方もいるかもしれませんね。国税局が第一志望というのなら司法書士などの問題まで手を出す必要はないでしょう。過去問と通説・判例に沿った勉強を心がけてください!!