今日は一冊の本を紹介したいと思います。
「いのちのカプセルにのって」
この本は児童文学作家の岡田なおこさんが執筆した本で
障がいを抱えた女の子「あかり」と子犬の物語です。
岡田さんと私の出会いは40年以上前の事で、同じ高校に通っていました。
当時神津島という限られた地域の中でしか生活していなかった私が都内の高校へ通い始めて、脳性麻痺という重い障がいを抱えた岡田なおこさんという存在を知ったわけですが、当時の私には岡田さんは特別な存在でした。「こんな人が東京にはいるんだ?」というような。
クラスも違い3年間言葉を交わすこともなく過ごしたわけですが、当時は障がいに対する知識もなく、ある面奇妙な人を見るような感覚しか持っていなかったんだと思います。
今は神津に戻り、地活という障がい者に関わる施設で働き、多くの障がいをもった人達と接して楽しく過ごさせて頂いていますが、当時の自分を振り返るととても恥ずかしくなります。
岡田さんが、「高校には変な健常者がいっぱいいた」と言っていましたが、私自身も正にその変な健常者でした。
今回、高校時代の友人のライブに、岡田さんの「いのちのカプセルにのって」の出版記念イベントも行う、と言うことで参加し、40年ぶりに会い、初めて言葉も交わしました。
本の読み聞かせもあり、ライブもあり、40年ぶりに会う友人もいて楽しい一時を過ごすことが出来ました。
その中で岡田さんの話を聞くことも出来ました。
岡田さんが児童文学作家を目指したのは、漢字が苦手だったから、と、大人になってみんなに会ったときに恥ずかしくない自分でありたかったから、ということを話していました。
全身麻痺という重い障がいを抱えていてもこんなに頑張っている人もいるんだということを思い知らされ自分自身もっと頑張らなければ、と思う面と、地活の利用者をはじめ障がいを抱えた方達が、頑張ればもっと出来る!とか、少しでも元気になれればいいかな、と思いこの本を購入しました。
地活、潮彩の会に一冊ずつ置いてありますので、興味のある方は是非ご一読下さい。
ご連絡頂ければ貸し出しします。
(記 鈴木)