本日、今上陛下にあらせられましては、満79歳の誕生日を迎えあそばしました。
まことにおめでたいことです。
周囲がご公務の負担軽減を進言しても、まだ大丈夫と気丈にお断りになり給うたとか。
心強いですねぇ。
私は将来的には憲法1条を廃止して国民の象徴たる天皇制は廃止し、ゆるやかに国家の象徴とは別の存在におなりあそばすのがよろしかろうと考えています。
満州国皇帝の溥儀のようにいきなり庶民と同じになれと言っても無理でしょうから、天皇という称号は残しつつ、しかし宮内庁や皇宮警察は廃止し、皇居の大半を公園として一般公開し、国事行為などは一切せず、例えば皇室博物館のようなものを公園となった皇居の一角に作ってそこの館長として一般国民と同様に選挙権や被選挙権、職業選択の自由や住居の自由を持ちまいらせ、遠い将来には完全に天皇制を廃止する、という方法です。
わが国の繊細で豊穣な文化は、天皇という存在抜きには語れません。
しかしいつまでも、ある一家から基本的人権のほとんどを奪い、その代わりに過剰に敬ってその人生を縛り付けるようなことは、あまりに不公平というものです。
今の皇族には、ほとんど生存権くらいしか、基本的人権は認められていません。
姓を持たないわが国唯一の奇妙な一族です。
女系だとか男系だとか、死ぬほどどうでも良いことが議論になっていますね。
今まで女系の天皇は存在したことが無いから男系を維持しなければいけない、という意見を耳にします。
しかし何事にも最初というものが存在します。
女系だからといって天皇陛下のご公務に差し障りがあるとは全く思えません。
最初の女系天皇を認めれば、それが新たな伝統になりましょう。
男系しか認めないというのは、結局伝統の名を借りた男女差別でしょうねぇ。
むしろ皇室の伝統は、伝統に縛られず柔軟に変化してきたことだと考えています。
古くは大陸から仏教を受容してその庇護者となったり、武家に政治を任せたり、明治維新ではなんと軍のトップの大元帥陛下におなりあそばし、洋装に身を包んで戦争の指導者ということになってしまいました。
また、宮中内部では乳母を廃止したり、自由恋愛によってご成婚あそばしたり。
皇室ほど伝統を守らない王族も珍しいように思います。
しかしそこに、皇室がこれほど長く続いてきた理由があるのでしょうね。
柔軟に変化したからこそ、時代の要請に応えることができたのでしょう。
そして今、まだ天皇制の廃止まで行くのは時期尚早ですが、とりあえず、女帝も女系も認めるという、男女共同参画社会の時代的な要請に応えるべきでしょうね。
男だろうが女だろうが、また父親が皇族じゃなかろうが、天皇が代替わりする儀式において天皇の核というべき魂が新天皇に受け継がれ、それが続いてきたため、核となる魂は天照大神に一直線に繋がっており、それをもって万世一系と呼ぶのであって、何も血筋が一系だという意味ではありませんし、事実として一系ではありません。
つまり、代替わりの時に核となる魂が新天皇に受け継がれた際、その入れ物である新天皇が男系だろうが女系だろうが外人だろうが犯罪者だろうが、万世一系は保たれていると考えるのが妥当でしょう。
私としては、10年おきくらいに全国民からくじ引きで天皇を決めるくらいに大鉈を振るって欲しいと思います。