この記事は「放射線の真実11-2」へと続きます
お暑うございます。
今日も御訪問有難うございます。
さて今日のブログですが、昨日同様にオックスフォード大学のウェード・アリソン名誉教授が上梓した「放射能と理性」(徳間書店)を参考に記します。
それで昨日は書きませんでしたが、この本は正直言って可なり難解です。
もし買ってみようと思う人がいたら心得ておいてください。
1/3は物理的な知識がないと理解不能。
でも難解でない部分もあり、そこはとても参考になりました。
このブログで私は放射線被害の過大評価について述べていますが、最近強く思うことは、放射線を必要以上に危険とみなす人たちは原発に強く反対し、放射線をマスコミの述べる現状よりも安全だとみなす人たちは原発推進派である場合がとても多いということです。概ねどちらも思いこみが激しいと感じます。
私のように原発は絶対反対だが、放射線に関しては余りにも過剰反応していると警告する立場を取る人はとても少ないと感じます。
これでは二極対立の戦いは平行線を辿り、正しい判断へとは向かわないと考える次第です。
「放射線と理性」の著者のアリソン教授も原発推進の立場ですので、ちょっとうがった見方もしそうになるのですが、基本的に文書の波動はとても誠実な感じを受け、自分の意見はハッキリと述べるものの事実を淡々と述べていて読者をリードするようなところもなく、信頼できるものだと思います。
チェルノブイリでの驚き
チェルノブイリでの原発事故において巷間では、放射線被害全般に酷いものであるという、放射能に否定的な記述も多く目にしました。
チェルノブイリ事故は、杜撰な管理と未熟な経験者の判断による試験で、圧力が上昇し格納容器の最上部の蓋が吹き飛び、炉心がむき出しになり、科学的爆発と火災が続きました。
それによって福島と同じように立ち入り禁止区域を作り、浄化作業要員だけを残し11万人を強制移住させ(27万人との説もある)パニックと混乱を起こしました。
実際のところ、この事故によって多くの方が放射線を大量の放射線被曝をして亡くなりましたし、低量被曝に対しては一切の危険性が認定されていない現状であっても、そういった微量の放射線否定という固定観念を持ってしまうのも仕方の無いことかもしれません。
しかしそういった固定観念なく、低量被曝についても様々なデータを確認して、考えてみなければなりません。
現在も規制の厳しいチェルノブイリ地区ですが、実際のところはどうなのでしょうか。
「放射線と理性」から転載します。
【 (前略)事故直後に発表された各国際機関の報告書は、放射線と汚染の拡散状況について事実を記録しようと模索する一方、人間の健康に対する総合的なリスクを解明しようとする姿勢に欠けていた。このようにして、安全基準と資源が最大化された結果、パニックと社会的混乱を生みだす環境が整ったのである。
しかし最近になって現地を訪れたマスコミ関係者からは、驚くべき報告が送られてきている。彼らによれば、チェルノブイリ周辺は予想されたような不毛の地ではなかった。高い放射線レベルにもかかわらず、野生の動物が生き残っており、かえって繁栄している例さえあった。ウクライナ出身で米国で活動するメアリー・マイシオ氏は、チェリノブイリ周辺で長期の取材を行い、現地で見つけた豊かな植物相と動物相について本を執筆した。チェルノブイリを取材したBBCのドキュメンタリー番組も、2006年7月にマイシオ氏と同じ結論に達している 】
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/disaster/2793107/7001681
として、番組の内容を抜粋します。以下はその要約です。
野生生物の専門家によると石棺(原子炉を覆うコンクリートの建造物))のなかでは齧歯(げっし)類(リス、ネズミ、ヤマアラシなど)は見かけなかったが、これは食べ物がないためと考えられ、原子炉の残留放射線の所為ではない。
実際に石棺の内部では鳥が営巣しており、放射能の悪影響を受けている様子はないと言います。
いずれにしても事故前に人間が住んでいた時と現在のチェルノブイリに於いて、動物たちの暮らし向きは変わっていないのであり、本当に放射線が生命に悪影響をもたらしているのかと、疑問を呈します。
大量被曝における証拠
著者のオックスフォード大学のアリソン名誉教授が示す実験によると、放射能における被曝は受け取る被曝量に対し比例して症状が悪化するものではなく、ある地点を危険分岐点として、その地点から大きな変化が出るものらしいです。
それは結構、生物に対して普遍的な結果をもたらしていると言えそうです。
実験用ラットとチェリノブイリ原発作業員の死亡率を比較しています。
●まずラットの実験では全身にX線を一回だけ照射すると、
7000mSvの線量でラットの50%(何匹かの記載なし)が死んだものの、
その半分の3500mSvでは1%にも満たなかったのです。
だから昨日示したようなガンの放射線治療が可能となるのです。
ここでよく話題となる「直ちに健康に被害はありません」という表現について私の考えを触れておきます。
(医療関連の仕事に15年に亘って従事しているものの、私は専門家ではないので以下は結構大胆な発言ですので、個人的な推測と踏まえてお受け取りください)
大容量の放射線量を受けたのでない低線量の場合は「直ちに健康に被害はありません」は、ほぼ正しいと思います(特に外部被ばく)。
ただ、ガンの放射線治療のように一度に2000mSvを照射されれば、傷つく細胞のDNAも多くなり、それが修復されずにガンは発生する可能性も当然、増えることになります。ただそれは100mSvというような低線量の被曝ではあり得ないことと思います。
もうひとつは、大容量の放射線によって免疫機能がある程度破壊され、その修復に2年‐3年かかるとすると、その間にガン化される細胞の量も多くなるという危険性もはらんでいます。しかしガンは1センチになるまで6年も7年も掛かることが判っているので、食事や精神療法などで免疫力が早期に戻れば大事には至らないと考えます。
●次にチェルノブイリの原発事故
○事故消化作業員
高線量の被曝データとして、今から25年前のチェルノブイリの原発事故後に消火活動に参加した237人の作業員の健康被害の結果です。
事故から数週間の間に28人が被曝が原因で死亡しました。
6000 ‐8000mSvの被爆者は21人いて、20人が死亡。
4000 ‐6000mSvの被爆者も21人いて、7人が死亡。
2000 ‐4000mSvの被爆者は55人中死亡は1人のみ。
2000mSv以下では140人全員が生存している。
○子供の甲状腺ガン
チェルノブイリの悲劇は、無知による対応のまずさにありました。
事故当時、原子炉内には大量のヨウ素131があり、これが全て爆発で撒き散らされました。
ここが福島との大きな違いです。
空にいっぺんに撒き散らされ放射線汚染された物質を家畜が吸い込んだり、それこそ餌などで植物連鎖の中に取り込まれ、牛乳や野菜などを通じて摂取されたのです。
また更にチェルノブイリ周辺では、海藻類などのヨウ素を含む食料がほとんど存在していないのです。
これも悲劇を加速させました(ヨウ素は体に充分あると新たに放射性ヨウ素を取り込まない)。
これにより子供の甲状腺がんが増え、ベラルーシ、ロシア、ウクライナ合計で4837人の甲状腺ガンが発症しました。
ヨウ素をあらかじめ取り込むことの効果として、国際がん研究機関のエリザベス・カーディス博士は最近、チェルノブイリにて(発ガン危険度より少ない)通常レベル以上のヨウ素を接種すると逆に甲状腺ガンの発生率が通常の1/3以下になったとの発見をしたとあります。
1/3とはすごい数字だと思います。
広島の原爆被爆では玄米食と海藻が効果を出した例はたくさん聞かれます。結構食事は大切です。
原発のそばに住む人は海苔、ワカメ、昆布に加えて玄米が必須かも。
子供や妊婦は要注意です。
アリソン教授によると、チェルノブイリではヨウ素131が原因となる甲状腺ガンが4837人と数多く出ているとのことです。またチェルノブイリの甲状腺ガン患者のほとんどはその後の治療で回復したが、15人の死亡者が報告されていると記してます。
それでちょっと、チェルノブイリと福島の違いについての文書を掲載しておきます。
広島大学原爆放射線医科学研究所 副所長の稲葉俊哉氏の文書です。
チェルノブイリ原発事故と福島原発事故の共通点と相違点
http://www.blog.crn.or.jp/lab/06/12.html
【ヨウ素131が大気中に放出された点は同じです。その後、地上への落下を経て、水道水、野菜やミルクの汚染が明らかになるなど、二つの原発事故は同じ筋書きです。福島の場合、海にも放出され、魚も汚染されていると報じられるなど、状況はむしろ悪いのではないかと心配される読者もいるかもしれません。
しかし詳細にみますと、相違点が際立ちます。最大の相違点は、放出されたヨウ素131の量です。放射線・放射能の「量」が大切だと言うことを、このシリーズの中で繰り返し強調してきました。チェルノブイリでは、広島原爆数百個分と言われる、きわめて大量の放射性物質が放出されました。子どもたちが摂取したヨウ素131の量は、残念ながらわかりませんが、かなり多い量であったと推測されます。
一方、福島原発事故では、事故直後から詳細なヨウ素131の測定が行われています。さらに、福島県内の原発周辺の子どもたちには、サーベイメータによる甲状腺放射線量測定が行われ、全員が基準値を大幅に下回りました】
アリソン教授はチェルノブイリでは多くの人が命を落としたものの(50人前後)と言いますが、少なくともその中に28人の事故関係の作業員が含まれており、その28人では昨日紹介したガンの放射線治療の線量と同じ2000mSv以下では死者は出ていのです。
(50人はちょっと少ないように思える。後述)
そして残念なことに、広島・長崎とは違って、チェルノブイリでは後述する広島・長崎のような、ガンと放射線に関するデータがないのです。
だから福島などとの比較自体が出来ないのです。
ソ連が事故自体を隠し住民は死の灰の中で何日も生活をしていたのです。
チェルノブイリにおいては、それはもの凄い量の放射線物質を吸い込んでいるかもしれないのです。
【(チェルノブイリにおいて) 残念ながら膨大な数の被曝者を網羅する総合データは存在しない。(中略)放射線由来のガン発症の実数は、わかっていないというのが実情である。】
チェルノブイリに関することは、共産圏でのこともあり、ガン患者を一緒くたにしている可能性もあり死者数でも数百人から数百万人とする説まであり闇の中。
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/tyt2004/imanaka-2.pdf
IAEAは大局的にチェルノブイリについてこう述べます。
【 若年層の被曝者の間では、甲状腺ガン発生率の劇的な上昇が見られるものの、放射線の影響を受けた人々の大部分については、放射線由来の固形ガンや白血病の発生率が上昇したと言う明らかな証拠は上がっていない。しかしながら、放射線の影響を受けた人々の間では、心理的な問題の発生が増加しており、放射線の情報に関する不十分な情報伝達と、ソ連崩壊後の社会の混乱や経済低迷によって、状況が悪化を余儀なくされている。 】
福島もこのまま家に帰れないと、被災地の状況はロシアと状況は似てきてしまいます。
・・・広島・長崎の記事へと続く・・・
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それで昨日は書きませんでしたが、この本は正直言って可なり難解です。
もし買ってみようと思う人がいたら心得ておいてください。
1/3は物理的な知識がないと理解不能。
でも難解でない部分もあり、そこはとても参考になりました。
このブログで私は放射線被害の過大評価について述べていますが、最近強く思うことは、放射線を必要以上に危険とみなす人たちは原発に強く反対し、放射線をマスコミの述べる現状よりも安全だとみなす人たちは原発推進派である場合がとても多いということです。概ねどちらも思いこみが激しいと感じます。
私のように原発は絶対反対だが、放射線に関しては余りにも過剰反応していると警告する立場を取る人はとても少ないと感じます。
これでは二極対立の戦いは平行線を辿り、正しい判断へとは向かわないと考える次第です。
「放射線と理性」の著者のアリソン教授も原発推進の立場ですので、ちょっとうがった見方もしそうになるのですが、基本的に文書の波動はとても誠実な感じを受け、自分の意見はハッキリと述べるものの事実を淡々と述べていて読者をリードするようなところもなく、信頼できるものだと思います。
チェルノブイリでの驚き
チェルノブイリでの原発事故において巷間では、放射線被害全般に酷いものであるという、放射能に否定的な記述も多く目にしました。
チェルノブイリ事故は、杜撰な管理と未熟な経験者の判断による試験で、圧力が上昇し格納容器の最上部の蓋が吹き飛び、炉心がむき出しになり、科学的爆発と火災が続きました。
それによって福島と同じように立ち入り禁止区域を作り、浄化作業要員だけを残し11万人を強制移住させ(27万人との説もある)パニックと混乱を起こしました。
実際のところ、この事故によって多くの方が放射線を大量の放射線被曝をして亡くなりましたし、低量被曝に対しては一切の危険性が認定されていない現状であっても、そういった微量の放射線否定という固定観念を持ってしまうのも仕方の無いことかもしれません。
しかしそういった固定観念なく、低量被曝についても様々なデータを確認して、考えてみなければなりません。
現在も規制の厳しいチェルノブイリ地区ですが、実際のところはどうなのでしょうか。
「放射線と理性」から転載します。
【 (前略)事故直後に発表された各国際機関の報告書は、放射線と汚染の拡散状況について事実を記録しようと模索する一方、人間の健康に対する総合的なリスクを解明しようとする姿勢に欠けていた。このようにして、安全基準と資源が最大化された結果、パニックと社会的混乱を生みだす環境が整ったのである。
しかし最近になって現地を訪れたマスコミ関係者からは、驚くべき報告が送られてきている。彼らによれば、チェルノブイリ周辺は予想されたような不毛の地ではなかった。高い放射線レベルにもかかわらず、野生の動物が生き残っており、かえって繁栄している例さえあった。ウクライナ出身で米国で活動するメアリー・マイシオ氏は、チェリノブイリ周辺で長期の取材を行い、現地で見つけた豊かな植物相と動物相について本を執筆した。チェルノブイリを取材したBBCのドキュメンタリー番組も、2006年7月にマイシオ氏と同じ結論に達している 】
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/disaster/2793107/7001681
として、番組の内容を抜粋します。以下はその要約です。
野生生物の専門家によると石棺(原子炉を覆うコンクリートの建造物))のなかでは齧歯(げっし)類(リス、ネズミ、ヤマアラシなど)は見かけなかったが、これは食べ物がないためと考えられ、原子炉の残留放射線の所為ではない。
実際に石棺の内部では鳥が営巣しており、放射能の悪影響を受けている様子はないと言います。
いずれにしても事故前に人間が住んでいた時と現在のチェルノブイリに於いて、動物たちの暮らし向きは変わっていないのであり、本当に放射線が生命に悪影響をもたらしているのかと、疑問を呈します。
大量被曝における証拠
著者のオックスフォード大学のアリソン名誉教授が示す実験によると、放射能における被曝は受け取る被曝量に対し比例して症状が悪化するものではなく、ある地点を危険分岐点として、その地点から大きな変化が出るものらしいです。
それは結構、生物に対して普遍的な結果をもたらしていると言えそうです。
実験用ラットとチェリノブイリ原発作業員の死亡率を比較しています。
●まずラットの実験では全身にX線を一回だけ照射すると、
7000mSvの線量でラットの50%(何匹かの記載なし)が死んだものの、
その半分の3500mSvでは1%にも満たなかったのです。
だから昨日示したようなガンの放射線治療が可能となるのです。
ここでよく話題となる「直ちに健康に被害はありません」という表現について私の考えを触れておきます。
(医療関連の仕事に15年に亘って従事しているものの、私は専門家ではないので以下は結構大胆な発言ですので、個人的な推測と踏まえてお受け取りください)
大容量の放射線量を受けたのでない低線量の場合は「直ちに健康に被害はありません」は、ほぼ正しいと思います(特に外部被ばく)。
ただ、ガンの放射線治療のように一度に2000mSvを照射されれば、傷つく細胞のDNAも多くなり、それが修復されずにガンは発生する可能性も当然、増えることになります。ただそれは100mSvというような低線量の被曝ではあり得ないことと思います。
もうひとつは、大容量の放射線によって免疫機能がある程度破壊され、その修復に2年‐3年かかるとすると、その間にガン化される細胞の量も多くなるという危険性もはらんでいます。しかしガンは1センチになるまで6年も7年も掛かることが判っているので、食事や精神療法などで免疫力が早期に戻れば大事には至らないと考えます。
●次にチェルノブイリの原発事故
○事故消化作業員
高線量の被曝データとして、今から25年前のチェルノブイリの原発事故後に消火活動に参加した237人の作業員の健康被害の結果です。
事故から数週間の間に28人が被曝が原因で死亡しました。
6000 ‐8000mSvの被爆者は21人いて、20人が死亡。
4000 ‐6000mSvの被爆者も21人いて、7人が死亡。
2000 ‐4000mSvの被爆者は55人中死亡は1人のみ。
2000mSv以下では140人全員が生存している。
○子供の甲状腺ガン
チェルノブイリの悲劇は、無知による対応のまずさにありました。
事故当時、原子炉内には大量のヨウ素131があり、これが全て爆発で撒き散らされました。
ここが福島との大きな違いです。
空にいっぺんに撒き散らされ放射線汚染された物質を家畜が吸い込んだり、それこそ餌などで植物連鎖の中に取り込まれ、牛乳や野菜などを通じて摂取されたのです。
また更にチェルノブイリ周辺では、海藻類などのヨウ素を含む食料がほとんど存在していないのです。
これも悲劇を加速させました(ヨウ素は体に充分あると新たに放射性ヨウ素を取り込まない)。
これにより子供の甲状腺がんが増え、ベラルーシ、ロシア、ウクライナ合計で4837人の甲状腺ガンが発症しました。
ヨウ素をあらかじめ取り込むことの効果として、国際がん研究機関のエリザベス・カーディス博士は最近、チェルノブイリにて(発ガン危険度より少ない)通常レベル以上のヨウ素を接種すると逆に甲状腺ガンの発生率が通常の1/3以下になったとの発見をしたとあります。
1/3とはすごい数字だと思います。
広島の原爆被爆では玄米食と海藻が効果を出した例はたくさん聞かれます。結構食事は大切です。
原発のそばに住む人は海苔、ワカメ、昆布に加えて玄米が必須かも。
子供や妊婦は要注意です。
アリソン教授によると、チェルノブイリではヨウ素131が原因となる甲状腺ガンが4837人と数多く出ているとのことです。またチェルノブイリの甲状腺ガン患者のほとんどはその後の治療で回復したが、15人の死亡者が報告されていると記してます。
それでちょっと、チェルノブイリと福島の違いについての文書を掲載しておきます。
広島大学原爆放射線医科学研究所 副所長の稲葉俊哉氏の文書です。
チェルノブイリ原発事故と福島原発事故の共通点と相違点
http://www.blog.crn.or.jp/lab/06/12.html
【ヨウ素131が大気中に放出された点は同じです。その後、地上への落下を経て、水道水、野菜やミルクの汚染が明らかになるなど、二つの原発事故は同じ筋書きです。福島の場合、海にも放出され、魚も汚染されていると報じられるなど、状況はむしろ悪いのではないかと心配される読者もいるかもしれません。
しかし詳細にみますと、相違点が際立ちます。最大の相違点は、放出されたヨウ素131の量です。放射線・放射能の「量」が大切だと言うことを、このシリーズの中で繰り返し強調してきました。チェルノブイリでは、広島原爆数百個分と言われる、きわめて大量の放射性物質が放出されました。子どもたちが摂取したヨウ素131の量は、残念ながらわかりませんが、かなり多い量であったと推測されます。
一方、福島原発事故では、事故直後から詳細なヨウ素131の測定が行われています。さらに、福島県内の原発周辺の子どもたちには、サーベイメータによる甲状腺放射線量測定が行われ、全員が基準値を大幅に下回りました】
アリソン教授はチェルノブイリでは多くの人が命を落としたものの(50人前後)と言いますが、少なくともその中に28人の事故関係の作業員が含まれており、その28人では昨日紹介したガンの放射線治療の線量と同じ2000mSv以下では死者は出ていのです。
(50人はちょっと少ないように思える。後述)
そして残念なことに、広島・長崎とは違って、チェルノブイリでは後述する広島・長崎のような、ガンと放射線に関するデータがないのです。
だから福島などとの比較自体が出来ないのです。
ソ連が事故自体を隠し住民は死の灰の中で何日も生活をしていたのです。
チェルノブイリにおいては、それはもの凄い量の放射線物質を吸い込んでいるかもしれないのです。
【(チェルノブイリにおいて) 残念ながら膨大な数の被曝者を網羅する総合データは存在しない。(中略)放射線由来のガン発症の実数は、わかっていないというのが実情である。】
チェルノブイリに関することは、共産圏でのこともあり、ガン患者を一緒くたにしている可能性もあり死者数でも数百人から数百万人とする説まであり闇の中。
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/tyt2004/imanaka-2.pdf
IAEAは大局的にチェルノブイリについてこう述べます。
【 若年層の被曝者の間では、甲状腺ガン発生率の劇的な上昇が見られるものの、放射線の影響を受けた人々の大部分については、放射線由来の固形ガンや白血病の発生率が上昇したと言う明らかな証拠は上がっていない。しかしながら、放射線の影響を受けた人々の間では、心理的な問題の発生が増加しており、放射線の情報に関する不十分な情報伝達と、ソ連崩壊後の社会の混乱や経済低迷によって、状況が悪化を余儀なくされている。 】
福島もこのまま家に帰れないと、被災地の状況はロシアと状況は似てきてしまいます。
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違うことは、フリーエネルギーが存在するが、みんなが殺されていることや、人類が原子力を操る意識のレベルに達していないことです。