昨日の東京新聞朝刊に「福島第一放出セシウム137広島原爆168個分」とありました。
放射線は微量でも体に悪く、セシウム137の半減期は30年ということが常識になっていますので、これだけ見るとびっくりしてしまいます。京都の「送り火」騒動も対象はセシウムでした。
今日はそのセシウムの話しをしますが、その前に一言、昨日の続き。
8/24は、船瀬俊介氏の講演について書き、youtubeにもUPしましたが、彼はちょっと思いこみが強く、表現が大袈裟になるところがあるので、お節介かもしれませんが誤解があるといけないので指摘させてください。
1) ひとつは先日のブログでも書きましたが、船瀬氏は、「原田芳雄氏は人の言うことなど聞かない(他人に左右されない)アウトローの人間なのに、ガンになって医者の言いなりになった(抗ガン剤を受け入れた)」と講演では言いましたが、原田氏はガンの告知を受けていないのでこれは多分間違いです。
抗ガン剤を点滴したとしたら、それは医師と家族が原田氏を騙して栄養剤とか言って点滴したことになります。
2) もうひとつは、癌に効く抗ガン剤がほとんど無い、ひとつふたつしかないとの表現もありますが、抗ガン剤はいろいろとブレンドして使う場合もあり、そう言いきれるものではないと思います。
慶応大学医学部の放射線科近藤誠医師の調査データでは、
抗ガン剤で良く治るガンとして、
・急性白血病
・悪性リンパ腫
・抗ガン腫瘍
・子宮じゅう毛腫瘍
・小児ガン
抗ガン剤で治る率が上がるガンとして、
・乳ガン
・大腸ガンの一部
以上の部位にはある程度効果があるようです(「抗ガン剤の副作用が分かる本」より)。
日本では認可されている抗ガン剤は100種類以上あり、使用する抗ガン剤は患者との相性や進行度、部位などによって異なります。
ですから色々な抗ガン剤が上記のガンにも使用され、概ね効果を上げるということは、どう考えても一つ二つしか効く抗ガン剤がないというのは誇張し過ぎです。
実際に私の知り合いで昨年、非ホジキン種のガンになった人がいて、抗ガン剤治療をしましたところ、4センチのガンの腫瘍は写真でやっと見れる程度(その人が言うには核・芯だけ)になったとのことです。
写真でやっと見れる程度とは1センチか1センチ弱でしょう。
もちろん酷い副作用で死ぬ思いをしましたので、抗ガン剤が効いたからといっても免疫力がなくなることは変わりないので、やはり抗ガン剤は体に入れない方が良いのですが、「癌に効く抗ガン剤がほとんど無い、一つ二つしかない」というのは正しくないと思います。
3) また、最後の方で前出の慶応大学の近藤医師が検査で発見されるガンは100%ガンではなくガンモドキの良性細胞だと言った、というのもおかしな話です。
本当に近藤医師がそう言ったのかは、私はその場にいなかったので判りませんが、(船瀬氏は100%と言う前に9割と言って言い直しています。 http://www.youtube.com/watch?v=1idltQphi9s ←42:30のところ)、100%が正しいのなら、その後に生検(「患部の一部を針などを使って取って顕微鏡で調べる」)をして悪性だと解かったガンもすべて真性のガンではないことになります。
また100%真性ガンでないということになると、真性の悪性ガンはそもそも検診では発見されないということになります。
「検査で発見されるガンは圧倒的に良性細胞が多い」ということで、医者の言うなりになって直ぐに切ったり抗ガン剤治療をするべきではない、とするべきでしょう。
4) 実は講演会の会場で、私は最後に質疑応答で一つ質問をしました。
「今日は抗ガン剤の話しは多く出ましたが、放射線は慶応大学の近藤医師も抗ガン剤は否定しても自分の専門の放射線については余り語りませんが、実際はどうなのですか?」と、船瀬さんに聞きました。
船瀬氏の答えをヴォイス・レコーダーから書き起こします。
現在日本では、
【500ベクレルまでがOKっていうでしょ、いま食べ物は・・。ところがいいですか、あれはねぇ、爆発した後、大急ぎでやっつけで決めたんです。ドイツの安全基準は8ベクレル、子供は4ベクレルですよ。もうめちゃくちゃじゃないですか。海産物は3000ベクレルOK。だからそれ以下安全、嘘八百。
飲み水はWHOの安全基準は1ベクレルですよ。いいですか、ところが日本の基準は300ベクレルじゃないですか。赤ん坊は100ベクレルまで飲んでいいんだって。(後略)】
加えて仰るにはアメリカの基準は0.111ベクレルだそうです。
しかしだからそれが危険だということの絶対的な理由にはならないのです。
普通、水道水はそこまで放射線が入らない技術があるから自信を持って厳しくしてあるのだと思います。
WHOやアメリカのいうことが絶対と言える理由は語りませんでした。
それこそ日本人を説得するには「みんな」しているよ」が一番、と同じで、「ドイツもアメリカもみんなそう言っているのでそうしよう」、のやり方で船瀬氏も語っていることになります。
このことに関しては、どう考えているかを知りたかっただけで、議論する時間など全くありませんでしたので、そのままです。
しかし、
例えば、昨日発売の「週刊新潮9月1日号」で、日本医学放射線学会副理事長でもある遠藤啓吾、京都医療科学大学学長はこう言います(こういう発言をする人は見境なく御用学者にされてしまいます)。
「我々が摂取する普段の食事にはカリウム40という放射性物質が含まれており、尿からは1リットル当たり平均60ベクレルのカリウム40が掲出されます。体重60キロの人間では体内に4000ベクレルのカリウム40が存在するのです」
(4000ベクレルとはシーベルト換算で年間10ミリシーベルトです)
成人の体内にある(カリウム40の)量は140g(放射能強度、4,000ベクレル)で、1日の摂取量は3.3gである。生物学的半減期は30日とされている。
「統合医学医師の会・公開講演」の3人目の講師、銀座ヘルスケアクリニックの宗像久男院長の講演では、ミトコンドリア関連の話しのところで、ガン予防には野菜からカリウム(放射能)をたくさん摂りなさいと言います(宗像先生の講演は後日UPします)。
カリウムが抗ガン作用を持つということは科学的に証明されている常識です。
そして半減期が12.8億年というこのカリウムは野菜にたくさん含まれています。
野菜に含まれるのはカリウム40と別のカリウムではありません。
放射線を出す放射能を持つカリウム40という物質です。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1458717499
つまり野菜を食べるということは多量のベクレルを食べるということなのです。
ベクレルだけを基準にして食の是非を論じるのなら「野菜を食べてはいけない」としなければなりません。
だから1-8ベクレル程度以上が危険などというのはおかしな話なのです。
そもそもベクレルというのは放射線量であって危険度ではないのです。
だからシーベルトという換算方式がされているのです。
船瀬氏の話しは誇張を除けば、抗ガン剤については大方は信じますが、放射線に関しては「反原発・命」から離れて放射線の危険性を観ないと、正しい判断には辿りつかないと思います。
● 今日は前述した統合医学医師の会・公開講演会の3人目の講師、銀座ヘルスケアクリニック院長の宗像久男先生の講演をyoutubeにUPと思ったのですが、昨日の東京新聞朝刊に「福島第一放出セシウム137 広島原爆168個分」とありまして、週刊新潮の車内広告を見ましたら「セシウムではガンにならない」との特集もあり、このことを書いてみます。
東京新聞の記事は1面のもので文中の最後には、
『政府は特別委に対し、福島事故と広島原爆との比較自体には「原子爆弾は爆風、熱線、中性子線を放出し、大量の殺傷、破壊に至らしめるもの。放射性物質の放出量で単純に比較することは合理的ではない」と否定的な考えを示している』 としています。
この調査は私の信頼する民主党の川内博史氏が「ベクレルやシーベルトで言われても今一つ実感が湧かない」ということで要求されたものですが、そもそも放射線はその種類によって人体への影響が異なり、線量だけで判断できないので、「シーベルト」という人体への悪影響度を決め、解かりやすくしたものです。
例えば「アルファ線」1本の人体への影響力は「ベータ線」「ガンマ線」の20倍です。
これを基本にしないで広島原爆の何倍とだけ発表することはいたずらに恐怖心を撒き散らすことになります。
放射性物質もストロンチウム89,90、カリウム40、ヨウ素131、ヨウ素131、セシウム137、といった物質によって人体への影響や半減期が異なるので、まずそれを理解してからでないと、原爆の何倍かという数字だけで素人に判断させようということは余計に判断を誤らせることになります。
前置きが長くなりましたが、続きは明日書きます。
セシウムで人はガンにならない、怖くないという3人の専門家と、怖いという1人の専門家の記事を紹介します。
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