真実の扉

「何もしないことをする時」「何も考えないことをする時」・・本当の自分の扉が開く

「銀河鉄道の夜」の場合(2)

2004年12月02日 08時01分12秒 | 宮沢賢治の世界
 宮沢賢治の文学は「銀河鉄道の夜」だけではなくて「注文の多いレストラン」「風の又三郎」など、その作品の全てが霊的世界のことと結び付いています。霊的世界といってもそれは単に愛についての物語であるという理解でもそれなりに感動できるものです。賢治は常に人の幸せを願い、本当の幸せとは、愛とは何かについて考えている人でした。

 今回、映画などの文化作品の中のメッセージを書いていて、賢治の「銀河鉄道の夜」のことを急に思い出したのですが、本がどこかに行ってしまい手元には既にありませんので、私の記憶の中と参考資料の助けを借り、記憶を紐解きながら書いてみます(その後、ちゃんと再読して書いた)。

「銀河鉄道の夜」を魂の物語とか語っている人は多くいますが、宮沢賢治が精霊などを見ることができたことはそれほど知られていないようです。その見た光景を実際に絵に残しています。また霊体離脱なども経験していたようです。これらは桑原啓善という宮沢賢治を深く研究している方の本などで、賢治の兄弟の証言などを通して知りました。
 賢治の小説は、彼自身が非常に繊細な心を持っていた為に、物語でも人の心の動きを繊細に捉えますので、読む側も繊細な意識の持ち主であると非常に深く物語の中に入り込んでしまうようです。また常に幸せを追及しますので登場人物は不幸に向かう人、悲しい人、貧乏な人が多く、幸せな主人公というのは私が読んだ限り(7~8点ほどの作品ですが)出てきません。不幸の中で本当の幸せを追求し、本当の幸せとは? どうしたら人々は幸せになれるのだろう、ということの真理のヒントを置いていきます。

 さて、「銀河鉄道の夜」ですが、これは生から死への道、冥土への旅立ちの話です。
 生死を彷徨った人がトンネルや川を渡って、お花畑などのきれいな所に行き、もっと先に進もうとしたら「あなたはまだここから先に行ってはいけない」と言われて引き返した(生き返った)という話は良く聞きます。「銀河鉄道の夜」はそれを眠っているジョバンニを霊体離脱させて、いわば冥土行きの乗り合い列車に同上させたという話です。
 その途中でいろいろな人が死を迎えて乗ってきますが、生前の行いによって降りる所が違っていたりします。

 主人公のジョバンニは病気の母親と二人暮しで、クラスメイトからは苛めの対象でした。
                                 ― つづく ―

 これから長崎に出張です。続きは帰ってきてから。

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2 コメント

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何ででしょう (REIKO)
2004-12-04 14:16:40
 こんにちは。

 最新のスキミングにコメントを書こうとしたら、「コメントを受け付けていません」とあり、かけなかったのでこちらに書きます。



 昨夜のニュースでVISAのカードのフィッシングについてありました。私はネットの買い物とか気まぐれにVISAを使っています。今年はちょっとお金に余裕があって、安易に買い物していたのですが、もうそれも底をついて来年からビンボー生活に切り替わるところへのニュースでした。このままほいほいと使っていたら被害に遭うのかもしれません。それへの示唆でしょうね。単に被害というだけではなく、お金の循環から次に何かを循環しなさいということかなと思っています。



  できるかなー(-_-;)

  
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警告 (とびら)
2004-12-04 18:53:08
REIKOさんはいつも日常の物事に対して真摯であり、繊細な洞察力をお持ちですね。

何よりも宇宙の呼びかけに対して反応しているということが素敵だと思います。

人間としての自分と、神としての自分(そこから繋がる別の神も含めて)を生きることが「今を生きる」ことだと思います。



最近は昔と違って簡単にクレジットカードが作れるので、私もたくさん持っています。警告かもしれません。



どういうわけか、コメント許可せずに設定してありました。手が滑ったようです。教えていただいて有難うございました。

無意識の中でいろんなことが起きていて、スキミングについてそんな隙は作らなかったので「納得できない」と本文で書きましたが、これ、奢りですね。自分自身の不注意を棚に上げてはいけませんね。
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