小銭稼ぎの出張公演

私のいた会衆では出張公演に来た人に、こっそりお金を渡していました。これは何度も目撃しているので覆せない事実です。中身は五千円から一万円、遠ければ遠いほど値段が上がる仕組みでした。

公開公演が大変かだって？ばらすとちゃんと筋書きが用意して有りそれに少し肉付けすれば誰にだって作れるシロモノ。この筋書きは非公開なので知らない人も多いかもしれませんがパッと読んで楽勝だと思いました。話すことさえ統制されているわけ。この筋書きから離れたことを喋ると公開公演禁止や降格処分となるので脱線はほどほどにしましょう。

出張公演に来た人は上客ですから大歓迎の上、食事など上等なお供物が出されます。ベテル上がりのクソ長老はしょっちゅうあちこち行っては楽しんでいました。また、出張公演を許可するのも彼の特権で、ゴマすり野郎しか行けないのでした。いかにクソ長老の勢力を拡大するかが問題でした。

いまおもうと汚い小銭稼ぎだな、と思います。たいてい皆帰った頃を見計らい「兄弟これを」と茶封筒を渡すのでした。・・・賄賂かよ！もし下心が無いんなら皆見てる前で渡せばよろしい。公演の上手下手で金額を変えるのも一興。みんなの寄付金なんだからもっと透明でなければいけない。知らなかった人も多いと思いますがこれがダークな実態。

筋書きはいろんなパターンがあり、「ああ話しにくいのが当たっちゃった」という事態も発生。とくにうふ～んな話（お察しください）は子供が聞いてるのにあんまりふさわしくないとおもうんですがやりにくかったそうで。ああそうですか。

ヘタな公演者だとアクビが出るようなひどいクオリティ。うまい人はさすがペテン師人をひきつけるものが有りました。この際、出席者にボタンを持たせて「はい今の公演が良かった人はスイッチ！」「ああ残念でしたねぇ、１０いかなかったですねぇ、今回のギャラは五百円です！」なんてやれば面白くていいんじゃないかと。

ちょっと行ってみようかな、なんてけして思わないで下さい。奴らはカルトのプロです。騙しにかけては天才なんです。わざわざ食い物にされに行く必要なんて有りません。誘われている人は絶対に行かないように。行ったが最後、狼たちに食われます。犠牲者はもうこれ以上出て欲しくないのです。