焼き芋みたいな
エッセイ・シリーズ (49)
「1600Kmバイクひとり旅/7(宮城県仙台市→福島県郡山市)」
[バイク旅7日目] 2016.8.1
早朝の仙台は、昨夜から降り続くどしゃ降りの雨模様。
「そこまで張り切って降らなくてもいいっしょ。疲れないのか?キミ」
昨夜あまり寝付けなかった僕は、雨だれの窓を見ながら舌打ちした。
TVを点けると、朝からニコニコ笑顔のお天気キャスターが
「今日もやっぱり一日大雨ですからねー、夜も大荒れですよー。
交通機関もどうなるか分かんないから、デートなんかしないでさっさと帰んなさいねー
分かったぁ?」と言っている。
(いや、そういう言い方はしてなかったんじゃないか。あら、そ。)
バイキングの朝食を済ませてからフロントに寄った。
念の為、今日の空き部屋があるかどうか訊いておこうと思ったのだ。
バイクツーリングが趣味というフロント・マネージャーが
「大雨になると、福島の山間辺りはかなり荒れますよ」とアドバイスしてくれた事もあって、
この日の郡山行きは中止にした。部屋もそのまま延長出来るという。
なのでホテルで一日のんびり過ごす。疲れも溜まって来た頃だったので、
体力回復にはちょうど良かった。
それでも、昼頃に雨が一旦小康状態になったので仙台空港周りを走ってみた。
しかしまた、夕方から再び大雨に。
ホテルに缶詰め状態の間、
今回の旅ではもう使わないであろうキャンプ道具一式を
フロントから宅急便で家に送り返した。
(結局一度も使わずじまいだったなあ。信じらんないわよ)
へっ?オレタチ送り返されんの?ウッソ!
[バイク旅8日目] 2016.8.2(火)
AM8:00
結局2日間滞在した仙台市のルートインを出発。
本日は雨も上がり、空には所々青空も覗いている。
(いやそれにしても、昨日は丸一日よく降った)
国道4号線に入り白石市を通過後、福島市からは115号線に入り
安達太良山(あだたら高原)を満喫しながら走った。
「これから、昨年家族旅行で来た猪苗代へ向かおう!らじゃー!」
AM10:30頃
おっ、良い青空だこと。その調子その調子ー! ここのルートはホント、気持ちが良いな!
このまま猪苗代湖と五色沼まで行こう。
PM1:00
素晴らしいコースが延々と続きます。
ん?ありゃ、ムム、ナンだか怪しい雲なんじゃない?あれ。
この旅で分かって来たけど、今年のこの雲の出来方はサインです。
「いやぁ、お楽しみのところ申し訳ないっすねー。
あと2時間で大雨・雷が来まーす!ホント申し訳ないっす!」
のサインです。
よっし!そろそろ山を下りよう。あと2時間で豪雨が来る!
この時の判断はドンピシャだった。
初日の新潟からずっとこの大雨雲を見て来たからね、分かっちゃうのだ。
磐梯山もすっかり見えなくなった
下りルート
やばいやばい。早く下りヨ。
なんとも不気味なバカでかい雲が、じわじわと覆い被さって来る
PM2:30頃
ほい下山!セーフ!間に合った。
郡山市街に入り、
この日の宿泊先
「ホテル・ルートイン郡山インター」前の公園に到着。
山沿いの天気とは違い、こっちはただの曇り空。
ま、降らないだろ。
ほら、読みが当った。我ながら素ん晴らしいな。頭上には晴れ間が。
「風を見ろ」じゃなくて、今年は「雲の出来方をみろ!」さ。むふふふ。
ホテルは目の前。もう安心だかんね。ちょっと休憩。
そういえばワタシ、喉がカラカラでございました。(曇ってるけど36℃の猛暑)
ひと息ついたら、郡山の街でもちょっと廻ってみるかな・・
公園にいた地元のポケモンGo少年(高校1年生くらいだったかな)としばしの交流。
「この辺もいるのかい?」と訊いたら、
「それが・・残念ながら今日はあまりいないのです」と少年。(なんと流暢な言葉使い)
「珍しいバイクですね。かっこいいなあ」
(お?少年、なかなか目が利くじゃないか)
「バイク好きかい?」と私。
「あ、ハイ、ちょっと興味があります」と少年。
「そっか、そっか」と私。
気が付いたら、このバイクの事をあーだこーだ、なんたらこーたらと喋りまくっていた気がする。
ここ数日、ほとんど誰とも会話らしい会話をしていなかったせいか、
堰を切ったように話し続ける私。
そんな旅するオッチャンの話に、少年はきっと心の中で
「このオッサン、よく喋るなあ。参ったなあ。ポケモン探したいのになあ。
あ、また同じ話になった。それさっきも言ってたよ。参ったなあー」と
思っていたのにちがいない。いや、絶対思っていたはずだ。
それでも嫌な顔せず付き合ってくれて、少年、ごめんなあ、ありがと。むはは。
そんな時間を過ごしてると・・
ん?何? この縦に立つような雲
いきなり現れて
ザッー!!!Zaaaaaah-!!!
突然のゲリラ豪雨
「すっかり油断してたぜ」・・・
この旅の再三の大雨にうんざりしながらも、
「ふん!くじけないもんナ!なめんなよナ」と
気合いを入れて立ち向かう姿を表現してみました。
・・・・ぷっ。わからん。
BariBariBari!! DDOooo---NN!!!
次第に雷も激しくなって来たので、このままホテルへ直行することに。
雷は苦手だ。(しっかし、雲の読み全然ダメじゃないのよ)
PM3:30
ホテルの窓から (福島県郡山市)
今日もルートイン・ホテルね
チェックインして一息ついて、テレビを点けると、あらまっ!
もぅお馴染みの警報テロップが流れていた。
あの雲だもな。まだ山にいたら下りて来れなかったかも知れん。
(このコンビ、だぁーれだ?)
ワ;オっ、ここ午前中走ってた所っしょ。危なかった。
この日の夜も大雨そして鳴り響く雷。いつもの光景。
ったく、夜の街くり出せないじゃないのよ。(行かんけど)
<この日の走行ルート>
宮城県仙台市→福島県猪苗代→郡山市:(走行距離136Km)
<次回>は、福島県郡山市→茨城県水戸市へ。何て旅だは続くっ!。
星空Cafe、それじゃまた。
皆さん、お元気で!
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キャンプ道具これだけ積んでると大変ですね
これだけ送り返すと荷物かなり減って楽になりそうですね
雨中キャンプは厳しいのでロングツーリングの時はホテル泊がいいですね
ロードスターで北海道行った時5月なので冬物かなり積み込んで行ったのですが
よりによって5月としては史上最高の暑さ39度超えた時期にあたってしまって全部送り返しました
お土産のつもりで荷物開けたら冬物と洗濯ものだったって家族から大ブーイングでした(笑)
荷物送り返すのは名残惜しかったのですが、荷台がぐっと軽くなり楽でした。
ホント、バイクで長旅の時は、やはりホテルが便利だし安心ですね。テントで通すのは過酷なサバイバルで、そんな体力もありません。笑
近年、北海道の夏は恐いくらいの猛暑ですね。「夏は涼しい北海道」のイメージは完全に無くなりつつありますね。いやはや。
あ、僕は家に宅急便を送る時、一応電話で伝えておきました。笑