星空Cafe

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カーペンターズを聴きながら

2021年02月25日 | 焼き芋みたいなショートエッセイ
        焼き芋みたいな        エッセイ・シリーズ  (35)        『カーペンターズを聴きながら』             エッセイなどを書くのが昔から好きで、          落ち着いて書ける時はダダダっとペンを走らせていた。          今はパソコンのキーボードを打ちながらだけど、          それでも調子の良い時は . . . 本文を読む

味噌ラーメン

2021年02月22日 | 焼き芋みたいなショートエッセイ
          焼き芋みたいな          エッセイ・シリーズ  (34)          『味噌ラーメン』          高校バスケの部活の帰り道。         厳寒の吹きすさぶ雪に耐えながら         「寒っ!」「足の裏冷てえ」「ああ、もう凍る」         「腹へったあ!」         などと言いながら、         皆で通りのラーメ . . . 本文を読む

まち

2021年02月21日 | 焼き芋みたいなショートエッセイ
          焼き芋みたいな          エッセイ・シリーズ  (33)             『まち』         「おいっ、今からちょこっとまちまで行っか!」           子供の頃、よくそう言って爺ちゃんが僕を呼んだ。         「行く行く!爺ちゃんちょっと待っててよ!」と           慌てて僕は身支度をして飛び出したものだ。     . . . 本文を読む

オーロラ見たっしょ

2021年02月13日 | 焼き芋みたいなショートエッセイ
        焼き芋みたいな        エッセイ・シリーズ  (32)        『オーロラ見たっしょ』         高校2年の夏も終わりの頃だったと思う。         僕は友人3人と、地元の山奥にあるダム湖へ自転車で出かけた。         皆でダム湖の周りをあちこち探検しているうちに道に迷い、         山を降りる頃にはすっかり陽が落ちていた。        . . . 本文を読む

ガリレオの焼き芋

2021年02月11日 | 焼き芋みたいなショートエッセイ
      焼き芋みたいな      エッセイ・シリーズ  (31)      『ガリレオの焼き芋』          バイク旅の夜。        焚き火にあたりながら沸かしたてのコーヒーを飲んでいる。        森の木々の隙間には、いつものようにぽつんと浮かぶ月。              僕は弱くなってきた焚き火の火をトングでかき混ぜたあと、        残り一本と . . . 本文を読む

あの日の老紳士

2021年02月10日 | 焼き芋みたいなショートエッセイ
      焼き芋みたいな      エッセイ・シリーズ  (30)      『あの日の老紳士』森の風景を眺めようと部屋の窓際に立った時、目の前の「丘の階段」のちょうど真ん中辺りを、一人の御老人が杖をつきながら降りて来るところだった。僕はその御老人のおぼつかない足元が少し気にもなり、しばらく窓際から見守っていた。すると、ふいに、御老人が顔を上げ僕の方を見た。僕と老人の目が合った。距離に . . . 本文を読む

Nの流れ星

2021年02月07日 | 焼き芋みたいなショートエッセイ
      焼き芋みたいな      エッセイ・シリーズ  (29)      『Nの流れ星 』            高校時代のこと。         バスケの部活の帰り道、メンバー3人で流れ星を見た。         北海道の広大な夜空をスーっと長い曲線を描くように         山のスキー場の方へ落ちて行った。         突然、Nが叫んだ。        . . . 本文を読む

空の雪ソリ

2021年02月06日 | 焼き芋みたいなショートエッセイ
      焼き芋みたいな      エッセイ・シリーズ  (28)      『空の雪ソリ 』         好きだった。        じきに夜が明ける前の、蒼くて白い雪の街。        氷点下のしんとした住宅街。        一軒、一軒、ポストに新聞を入れて行く。        高校入学時から3年間続けていた朝の新聞配達。        そろそろ受験も迫り、辞める . . . 本文を読む

10円玉10枚

2021年02月04日 | 焼き芋みたいなショートエッセイ
      焼き芋みたいな      エッセイ・シリーズ  (27)      『10円玉10枚 』      僕の父は46歳で亡くなった。「まだ若いのにねぇ」葬儀の時に親戚などが      そう言っているのを聞いて、当時まだ子供だった僕はピンと来なかった。      僕から見る父はそれなりに年取ったオジサンだった。      だけど今、僕がその年代になってみると46歳なんて本当にまだ若 . . . 本文を読む

僕の小芝居と母の贈り物

2021年02月03日 | 焼き芋みたいなショートエッセイ
    焼き芋みたいな    エッセイ・シリーズ  (26)    『僕の小芝居と母の贈り物 』 以前、当時まだ4才だった息子がデパートでオモチャをせがみ、床に転がりダダをこね始めた。「ワアーンワアーン、買って!コレ買って!」「駄目よ!家に帰ったら似たオモチャがいっぱいあるでしょ!我慢しなさい」と妻。「ドウわーん!カッテカッテ!もうホントにこれで最後だからあー! 大事にするからー買って! . . . 本文を読む

大襲来の夜

2021年02月02日 | 焼き芋みたいなショートエッセイ
     焼き芋みたいな     エッセイ・シリーズ (24)     『 大襲来の夜 』      今から10年ほど前の、熱帯夜真っ盛りの夏の夜。      突然リビングの方から女性の悲鳴が聞こえた。      「キヤぁっー!!」      妻の声だった。      んっ何事っ!?      僕は階段を駆け下りた。      そこに、      ビニール袋を持った(当時)小3の息子が       . . . 本文を読む

江古田マーキーの雪男

2021年02月01日 | 焼き芋みたいなショートエッセイ
    焼き芋みたいな    エッセイ・シリーズ  (23)    『 江古田マーキーの雪男yukiotoko 』以前、学生街で知られる「江古田」という街のライブハウスに何度か出演した事があった。昔から弾き語りライブの老舗として名を馳せて来た店だ。ある日、僕の出演する日ではなかったが、暇だったのでふらっと店に立ち寄った。その日は4組のアマチュア・ミュージシャンがそれぞれ20分程の弾き語り . . . 本文を読む