多くの宇宙物理学者の間で囁かれているのは・・・ . . . 本文を読む
焼き芋みたいな エッセイ・シリーズ (42) 「夜明けの自販機 」 夜空に薄っすらと滲んだ光が、闇をゆっくりと押しのけてゆく。 まるで誰にも気付かれまいとするかのように、 物音ひとつ立てず街を包み込んでゆく。 夜明けの荘厳な儀式を全身で感じ取りながら、 この世界中で僕だけが今それに気づき、ひとりぼっちで目撃しているかのようだ。 もうじきまた、一日が始まり街が動き出す。 . . . 本文を読む
焼き芋みたいな エッセイ・シリーズ (41)「スケールが違いすぎる 」以前、ある雑誌で南米パタゴニアの記事を目にした。パタゴニアでは、ひとつの牧場の面積が東京都とほぼ同じらしい。(あ、祖父ちゃんが昔言ってたのはこの事か?)子供の頃、祖父ちゃんが聞かせてくれた。「お前、知ってっかあ。ナンダカっていう国のナ、牧場の広さナ、東京くらいあるらしいべさ。ナア」その時は、ナンダカという . . . 本文を読む
焼き芋みたいな エッセイ・シリーズ (40)「いつもそこにはコーヒーミルがあった 」もう25年以上使っているコーヒーミル。昔、妻の姉からプレゼントされたもの。しかしこのコーヒーミル、只者じゃない。今までにどのくらいの豆を挽き続けて来ただろう。 我が家に友人、仲間が遊びに来る度に、ガリガリゴリゴリと活躍した。多い日には10人、15人集まる事もざらだった。 . . . 本文を読む
焼き芋みたいな エッセイ・シリーズ (39) 「人生がぎゅっと詰まった日 」人生がぎゅっと詰まったような一日って、あるんだな。今日がそんな日だったから。先日ガンで亡くなった香代さんの家に、お焼香をしに行った。もう20年来の家族ぐるみの付き合いだった。昔から朗らかで明るくて世話好きな女性だった。我が家の子供達も小さい頃からよく可愛がってくれていた。飾られてあっ . . . 本文を読む
「小鳥がいたの。その名はエンザ。 窓を開けたら飛び込んで来たの」 今から約100年前のアメリカで、 子供達が縄跳びをしながら歌っていた歌。 もうお気付きでしょう。当時、「スペイン風邪」と呼ばれた インフルエンザが世界中で大流行していた時期でした。 ちなみに、当時の日本の衛生局が作成した標語がこれ。 「近寄るなー咳する人に」 「鼻口を覆へー他 . . . 本文を読む
焼き芋みたいな エッセイ・シリーズ (38) 「今夜、月にハシゴをかけて 」 いつだったか、季節外れの誰もいないキャンプ場に一人でテント泊をしたことがある。べつに孤独なキャンプを望んでいたわけではないのだが、その日は10月の終わりで、おまけに平日でもあったから、もともと利用するキャンパーが少ない時期だった。その日の真夜中、寝袋にくるまって寝ていると . . . 本文を読む
焼き芋みたいな エッセイ・シリーズ (37) 『あの日のおっとっと』 一杯の水が貴重になる時がある。 一枚のビスケットが萎えた心を癒す時がある。 「先ほど発生した大規模な地震により、現在、JR線は各線区で運転を見合わ せております!」駅 . . . 本文を読む