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(砂防ダムの切り開きから富士山)
朝、昨日と同じ4時に起きるともう既に生田のお二人は撤収作業を始めていました。自分もテントを片付けなきゃなぁとテントに触ると物凄く湿っています。外に出てフライに触るとビショビショに濡れています。テントの設営に失敗して換気が上手くいっていなかったのでしょう。とにかくシャムワウ(テレビ通販で有名なやつ)を使ってフライの内外を何度も拭きます。これだけのために随分時間と体力を使わされましたが、撤収自体には慣れてきたのか昨日よりも早い時間で準備完了です。
生田のお二人は既に出発していたので、一人寂しく出発します。まずはテント場から真直ぐ北の将監峠へ上がります。ちょっときつめの傾斜ですが、あっさりと将監峠へ上がれました。樹林帯を西へ進むと気持ちの良い笹原の広がる斜面へ出ます。この辺りを牛王院平と呼んでいるようです。広い道を上がっていくと牛王院平と書かれた道標のある分岐に出ました。どうやら三ノ瀬方面へ向かうと所謂牛王院平と書かれた所へ出られるようですが、今日は時間がないのでパス。そのまま広い道を緩やかに上がって山の神土へ向かいます。
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(将監峠が見える)
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(牛王院平へ向かう途中、気持ちの良い笹原)
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(牛王院平の道標)
針葉樹が中心の奥秩父ではあるものの、紅葉の始まった木もあって目を楽しませてくれます。ふと登山道を見るとプレートが埋まっており、私が生まれるより前に大学生が遭難死したことが書かれていました。時期がGWの頃ですから疲労凍死したのでしょうか。手を合わせて通り過ぎます。ゆるゆると登って山の神土に着きました。ここから道は東の和名倉山方面と西に尾根へ上がって唐松尾山あるいは巻き道を進んで黒エンジュ方面へと分かれます。唐松尾山へ上がるかそれとも巻き道を行くか、昨日までは迷っていたのですが、行程の長さを考えて巻き道を行くことにします。まあ巻き道だからといって必ずしも楽とは限りませんが。
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(朝日に照らされる紅葉)
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(山の神土)
巻き道に入ると初っ端からやや荒れた道となっています。道が少々分かりにくくなっていますが、落ち着いてピンクテープの道を辿っていきます。すると前方に大き目の砂防ダムが見えてきました。どうやって越えていくのかと思っていたら、そのまま砂防ダムへ下りて対岸へ渡らなければならないようです。道が確りしていれば何ともないのですが、砂防ダムへ近づくと道が酷く崩れています。何とか対岸へ渡ることはできましたが、人を連れてはとてもじゃないけれど歩く気になりません。砂防ダムを越えれば、しばらくは奥秩父らしい苔生した道となります。再び砂防ダムに差し掛かる辺りにちょうど休憩に良さそうな切り開きがあるので、ちょっと休憩。切り開きからは南アルプスと富士山方面の展望が得られます。
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(最初の砂防ダム 下に見えている所まで下ります)
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(近くに切り開きのある砂防ダム)
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(切り開きから南アルプス方面の眺め)
切り開き近くの砂防ダムは見た目よりも通過にちょっと手こずりましたが、その後は落ち着いた道です。所々道を寸断する沢を渡渉しますが、靴が確りとしていればどうってことはないでしょう。昨日までと異なり、アップダウンが少ないので快調に飛ばしていきます。似たような景色が続いて飽きてきた頃、三ノ瀬方面からの道(廃道?)に合流します。道標には「笠取小屋70分 将監小屋90分」とあるので、もう半分は過ぎたようです。結構水量の多い沢を横目に進むと巻き道を離れて広い尾根に出ました。尾根を進むとベンチのある黒エンジュに到着です。山の神土からは1時間50分までは掛からなかったので、結構良いペースで来ているようです。
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(沢 渡渉します)
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(笠取小屋 70分)
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(黒エンジュ)
黒エンジュからは緩やかな登り。巻き道となって沢を過ぎると笠取小屋と笠取山との分岐に出ます。ここは流石に笠取山方面へ向かいます。ここの登りはちょっときついです。上部に出て傾斜が緩くなると水干方面と山頂方面(唐松尾山方面と同じ)に分かれます。あまり体力は使いたくないので、山頂はパスして水干へ向かいます。でもここからなら山頂も近かったかな…。変わり映えのしない巻き道を行くと展望の開けた沢筋に出ます。そのまま進んだらそこが水干でした。水は出ていませんでしたが、眺めはとても良いところです。
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(笠取小屋分岐)
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(水干)
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(水干からの富士山)
水干から先は道も広くなって公園のような感じです。ベンチ脇から延びる水場道では多摩川の最初の流れが見られるそうですが、ここもパス。広い道を進むとどうも尾根に出られそうな細い道が延びています。尾根に出ると正面にドーンと笠取山が聳えています。ここにザックを置いて山頂を往復できそうな感じもしましたが、まだ雁峠・雁坂峠間の難所を残しているので、ここは我慢して諦めます。そのまま尾根通しに進むと気持ちの良い草原帯が広がっています。奥秩父に初めての爽快な景色です。草原帯を下ると小さな山があります。看板を見ると小さな分水嶺であるとのことで、上がってみると大展望が広がります。富士山はもちろんのこと、これから向かう燕山・古礼山のピーク、そして明日以降歩くであろうピークが見渡せます。ベンチもあるし、これから難所も待ち受けているので、ここで大休止を取ります。
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(笠取山を見上げる)
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(笠取山西を少し過ぎたところ)
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(これから向かう燕山)
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(小さな分水嶺 富士川・多摩川・荒川に分かれます)
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(小さな分水嶺からの眺め)
小さな分水嶺から真直ぐ下っていくと雁峠分岐に出ます。何となくそのまま真直ぐ行きたいところですが、真直ぐ行くと笠取小屋に出てしまうので、素直に雁峠へ向かいます。雁峠へは分水嶺から燕山方面へ見下していた斜面を横切るように進んでいきます。草原から樹林帯へ入るとやや藪っぽい道です。樹林帯を抜ける辺りに雁峠小屋があります。雁峠は再び気持ちの良い草原となっていて、ベンチなども置いてあります。これから向かう燕山への道は随分陽に炙られそうですね。
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(雁峠分岐)
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(雁峠小屋)
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(雁峠 燕山への道を見上げる)
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(ここを下っていくと広瀬湖へ出る)
さあ、ここが今日最大の難所です。気合を入れて草原の急坂を登っていきます。遠くから見ると直線的に登っているようでしたが、実際にはジグザグを切って登っていきます。ここで初めて人と擦れ違いました。大荷物を背負った男性で、逆コースで歩いているのでしょう。飛ばし過ぎなくらいに頑張って登ると少し傾斜が緩みます。でも陽の炙られ具合は相変わらず。樹林帯に入って少し落ち着きましたが、今度は虫に集られます。笹薮はどうしても虫が多くなります。どこが山頂なんだぁ~とブツブツ言っていると脇に道標が立っています。縦走路を少し外れたところに高いところがあるので、ここが燕山かと思ったら何もありません。道標に戻るとあぁ、燕山って書いてありました。
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(燕山の道標)
燕山から先は尾根上のアップダウンの繰り返しです。真っ当な尾根歩きは初日以来。でも燕山までで頑張りすぎたせいか足が上がりません。樹林帯が切れ切れとなって笹原が広がる展望の良い尾根なのですが、周りを見る余裕は全くありません。上り下りを繰り返すうちに段々とガスってきました。まあ景色を見る余裕はないのでちょうどよいのかもしれません。古礼山への登りに差し掛かる辺りで道が急に広がります。どうも環境省が整備にカネを出しているようで、この後水晶山でも同じような景色に出会います。要は山頂が近づくと道が良くなるってことです。古礼山は地形図を見ると巻いているのですが、しっかり山頂への道も整備されています。割と緩やかな登りなのですが、これがキツイキツイ。もう全然足が上がりません。ベンチのある広場は晴れていれば展望も良いのでしょうね。樹林帯の中を喘ぎ登ると古礼山(2112.1)に着きます。西側が切り開かれているのですが、このガスじゃどうしようもありません。
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(古礼山へ続く笹原 こんなのが何度か現れます)
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(ベンチのある広場)
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(古礼山頂)
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(古礼山からの眺め ガスってます)
古礼山からは急な下り。でも巻き道に合流する辺りで緩やかになります。水晶山は巻き道もなく、尾根を巻いたりしつつも山頂へ向かっていきます。笹原の多かった古礼山と比べると苔生した山道はかなり奥秩父の雰囲気が濃厚です。先ほども言及したように道が整備されてくると山頂までもう少し。樹林に囲まれた水晶山頂(2158)は全く展望を得られません。ただベンチが置いてあるので、休憩には良さそうです。
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(水晶山)
さあ、後は雁坂小屋へ下るだけです。登りでは殆ど動かなかった足も下りなら通常程度に歩けます。広い尾根をダラダラと下ると雁坂小屋への分岐に出ます。ここも当然小屋へ一直線です。300mと書いてある割には長い下りを経て何とか雁坂小屋に到着です。こじんまりとした小屋で今日は管理人さんがいません。キャンプ代500円を料金箱に入れます。宿泊者カードなどはないので、小屋ノートにテントにて宿泊した旨書いておきました。水場はポンプで小屋前まで水を汲み上げていて、水量は豊富でした。テント場はトイレを抜けた先にあり、どちらかと言えば狭いほうでしょう。切り開きに作られているので、眺めは良いのですが、かなり暑いです。それに虫も多い。大き目の石が多いサイトなので、今日は石でテントを固定してみます。ペグと同じようにボーライン結びで括りつけると結構安定します。石のほうが簡単ですね。
テント設営が終わって小屋で茹だっていると10数人の集団が上がってきます。どうやら東大生の集団らしく演習林で採集した植物を袋に入れて持ってきていました。ここで泊っていくのかなぁと思っていると、雁坂峠を往復しただけで往路を下っていきました。結局今日はこの小屋に一人で泊ることになりそうです。夜トイレに行くと沢山の鹿が小屋の周辺に集まっていました。闇夜に光る目はちょっと不気味。怖くなってテントに潜り込んだ後はそのまま朝までぐっすりと寝入ってしまいました。
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(水晶山からの下り)
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(雁坂小屋分岐)
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(雁坂小屋)
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(テント場)
DATA:
将監小屋5:32~5:42将監峠~5:55牛王院平~6:05山の神土~7:23三ノ瀬分岐~7:51黒エンジュ~8:06笠取小屋分岐
~8:26水干分岐~8:48笠取山西~8:58小さな分水嶺~9:13雁峠分岐~9:25雁峠小屋~9:26雁峠~10:00燕山
~10:48古礼山分岐~10:56古礼山~11:29水晶山~11:49雁坂小屋分岐~12:02雁坂小屋(テント泊)
雁坂小屋キャンプ料金 500円
なお管理人がいないときは小屋に素泊まりすることもできます(料金は2000円)
水場は水豊富です
トイレは汲取り式 割と綺麗なほうです 紙はありません
テント場は狭い 石が多いので石で固定できます
危険箇所 山ノ神土から黒エンジュ間の巻き道にある砂防ダムは要注意 自信のない人は尾根通しのほうが安全です
地形図 雁坂峠
朝、昨日と同じ4時に起きるともう既に生田のお二人は撤収作業を始めていました。自分もテントを片付けなきゃなぁとテントに触ると物凄く湿っています。外に出てフライに触るとビショビショに濡れています。テントの設営に失敗して換気が上手くいっていなかったのでしょう。とにかくシャムワウ(テレビ通販で有名なやつ)を使ってフライの内外を何度も拭きます。これだけのために随分時間と体力を使わされましたが、撤収自体には慣れてきたのか昨日よりも早い時間で準備完了です。
生田のお二人は既に出発していたので、一人寂しく出発します。まずはテント場から真直ぐ北の将監峠へ上がります。ちょっときつめの傾斜ですが、あっさりと将監峠へ上がれました。樹林帯を西へ進むと気持ちの良い笹原の広がる斜面へ出ます。この辺りを牛王院平と呼んでいるようです。広い道を上がっていくと牛王院平と書かれた道標のある分岐に出ました。どうやら三ノ瀬方面へ向かうと所謂牛王院平と書かれた所へ出られるようですが、今日は時間がないのでパス。そのまま広い道を緩やかに上がって山の神土へ向かいます。
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(将監峠が見える)
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(牛王院平へ向かう途中、気持ちの良い笹原)
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(牛王院平の道標)
針葉樹が中心の奥秩父ではあるものの、紅葉の始まった木もあって目を楽しませてくれます。ふと登山道を見るとプレートが埋まっており、私が生まれるより前に大学生が遭難死したことが書かれていました。時期がGWの頃ですから疲労凍死したのでしょうか。手を合わせて通り過ぎます。ゆるゆると登って山の神土に着きました。ここから道は東の和名倉山方面と西に尾根へ上がって唐松尾山あるいは巻き道を進んで黒エンジュ方面へと分かれます。唐松尾山へ上がるかそれとも巻き道を行くか、昨日までは迷っていたのですが、行程の長さを考えて巻き道を行くことにします。まあ巻き道だからといって必ずしも楽とは限りませんが。
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(朝日に照らされる紅葉)
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(山の神土)
巻き道に入ると初っ端からやや荒れた道となっています。道が少々分かりにくくなっていますが、落ち着いてピンクテープの道を辿っていきます。すると前方に大き目の砂防ダムが見えてきました。どうやって越えていくのかと思っていたら、そのまま砂防ダムへ下りて対岸へ渡らなければならないようです。道が確りしていれば何ともないのですが、砂防ダムへ近づくと道が酷く崩れています。何とか対岸へ渡ることはできましたが、人を連れてはとてもじゃないけれど歩く気になりません。砂防ダムを越えれば、しばらくは奥秩父らしい苔生した道となります。再び砂防ダムに差し掛かる辺りにちょうど休憩に良さそうな切り開きがあるので、ちょっと休憩。切り開きからは南アルプスと富士山方面の展望が得られます。
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(最初の砂防ダム 下に見えている所まで下ります)
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(近くに切り開きのある砂防ダム)
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(切り開きから南アルプス方面の眺め)
切り開き近くの砂防ダムは見た目よりも通過にちょっと手こずりましたが、その後は落ち着いた道です。所々道を寸断する沢を渡渉しますが、靴が確りとしていればどうってことはないでしょう。昨日までと異なり、アップダウンが少ないので快調に飛ばしていきます。似たような景色が続いて飽きてきた頃、三ノ瀬方面からの道(廃道?)に合流します。道標には「笠取小屋70分 将監小屋90分」とあるので、もう半分は過ぎたようです。結構水量の多い沢を横目に進むと巻き道を離れて広い尾根に出ました。尾根を進むとベンチのある黒エンジュに到着です。山の神土からは1時間50分までは掛からなかったので、結構良いペースで来ているようです。
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(沢 渡渉します)
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(笠取小屋 70分)
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(黒エンジュ)
黒エンジュからは緩やかな登り。巻き道となって沢を過ぎると笠取小屋と笠取山との分岐に出ます。ここは流石に笠取山方面へ向かいます。ここの登りはちょっときついです。上部に出て傾斜が緩くなると水干方面と山頂方面(唐松尾山方面と同じ)に分かれます。あまり体力は使いたくないので、山頂はパスして水干へ向かいます。でもここからなら山頂も近かったかな…。変わり映えのしない巻き道を行くと展望の開けた沢筋に出ます。そのまま進んだらそこが水干でした。水は出ていませんでしたが、眺めはとても良いところです。
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(笠取小屋分岐)
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(水干)
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(水干からの富士山)
水干から先は道も広くなって公園のような感じです。ベンチ脇から延びる水場道では多摩川の最初の流れが見られるそうですが、ここもパス。広い道を進むとどうも尾根に出られそうな細い道が延びています。尾根に出ると正面にドーンと笠取山が聳えています。ここにザックを置いて山頂を往復できそうな感じもしましたが、まだ雁峠・雁坂峠間の難所を残しているので、ここは我慢して諦めます。そのまま尾根通しに進むと気持ちの良い草原帯が広がっています。奥秩父に初めての爽快な景色です。草原帯を下ると小さな山があります。看板を見ると小さな分水嶺であるとのことで、上がってみると大展望が広がります。富士山はもちろんのこと、これから向かう燕山・古礼山のピーク、そして明日以降歩くであろうピークが見渡せます。ベンチもあるし、これから難所も待ち受けているので、ここで大休止を取ります。
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(笠取山を見上げる)
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(笠取山西を少し過ぎたところ)
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(これから向かう燕山)
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(小さな分水嶺 富士川・多摩川・荒川に分かれます)
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(小さな分水嶺からの眺め)
小さな分水嶺から真直ぐ下っていくと雁峠分岐に出ます。何となくそのまま真直ぐ行きたいところですが、真直ぐ行くと笠取小屋に出てしまうので、素直に雁峠へ向かいます。雁峠へは分水嶺から燕山方面へ見下していた斜面を横切るように進んでいきます。草原から樹林帯へ入るとやや藪っぽい道です。樹林帯を抜ける辺りに雁峠小屋があります。雁峠は再び気持ちの良い草原となっていて、ベンチなども置いてあります。これから向かう燕山への道は随分陽に炙られそうですね。
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(雁峠分岐)
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(雁峠小屋)
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(雁峠 燕山への道を見上げる)
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(ここを下っていくと広瀬湖へ出る)
さあ、ここが今日最大の難所です。気合を入れて草原の急坂を登っていきます。遠くから見ると直線的に登っているようでしたが、実際にはジグザグを切って登っていきます。ここで初めて人と擦れ違いました。大荷物を背負った男性で、逆コースで歩いているのでしょう。飛ばし過ぎなくらいに頑張って登ると少し傾斜が緩みます。でも陽の炙られ具合は相変わらず。樹林帯に入って少し落ち着きましたが、今度は虫に集られます。笹薮はどうしても虫が多くなります。どこが山頂なんだぁ~とブツブツ言っていると脇に道標が立っています。縦走路を少し外れたところに高いところがあるので、ここが燕山かと思ったら何もありません。道標に戻るとあぁ、燕山って書いてありました。
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(燕山の道標)
燕山から先は尾根上のアップダウンの繰り返しです。真っ当な尾根歩きは初日以来。でも燕山までで頑張りすぎたせいか足が上がりません。樹林帯が切れ切れとなって笹原が広がる展望の良い尾根なのですが、周りを見る余裕は全くありません。上り下りを繰り返すうちに段々とガスってきました。まあ景色を見る余裕はないのでちょうどよいのかもしれません。古礼山への登りに差し掛かる辺りで道が急に広がります。どうも環境省が整備にカネを出しているようで、この後水晶山でも同じような景色に出会います。要は山頂が近づくと道が良くなるってことです。古礼山は地形図を見ると巻いているのですが、しっかり山頂への道も整備されています。割と緩やかな登りなのですが、これがキツイキツイ。もう全然足が上がりません。ベンチのある広場は晴れていれば展望も良いのでしょうね。樹林帯の中を喘ぎ登ると古礼山(2112.1)に着きます。西側が切り開かれているのですが、このガスじゃどうしようもありません。
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(古礼山へ続く笹原 こんなのが何度か現れます)
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(ベンチのある広場)
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(古礼山頂)
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(古礼山からの眺め ガスってます)
古礼山からは急な下り。でも巻き道に合流する辺りで緩やかになります。水晶山は巻き道もなく、尾根を巻いたりしつつも山頂へ向かっていきます。笹原の多かった古礼山と比べると苔生した山道はかなり奥秩父の雰囲気が濃厚です。先ほども言及したように道が整備されてくると山頂までもう少し。樹林に囲まれた水晶山頂(2158)は全く展望を得られません。ただベンチが置いてあるので、休憩には良さそうです。
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(水晶山)
さあ、後は雁坂小屋へ下るだけです。登りでは殆ど動かなかった足も下りなら通常程度に歩けます。広い尾根をダラダラと下ると雁坂小屋への分岐に出ます。ここも当然小屋へ一直線です。300mと書いてある割には長い下りを経て何とか雁坂小屋に到着です。こじんまりとした小屋で今日は管理人さんがいません。キャンプ代500円を料金箱に入れます。宿泊者カードなどはないので、小屋ノートにテントにて宿泊した旨書いておきました。水場はポンプで小屋前まで水を汲み上げていて、水量は豊富でした。テント場はトイレを抜けた先にあり、どちらかと言えば狭いほうでしょう。切り開きに作られているので、眺めは良いのですが、かなり暑いです。それに虫も多い。大き目の石が多いサイトなので、今日は石でテントを固定してみます。ペグと同じようにボーライン結びで括りつけると結構安定します。石のほうが簡単ですね。
テント設営が終わって小屋で茹だっていると10数人の集団が上がってきます。どうやら東大生の集団らしく演習林で採集した植物を袋に入れて持ってきていました。ここで泊っていくのかなぁと思っていると、雁坂峠を往復しただけで往路を下っていきました。結局今日はこの小屋に一人で泊ることになりそうです。夜トイレに行くと沢山の鹿が小屋の周辺に集まっていました。闇夜に光る目はちょっと不気味。怖くなってテントに潜り込んだ後はそのまま朝までぐっすりと寝入ってしまいました。
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(水晶山からの下り)
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(雁坂小屋分岐)
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(雁坂小屋)
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(テント場)
DATA:
将監小屋5:32~5:42将監峠~5:55牛王院平~6:05山の神土~7:23三ノ瀬分岐~7:51黒エンジュ~8:06笠取小屋分岐
~8:26水干分岐~8:48笠取山西~8:58小さな分水嶺~9:13雁峠分岐~9:25雁峠小屋~9:26雁峠~10:00燕山
~10:48古礼山分岐~10:56古礼山~11:29水晶山~11:49雁坂小屋分岐~12:02雁坂小屋(テント泊)
雁坂小屋キャンプ料金 500円
なお管理人がいないときは小屋に素泊まりすることもできます(料金は2000円)
水場は水豊富です
トイレは汲取り式 割と綺麗なほうです 紙はありません
テント場は狭い 石が多いので石で固定できます
危険箇所 山ノ神土から黒エンジュ間の巻き道にある砂防ダムは要注意 自信のない人は尾根通しのほうが安全です
地形図 雁坂峠