野老の里

奥武蔵をメインに日帰りの山歩きを中心としたブログです

五泊六日奥秩父の山旅 平成23年9月12日(二日目) 雲取山荘から将監小屋

2011年09月19日 | 山の思い出
(禿岩)

何というか緊張と不安であまり寝付けないまま二日目の朝がやってまいりました。昨夜は強かった風も収まり、雨も降っていないようです。とりあえず朝の4時になったので、撤収して出発の準備をします。周りも早いもので私より早く着いていた二張りのテントは手際良く撤収していました。私はといえばテントをしまうのに悪戦苦闘。ザックにしまい込むのに一時間も掛かってしまいました。私が出発する頃まで撤収していないテントが一張りあったので、昨日は結局私を含めてテントは四張りだったようです。5時を過ぎて空が明るくなるとすっきりと晴れ渡る空が広がります。今日は良い一日となりそうです。

雲取山荘から雲取山頂へは結構厳しい登り。朝から良い運動をさせられます。まずは小屋のすぐ側の田部重冶氏のレリーフに挨拶をしてから登り始め。レリーフ脇には雲取山から飛竜山への巻き道が付いてますが、通って欲しくないのかロープで通せんぼしています。ま、それでも巻き道に入っていったオジサンがいましたが。人気の山だけあって、先行者はかなりいるようです。樹林帯を抜けたと思ったらそこはもう雲取山頂(2017.1)。展望が開けた山頂で富士山がよく見えます。他はこれから向かう飛竜山の向こうに南アルプスの山々が見えたのが印象的でした。避難小屋辺りまで足を延ばすと石尾根方面の眺めも得られます。先行者は5名くらいだったでしょうか。他にも標識やら避難小屋やら原三角点やらで賑やかな山頂です。他の登山者と情報を交わすところによると飛竜山方面へ向かうのは自分しかいないようです。大丈夫かな・・・。

(田部重冶氏のレリーフ)


(富士山)


(雲取山頂避難小屋)




(雲取山からのパノラマ)


(石尾根方面の眺め)

避難小屋の先から飛竜山方面へ進んでいきます。まずは樹林帯の急な下り。ここを下ってしまえば、もう後戻りする気力も起きないことでしょう。一頻り下ると雲取山荘からの巻き道が合流してきます。巻き道の合流地点から少し歩くと南側の樹林帯が切れて、三条の湯からの道が合流してきます。このあたりをエアリアでは三条ダルミというようです。ここからも富士山の頭が少し見られます。三条の湯から先、後山林道は通行止めとなっていました。

(三条ダルミからの富士山)

三条ダルミからはしばらく樹林帯が続きます。結構笹が深いので、だいぶズボンの裾が汚れてしまいました。巻き道から広い尾根へ出たなぁと思う頃、狼平に到着。広い笹原で緊急時であれば、テントを数張り張れそうな感じです。でも闇テンは止めましょう。

(狼平)


(これから巻く予定の三ッ山のピーク)

狼平を抜けると最初は緩やかな登り。でも三ッ山のピークを巻く頃になると傾斜も増してきます。巻き道自体はしっかりしているものの、意外とアップダウンがきつく、体力を奪われます。所々左右が切れ落ちた桟橋などもあって緊張も強いられます。自分以外に誰も居ない道を黙々と歩いていると前方にカラフルな色がチラっと目に入ります。もしやと思って歩みを続けているといました。先行者です。きつい登りが終わって、ややテラス状になっている所で先行者に追いつきました。先行者は中高年の男性で、おそらく雲取山の巻き道を歩いていた人でしょう。同じルートを小屋泊まりで歩いているとのことで、今日は笠取小屋まで行く予定とのこと。一日早く終わるのがちょっと羨ましく感じます。

(巻き道の桟橋)

男性には先に行ってもらい、ゆっくりと三ッ岩を目指します。北側がちょっと開けている辺りを一旦過ぎて、今度は南側が開けてくると三ッ岩です。三条の湯からの道が合流していて、いくらか展望も得られます。三ッ岩まで来れば飛竜権現はだいぶ近くなってきました。巻き道を進んでいると前から女子学生のグループがやって来ました。おそらくテント泊なのか、大きな荷物を背負っています。それにしても最近のワンゲル部の女の子は可愛い子が多いよね。

巻き道から見えるミサカ尾根がかなり近くなってきました。飛竜山頂への道を見送ること20分ほどで飛竜権現に到着です。先ほどの男性は私が着いたと同時くらいに出発していきました。樹林に囲まれた飛竜権現にはテントが一張り張れそうな広場と小さな祠があるだけの寂しい所です。飛竜権現から少し縦走路を進むと禿岩への道標があります。縦走路を外れて禿岩へ進むとそこには大展望が待っていました。富士山こそ隠れてしまいましたが、周辺の山並を一望でき、明日向かう牛王院平辺りの草原なども見ることが出来ます。

(三ッ岩からの眺め)


(飛竜権現)




(禿岩からの眺め)

縦走路に戻り、大きく下ると穏やかな尾根に出ます。笹の生えた気分の良い道を進むと正面に大常木山へと連なる尾根が見えてきます。道はこの尾根の南側を巻いていくのですが、これがまたアップダウンの多い骨の折れる道です。特に展望を得られる訳でもなく、沢を横切る度に危険な桟橋を何度も渡らされます。時折竜喰山の長い尾根が見えることがあり、その度に絶望的な気分にさせられました。苔生した巻き道を苛苛しながら進んでいくと将監小屋と薄く書かれた道標があります。そのまま小屋を目指して下っていくのですが、これもまた酷く疲れる道です。時々チラっと小屋の青い屋根が見えるのですが、かなりまだ下のほうにあります。まだ下るのかよ~と悪態を吐いていると樹林帯を抜けて開けた草原に出ます。将監小屋に到着です。

小屋のすぐ側の水場はかなり豊富な水量が流れています。とりあえず受付を済ませようとすると管理人は不在。とりあえず宿泊者カードに記入して500円を箱に入れておきます。テント場は将監峠から下った所に広く取ってあり、選びたい放題です。一先ず水場に近い所に張りましたが、中に入ると結構斜めってましたね…。草原帯なのでペグは直接打ち込むしかなさそうです。涼しいサイトだけれども虫は多いですね。トイレはボットン(つまり汲取り式)で泊った中では一番汚かったかもしれません。紙はありません。テントの中で茹だっていると後から男性二人組がテントを張っていました。小屋のノートを見ると生田ハイキングクラブの人達だったらしく、こちらも手際良く設営していました。私とは逆ルートだったらしく、結構早いペースでここまで抜けてきたようです。自分はまだあと4日残っています。そして明日は今回の縦走中最大の山場と位置付けています。無事縦走を最後まで続けられるでしょうか。

(大常木山方面を見上げる)


(将監小屋)


(テント場の様子 まだまだ設営が甘いです)

DATA:
雲取山荘5:45~6:15雲取山~6:52三条ダルミ~7:31狼平~9:02三ッ岩~9:39飛竜山頂分岐~9:58飛竜権現
~10:11禿岩~12:19将監小屋分岐~12:31将監小屋(テント泊)

将監小屋キャンプ料金 500円 
なお管理人がいないときは小屋に素泊まりすることもできます(料金は3000円か4000円だったかな…)
水場は水豊富です 
トイレは汲取り式で汚い 紙はありません
テント場は広い 草原のサイトで石があまりありません

地形図 雲取山 雁坂峠

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