(男沼)
福島に長逗留することになったとき、市内からよく眺めていたのが吾妻山であった。大きな台地の上に様々な形をした峰々が連なる。それを縦走出来たらどんなに素晴らしいことだろう。ボクにとって吾妻山の縦走はいつしか一つの大きな目標となっていた。昨年八幡平から秋田駒ヶ岳への縦走が無事に終わったこともあり、今年はいよいよ吾妻山の縦走に取り掛かることにした。
東北地方の長い梅雨が明けるのを待って、夜行バスの予約を取る。昨年に続きウィラーエクスプレスを運良く利用することができた。高速ツアーバスの廃止に伴ってバスの予約が難しくなっている。だから比較的安くチケットが取れたのは運が良いと言える。新宿を出発すると早速首都高の工事渋滞に捕まる。これで一時間ほど遅れてしまった。6:30発の土湯温泉行に乗れるだろうか?東北道に入ってからは順調に進んでいたバスだが、福島を目の前にして、本宮で事故渋滞に捕まってしまう。結局福島駅に着いたのは7時過ぎであった。仕方がない。次の7:25発で行くしかない。まあ今日は5時間行程の予定だし、何とかなるだろう。そう思ったのが間違いの始まりであった。
終点の土湯温泉でバスを降りる。結構訪れる人が多く、一時期の酷い風評被害はいくらか解消されているのかもしれない。観光案内所のトイレで水を汲み、まずは男沼を目指して車道を歩き始める。この道は5月に女沼のツツジを見に訪れたばかりなので、男沼分岐までの長さは大体分かっている。今回、初日は浄土平野営場にテントを張り、二日目は明月荘泊まり、三日目に下山の予定である。したがって、この車道歩きではあまり無理は出来ない。ゆっくり歩いて男沼の分岐に着く。スパッツを着け、二度目の男沼分岐から男沼へと入っていく。森の中を整備された道が続く。ここまでは完全に観光地だ。
(土湯温泉バス停付近)
(男沼分岐)
(整備された道が続く)
あけぼの湿原への道を分けると小川を渡る。どうやら男沼が近くにあるようだ。二基の道標が立つ分岐に出るとベンチのある男沼(650)の入口に出る。入口から沼の畔へ下ると沼の向こうに台形のピークが見える。栂森だろうか?特に道を確認せずに重いザックを背負ったまま沼の周りを歩き始める。水が溢れる升があり、沼へと流れ込んでいる、かなり増水したのか、桟道が水に浸かっている所もある。しばらくすると道は左へと曲がっていく。ここで道を間違えたことに気付き、先ほどの分岐へと戻る。スタートも遅かったのに、また時間をロスしてしまった。
(男沼入口)
(男沼 正面は栂森だろうか)
分岐をまずは仁田沼(にいいだぬま)方面へ。少し進むと薄い踏み跡が延びる浄土平方面への分岐に出る。但し道標は無い。自信は無かったが思い切って上がっていくと踏み跡がややはっきりしてくる。傾斜が緩むと地形図にも描かれた小さな沼が見えてくる。沼を過ぎると正面に急斜面が見えてきて、トラバース道となる。沢を渡ると傾斜は再び急になる。下草がやや煩い所があり、踏み跡が怪しくなってきた。文字の読めなくなった道標を過ぎると女沼方面からの尾根が合流してくる。するとここで迷ってしまった。踏み跡が尾根の真ん中を通っている一方で、赤布が藪の中に付けられていたからだ。ここでグルグルと行ったり来たり、藪を抜けたりとリングワンデリング状態に陥ってしまった。何とか元の道に復帰し、踏み跡を素直に進むと赤布からの道が合流してきた。またもや無駄に時間を使ってしまった。
(小さな沼)
(沢 渡渉は多い)
踏み跡が尾根から斜面をトラバースするようになると笹薮が煩くなってきた。歩く人はあまり多くないのだろう。隠れがちな踏み跡とテープ類を辿っていくと梯子の掛けられた崩壊地に出くわす。正直言って良い道とは言い難い。テープ類に頼っていると今度は明らかに下り過ぎている。上を見ると小さな小屋がある。こんなにミスばかりで大丈夫だろうか?一旦尾根に乗るが、またトラバースとなる。かなり水の流れる音が近づいてきた。高山への分岐には全く気付かなかった。小さな沢を何度か渡ると眼下にやや流れの多い沢が見えてきた。おそらくこれが塩ノ川だろう。テープに誘われて下るとそれほど川は増水していなかった。エアリアには増水時渡れないとあったので良かった。飛び石伝いに渡ろうとするが、石が滑って、結局川に落ちてしまった。あまり濡れていないのが幸いだ。河原の砂地にザックを下ろし、少し長めの休憩を取る。小さなテントなら一張くらいできそうだ。正面には小さな滝があり、これで水が濁っていなければ最高だっただろう。
(下草が煩くなってきた)
(ハシゴが掛かる崩壊地)
(塩ノ川)
(小さな滝)
顔を洗いさっぱりしたところで出発する。踏み跡は藪に覆われているが、少し進むとはっきりしてくる。しばらくトラバース気味に進むが、やがて尾根上を直線的に進むようになる。男沼を過ぎてからはずっと樹林帯の中であり、気が滅入ってきた。傾斜も急で、荷の重さが体にこたえる。土湯温泉をスタートしたときは晴れていた空も、ここに来て雷が鳴るほどに悪化してきた。気分は焦るが、笹薮が濃くなり、なかなか足取りは捗らない。傾斜が緩むと道が二手に分かれる。ここでも道を間違え、北東方向へと下ってしまいそうになる。紛らわしいテープは付けないでほしい。
(道は藪っぽくなる)
エアリアだと一杯清水と書かれた崩壊地を過ぎると、踏み跡は大きく塩ノ川から離れていく。ここから道はますます藪濃くなっていく。そして最悪なことに雨が降り出した。暑かったので、雨具は着けずに歩く。だがザックカヴァーは着けておくべきだった。雨は更に強くなり、集中豪雨と化した。雷も頻繁に鳴るが、樹林帯なので怖さは無い。但し流石にザックカヴァーだけは着けて歩くことにした。靴は八幡平の縦走に続いてすっかり浸水してしまった。傾斜がいくらか緩むとともに雨も止み始めた。すると道が湿地帯のように泥濘始めた。地形図を見ると仙水沼にだいぶ近づいてきたようだ。そのまま進むと頭上の開けた湿地帯に出る。雨はすっかり止んだ。木道などは無いので、泥で靴を汚しながら進む。一旦森の中に入るが、再び頭上が開けてくる。仙水沼が間近に見える。ギボウシの紫色をした花が咲く湿地帯を進むと仙水沼の畔に出る。最近訪れた人は少ないのだろう。足跡は見当たらなかった。
(藪濃い急斜面)
(仙水沼の湿地帯)
(仙水沼)
仙水沼から森に戻る。傾斜が緩くなり、藪も薄くなってきた。久しぶりにザックを下ろして休憩を取る。あと一息だ。常時道が湿っているのか、ギボウシや銀竜草などが咲いていた。また傾斜が急になる辺りで頭上が開けてきた。小富士の山頂部分が見える。背の高い樹が無くなってきたこともあり、踏み跡の両脇は猛烈な笹薮となっている。ただそれほど煩くは感じない。道が左に折れ、緩やかに右カーヴを描きながら登っていくと高山が見えてきた。笹薮を抜けると突然崩壊地の上に出る。立ち止まっていると寒くなるほどに風が強い。ザックを下ろし、ここでも休憩を取る。
(ギボウシ)
(ギンリョウソウ)
(白い花が咲く樹)
(猛烈な藪)
(高山が見えてきた)
(崩壊地の上 風が強い)
崩壊地の上は見晴らしが良く、高山や吾妻小富士が良く見える。眼下には塩ノ川上流の渓谷を望むこともできる。但し既に15時を過ぎ、あまりのんびりとはしていられない。踏み跡らしきものはなく、ペンキマークを頼りに先へと進む。確かにエアリアのガイドにあるように濃霧だと迷う危険がある。一切経山の噴煙を目印に歩いていくと踏み跡は塩ノ川へと下りていく。もう渡渉はこれで最後にしてほしい。川を渡るともう浄土平だ。正面には噴煙を上げる一切経山が見物だ。さてまずはレストハウスへと行こう。汚いボロボロの格好でレストハウスへと入る。実はお土産を頼まれていたのだ。色々と物色するが、あまり良いものがない。八幡平のレストハウスと比べると随分と貧弱な感じがする。手拭を買って、さて食事だ。元々ここで昼食を取る予定だったのだ。だが無情にもレストランは既に終わっていた。仕方なく、軽食コーナーで昼食を取る。うん、でも豚汁(350円)と串カツ(150円)は美味しかった。
(高山を望む)
(塩ノ川の渓谷)
(吾妻小富士の山頂部を望む)
(一切経山の噴煙が見えてきた)
(奥は東吾妻山ではないかと思う)
(ヤマハハコ)
(高山)
(マツの実)
(塩ノ川を渡る)
(浄土平の湿原 池塘がある)
(浄土平レストハウス)
湿地帯に敷かれた木道を進み、磐梯吾妻スカイラインを渡ると吾妻小舎への道が延びる。樹の枝が覆い被さるように伸びていて、矢鱈と歩きにくい。小屋の入口に入ると中は真っ暗だ。事前にテントの予約を取ったときに小屋で受付するように言われていたのだが…。すると中から管理人のご主人が出てきた。説明を聞き、板張りのA4にテントを張ることにした。テント場内には木道が敷かれ、樹林帯の中にサイトがある。2年ぶりにテントを張るということもあって、色々と手間取ってしまった。ボウラインを忘れるとは思わなんだ…。A4のサイトからは吾妻小富士の山頂部が良く見える。良いサイトだとこのときは思った。
(浄土平の湿原と東吾妻山)
(吾妻小富士)
(テントサイト)
(サイトから小富士が見える)
サイトでは火を使えないので、炊事場でラーメンを作り、サイトに戻って食べる。出来る限り炊事場に近いサイトが楽だろう。道中かなり雨に降られたにも関わらず、思ったよりも濡れ物は少なかった。着ているものはかなり濡れていたので、雨具を着て、着干しすることにした。それにしても夜になるとかなり冷える。明日は早いので、早めに就寝することにした。すっかり夜も更けた頃、何やら若者の嬌声が聞こえてきた。どうやら小富士に登って騒いでいるらしい。小富士が見えるサイトというのも考えものだな。テントに触るとかなり湿っぽくなっている。しかし疲れていたので、換気もせずにまた眠り込んでしまった。これが次の日悲劇を招くことになったのは言うまでもない。
DATA:
福島駅東口(福島交通バス)土湯温泉8:26~9:09男沼分岐~9:28男沼~11:17塩ノ川~13:54仙水沼~15:25浄土平
~浄土平野営場(宿泊)
テントの予約申し込みは浄土平ビジターセンター(0242-64-2105)へ 但し受付は吾妻小舎で行うことになります
吾妻小舎へ宿泊する場合には事前の予約が必要です 予約は微温湯温泉(024-591-3173)で受け付けています
その他浄土平の情報はこちらのHP(http://www.bes.or.jp/joudo/vc/)から入手できます
福島交通バス 福島駅東口~土湯温泉 820円
地形図 土湯温泉
歩数 20,444歩
福島に長逗留することになったとき、市内からよく眺めていたのが吾妻山であった。大きな台地の上に様々な形をした峰々が連なる。それを縦走出来たらどんなに素晴らしいことだろう。ボクにとって吾妻山の縦走はいつしか一つの大きな目標となっていた。昨年八幡平から秋田駒ヶ岳への縦走が無事に終わったこともあり、今年はいよいよ吾妻山の縦走に取り掛かることにした。
東北地方の長い梅雨が明けるのを待って、夜行バスの予約を取る。昨年に続きウィラーエクスプレスを運良く利用することができた。高速ツアーバスの廃止に伴ってバスの予約が難しくなっている。だから比較的安くチケットが取れたのは運が良いと言える。新宿を出発すると早速首都高の工事渋滞に捕まる。これで一時間ほど遅れてしまった。6:30発の土湯温泉行に乗れるだろうか?東北道に入ってからは順調に進んでいたバスだが、福島を目の前にして、本宮で事故渋滞に捕まってしまう。結局福島駅に着いたのは7時過ぎであった。仕方がない。次の7:25発で行くしかない。まあ今日は5時間行程の予定だし、何とかなるだろう。そう思ったのが間違いの始まりであった。
終点の土湯温泉でバスを降りる。結構訪れる人が多く、一時期の酷い風評被害はいくらか解消されているのかもしれない。観光案内所のトイレで水を汲み、まずは男沼を目指して車道を歩き始める。この道は5月に女沼のツツジを見に訪れたばかりなので、男沼分岐までの長さは大体分かっている。今回、初日は浄土平野営場にテントを張り、二日目は明月荘泊まり、三日目に下山の予定である。したがって、この車道歩きではあまり無理は出来ない。ゆっくり歩いて男沼の分岐に着く。スパッツを着け、二度目の男沼分岐から男沼へと入っていく。森の中を整備された道が続く。ここまでは完全に観光地だ。
(土湯温泉バス停付近)
(男沼分岐)
(整備された道が続く)
あけぼの湿原への道を分けると小川を渡る。どうやら男沼が近くにあるようだ。二基の道標が立つ分岐に出るとベンチのある男沼(650)の入口に出る。入口から沼の畔へ下ると沼の向こうに台形のピークが見える。栂森だろうか?特に道を確認せずに重いザックを背負ったまま沼の周りを歩き始める。水が溢れる升があり、沼へと流れ込んでいる、かなり増水したのか、桟道が水に浸かっている所もある。しばらくすると道は左へと曲がっていく。ここで道を間違えたことに気付き、先ほどの分岐へと戻る。スタートも遅かったのに、また時間をロスしてしまった。
(男沼入口)
(男沼 正面は栂森だろうか)
分岐をまずは仁田沼(にい
(小さな沼)
(沢 渡渉は多い)
踏み跡が尾根から斜面をトラバースするようになると笹薮が煩くなってきた。歩く人はあまり多くないのだろう。隠れがちな踏み跡とテープ類を辿っていくと梯子の掛けられた崩壊地に出くわす。正直言って良い道とは言い難い。テープ類に頼っていると今度は明らかに下り過ぎている。上を見ると小さな小屋がある。こんなにミスばかりで大丈夫だろうか?一旦尾根に乗るが、またトラバースとなる。かなり水の流れる音が近づいてきた。高山への分岐には全く気付かなかった。小さな沢を何度か渡ると眼下にやや流れの多い沢が見えてきた。おそらくこれが塩ノ川だろう。テープに誘われて下るとそれほど川は増水していなかった。エアリアには増水時渡れないとあったので良かった。飛び石伝いに渡ろうとするが、石が滑って、結局川に落ちてしまった。あまり濡れていないのが幸いだ。河原の砂地にザックを下ろし、少し長めの休憩を取る。小さなテントなら一張くらいできそうだ。正面には小さな滝があり、これで水が濁っていなければ最高だっただろう。
(下草が煩くなってきた)
(ハシゴが掛かる崩壊地)
(塩ノ川)
(小さな滝)
顔を洗いさっぱりしたところで出発する。踏み跡は藪に覆われているが、少し進むとはっきりしてくる。しばらくトラバース気味に進むが、やがて尾根上を直線的に進むようになる。男沼を過ぎてからはずっと樹林帯の中であり、気が滅入ってきた。傾斜も急で、荷の重さが体にこたえる。土湯温泉をスタートしたときは晴れていた空も、ここに来て雷が鳴るほどに悪化してきた。気分は焦るが、笹薮が濃くなり、なかなか足取りは捗らない。傾斜が緩むと道が二手に分かれる。ここでも道を間違え、北東方向へと下ってしまいそうになる。紛らわしいテープは付けないでほしい。
(道は藪っぽくなる)
エアリアだと一杯清水と書かれた崩壊地を過ぎると、踏み跡は大きく塩ノ川から離れていく。ここから道はますます藪濃くなっていく。そして最悪なことに雨が降り出した。暑かったので、雨具は着けずに歩く。だがザックカヴァーは着けておくべきだった。雨は更に強くなり、集中豪雨と化した。雷も頻繁に鳴るが、樹林帯なので怖さは無い。但し流石にザックカヴァーだけは着けて歩くことにした。靴は八幡平の縦走に続いてすっかり浸水してしまった。傾斜がいくらか緩むとともに雨も止み始めた。すると道が湿地帯のように泥濘始めた。地形図を見ると仙水沼にだいぶ近づいてきたようだ。そのまま進むと頭上の開けた湿地帯に出る。雨はすっかり止んだ。木道などは無いので、泥で靴を汚しながら進む。一旦森の中に入るが、再び頭上が開けてくる。仙水沼が間近に見える。ギボウシの紫色をした花が咲く湿地帯を進むと仙水沼の畔に出る。最近訪れた人は少ないのだろう。足跡は見当たらなかった。
(藪濃い急斜面)
(仙水沼の湿地帯)
(仙水沼)
仙水沼から森に戻る。傾斜が緩くなり、藪も薄くなってきた。久しぶりにザックを下ろして休憩を取る。あと一息だ。常時道が湿っているのか、ギボウシや銀竜草などが咲いていた。また傾斜が急になる辺りで頭上が開けてきた。小富士の山頂部分が見える。背の高い樹が無くなってきたこともあり、踏み跡の両脇は猛烈な笹薮となっている。ただそれほど煩くは感じない。道が左に折れ、緩やかに右カーヴを描きながら登っていくと高山が見えてきた。笹薮を抜けると突然崩壊地の上に出る。立ち止まっていると寒くなるほどに風が強い。ザックを下ろし、ここでも休憩を取る。
(ギボウシ)
(ギンリョウソウ)
(白い花が咲く樹)
(猛烈な藪)
(高山が見えてきた)
(崩壊地の上 風が強い)
崩壊地の上は見晴らしが良く、高山や吾妻小富士が良く見える。眼下には塩ノ川上流の渓谷を望むこともできる。但し既に15時を過ぎ、あまりのんびりとはしていられない。踏み跡らしきものはなく、ペンキマークを頼りに先へと進む。確かにエアリアのガイドにあるように濃霧だと迷う危険がある。一切経山の噴煙を目印に歩いていくと踏み跡は塩ノ川へと下りていく。もう渡渉はこれで最後にしてほしい。川を渡るともう浄土平だ。正面には噴煙を上げる一切経山が見物だ。さてまずはレストハウスへと行こう。汚いボロボロの格好でレストハウスへと入る。実はお土産を頼まれていたのだ。色々と物色するが、あまり良いものがない。八幡平のレストハウスと比べると随分と貧弱な感じがする。手拭を買って、さて食事だ。元々ここで昼食を取る予定だったのだ。だが無情にもレストランは既に終わっていた。仕方なく、軽食コーナーで昼食を取る。うん、でも豚汁(350円)と串カツ(150円)は美味しかった。
(高山を望む)
(塩ノ川の渓谷)
(吾妻小富士の山頂部を望む)
(一切経山の噴煙が見えてきた)
(奥は東吾妻山ではないかと思う)
(ヤマハハコ)
(高山)
(マツの実)
(塩ノ川を渡る)
(浄土平の湿原 池塘がある)
(浄土平レストハウス)
湿地帯に敷かれた木道を進み、磐梯吾妻スカイラインを渡ると吾妻小舎への道が延びる。樹の枝が覆い被さるように伸びていて、矢鱈と歩きにくい。小屋の入口に入ると中は真っ暗だ。事前にテントの予約を取ったときに小屋で受付するように言われていたのだが…。すると中から管理人のご主人が出てきた。説明を聞き、板張りのA4にテントを張ることにした。テント場内には木道が敷かれ、樹林帯の中にサイトがある。2年ぶりにテントを張るということもあって、色々と手間取ってしまった。ボウラインを忘れるとは思わなんだ…。A4のサイトからは吾妻小富士の山頂部が良く見える。良いサイトだとこのときは思った。
(浄土平の湿原と東吾妻山)
(吾妻小富士)
(テントサイト)
(サイトから小富士が見える)
サイトでは火を使えないので、炊事場でラーメンを作り、サイトに戻って食べる。出来る限り炊事場に近いサイトが楽だろう。道中かなり雨に降られたにも関わらず、思ったよりも濡れ物は少なかった。着ているものはかなり濡れていたので、雨具を着て、着干しすることにした。それにしても夜になるとかなり冷える。明日は早いので、早めに就寝することにした。すっかり夜も更けた頃、何やら若者の嬌声が聞こえてきた。どうやら小富士に登って騒いでいるらしい。小富士が見えるサイトというのも考えものだな。テントに触るとかなり湿っぽくなっている。しかし疲れていたので、換気もせずにまた眠り込んでしまった。これが次の日悲劇を招くことになったのは言うまでもない。
DATA:
福島駅東口(福島交通バス)土湯温泉8:26~9:09男沼分岐~9:28男沼~11:17塩ノ川~13:54仙水沼~15:25浄土平
~浄土平野営場(宿泊)
テントの予約申し込みは浄土平ビジターセンター(0242-64-2105)へ 但し受付は吾妻小舎で行うことになります
吾妻小舎へ宿泊する場合には事前の予約が必要です 予約は微温湯温泉(024-591-3173)で受け付けています
その他浄土平の情報はこちらのHP(http://www.bes.or.jp/joudo/vc/)から入手できます
福島交通バス 福島駅東口~土湯温泉 820円
地形図 土湯温泉
歩数 20,444歩