野老の里

奥武蔵をメインに日帰りの山歩きを中心としたブログです

今日の一曲 Sleepless by King Crimson

2011年09月26日 | 今日の一曲

http://www.youtube.com/watch?v=U0OPmVg7l-s

連休は皆さんいかがお過ごしでしたでしょうか。
私はどこも行きませんでしたよ。何せ五泊六日なんて山旅してしまったので、連休は忙しくしておりました。

さて久々ってほどでもありませんが、今日の一曲。
英国プログレの第一人者キング・クリムゾンのアルバム"Three of a Perfect Pair"(1984)から取り上げてみました。
世間一般ではキング・クリムゾンというと「宮殿」に代表される初期の頃や
「太陽と戦慄」・「レッド」に代表されるジョン・ウェットンが在籍していた時代なんかが人気があるようです。
でもひねくれ者のtokoroが好むのはRobert Fripp(G)、Adrian Belew(Vo,G)、Tony Levin(Stick,B)、Bill Bruford(Dr)の
四人体制が確立されていた80年代なんですよね。
よく真面目な人は「宮殿」や70年代の作品を取り上げて時代精神への批評性なんてのを語ったりしてますが、
私は80年代のキング・クリムゾンも十分批判性に富んだバンドだったと思いますよ。
70年代の重苦しい音からより軽い電子音を多用するようになったというのは、
薄っぺらい80年代の音楽や世間の動き(特に日本において)を象徴するかのようです。

80年代のキング・クリムゾンは最初のアルバム"Discipline"が一番良くて、
後の二枚はグダグダってイメージが強いようです。
まあ確かに"Discipline"はあまりにも強烈な印象を残すアルバムなのに対し、残りの二枚は独自性が薄れたのは否めません。
"Beat"もこの"Three of a Perfect Pair"も、"Discipline"のエスニックな音と比べるとかなりアメリカナイズされた印象を受けます。
でも"Beat"はともかくこの"Three of a Perfect Pair"はポップミュージックとして非常に優れていると思うんですよね。
前半とても聴きやすいポップな曲を配置して、
後半ちょっとダレたところで最後に「太陽と戦慄パート3」を持ってきてかっちりとアルバムを締めくくる。
私はアルバムの最初と最後にどんな曲を持ってくるかでアルバムの印象は8割ほど決められてしまうと思っているので、
このアルバムはその点で十分一般リスナーにアピールできるものだと言えるでしょう。

そんなポップなアルバムの中から何故この曲を選んだかといえば、
それはキング・クリムゾンとしては珍しくヴィデオクリップを作成しているからです。
以前小林克也さんのベストヒットUSAにバンドの中心人物であるロバート・フリップが出演した際、
ロバート・フリップはヴィデオクリップのことを随分と批判していました。
そんな彼のことですから当然ヴィデオクリップなんて作っていないと思いきや、流石MTV時代なんですね。
ヴィデオクリップに批判的だった割にはスタイリッシュな映像で素直に格好良いと思います。

最後は恒例のアルバムジャケット。

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