ハッと気づかされたこと

本日は、入居者さんへの自分の甘い対応をハッと気づかされる出来事がありました。
ある入居者さんが机をバンバン叩いたので、私は反射的に「今、お茶持っていきます」と言いました。
しかし、側にいた介護職員は「あんな伝え方では渡せない」と言いました。
確かに「普段自分の言葉で介護職員に要望を伝えられる入居者さん」が、机をバンバン叩いただけでお茶を出そうとした私の行為は、その入居者さんを1人の人間として見ていなかったのではないか、楽な対応をしようとしただけではないかと感じました。介護者⇔要介護者、サービスを提供する職員⇔サービスを利用している入居者さん、という関係であっても、1人の人間として相応しい対応を取るべきだと気づかされました。

感謝が伝わる言葉

本日は午前中に３名の入居者さんを入浴介助しました。
お一人目は、「ありがとう、ありがとう。こんなに兄ちゃんにやってもらって」と言われました。私が「こちらこそ、喜んでもらってありがとうございます」と伝えると「みんなありがとうやなあ。おかげさまで元気でおられます」と、またまたお礼を言われました。
お二人目は、怪我が軽快してきたので、それを私が喜ぶと「ありがとう、みんなにやってまえるで」とお礼を言い、喜ばれました。
よく「ありがとうと言われるのが介護職のやりがいです」と、一見やりがい搾取のようなキャッチフレーズもありますが、ただ感謝をいただくだけでなく、こちらからも伝え、またまた感謝をいただく、そんな『感謝の循環』は幸せなことだなあと感じます。
三人目の入居者さんからは、「お兄ちゃんに、朝からお風呂に入れてまって、こんなとこ（足です）まで洗ってもらって、正月みたいやわ。正月以上やわ、ははは」と大喜びされていました。
これまで90年以上生きてきたからか、なんとすてきな幸せの表現の仕方だと感心してしまいました。

今更ですが、『特別養護老人ホーム』とは…

『特別養護老人ホーム（以下特養）』とは、自宅での生活が難しい要介護者が対象の、社会福祉法人や自治体が運営する公的な施設です。入所基準は原則要介護3～5に認定されています。要介護が１～５であることをふまえると、中～重度の要介護者が対象と言えます。
ちなみに、要介護３とは「ひとりでできないことが増え、中程度の介護が必要な状態です。 排泄、立ち上がり、みだしなみや掃除などの日常生活がひとりではできません。 また、歩行や両足での立位保持など、移動の動作についてもひとりでできないことがあります。 また、認知症によるいくつかの問題行動や理解の低下がみられることがあります。」と検索すると出てきました。
もちろん、要介護3といっても一括りにはできず、ある部分はかなり自立されている入居者さんや、介護職員のほんの少しの助けがあれば自分でできる力がある方もいます。
介助すべきこと、途中まで介助すること、自立を促すこと、自分でされるのを見守ること、などを見極めて、介護職員は入居者さんの生活を支援しています。

『介護』に必要なのは…

こんばんは
認知症を患っている入居者さんにとって、普段かかわる介護職員も今日初めて会う人間だと感じているのかもしれません。
介護職には『知識』や『技術』も大切な能力だと思いますが、何よりも必要なのは、そういった入居者さんに温かくかかわる『心』なのかなあと思います。『心』があれば『知識』や『技術』は後からでもついてきます。
これまで指導してきた者の私見です。

モニタリング

特養川部苑では、入居者さんのモニタリングを介護職員が行っています。
ケアマネが作成した『施設サービス計画書』の『長期目標』や『短期目標』の達成具合などを、普段の生活の様子から観察（モニタリング）して、書類を作成しています。
今回私がモニタリングを作成した入居者さんの短期目標に「ご自分で食事が取れる」という目標がありました。
今は3食ともご自身で食事をされているので、この短期目標は（医療面でのアプローチが主であったような感じではありますが）達成されたと言えるのかなと思います。