人には見えないものがたくさんある。
私はほんの少しだけ・・・
見えるはずのないものが見えてしまったり
それを感じてしまったりすることがたまにある。
その場所は交通量の多い大通り。
何度も死亡事故が起こる場所でもあった。
毎朝その道を自転車で通る私は、その日の朝も事故後の検証をしている場面に出会した。
道の端に寄せられていたのは一台の黒いバイクと黒いバッグ・・・
関係があるのか？ないのか？はわからないが
少し離れた場所に大きなトラックが止められていた。
乗っていた方は運ばれた後だったのだろう。救急車の姿は見えなかった。
その日の夕方・・・同じ道を通ったとき
その場所に花束やコーヒー缶ジュース缶などがたくさん並べてあるのに気がついた。
「あっ・・・」 それ以上言葉が出なかった。
今朝方、この場で出会したあの事故で
きっとあのバイクに乗っていた方が亡くなられたのだろう。
その瞬間、その方がまだ若い男性なんだと思った。
朝早く「行って来ます」と家族に告げてきっとどこかへ出かける途中での事故だった？
なんだかそんな気がしてしまい
その場にずっと誰かが立っているような気配を感じた瞬間
急に涙がポロポロと出てきてしまった。
そう言えば数年前・・・
未成年の少年がこの場所でバイクの事故で亡くなったことも思い出した。
その日から２ヶ月たった今でもその場所には、美しい花束や季節の果物
ジュースやコーヒーなどが毎日きちんと供えられている。
この場所が、亡くなられた方とその御遺族との大切な場所なのだ。
自分でもよくわからないが、いまだにその場所を通るとき
何とも言えない感情が湧き出てきてしまい
堪えていないと涙がこぼれてしまいそうになる事がある。
もう二度とこの場所で事故を起こしてはならないし
こんな事故が起きませんように・・・
画像の花は、近所で咲いていたキバナコスモス。。
