宮部みゆきさんの『ペテロの葬列』を読みました。
『誰か』『名もなき毒』に続く杉村三郎シリーズの第3弾。上下2巻の長編で、たっぷりと楽しめた作品でした。
今多コンツェルンの広報室で編集者として勤務している杉村三郎は、取材帰りのバスの中で、拳銃を持った老人によるバスジャックに遭遇する。事件は犯人の死亡により人質全員の無事救出で、あっけなく解決したように思われた。しかし後日、バスジャック犯から人質となった人全員に慰謝料が届けられた。なぜ死んだ犯人から慰謝料が送られてきたのか……。そのまま受け取ることもはばかられ、元人質たちの協力を得て、杉村は本当の送り主を探し始める。
事件の始まりから結末まで実に見事な展開で、毎度のことながら拍手・拍手でした。登場人物それぞれの人間ドラマ、感情の細やかな部分までの動きのとらえ方、もう「大好き~」が止められません。
で、この作品の不思議なところは、事件の謎解きが終わるときから始まります。事件は決着をみるのに、杉村の人生にどんでん返しというか、とんでもないことが起きてしまいます。結局は妻の菜穂子と別れることになりますが、事件の顛末よりもこっちの方が気になって気になって……。
もう10年以上も前のことだけど、菜穂子的な女性付きまとわれたことがありました。相談を受ける前にすでに手の施しようがない感じになっていて、私に何をしてほしかったのか、彼女自身がどうなりたかったのか、全然理解できなかったなぁ~。結局その夫婦も離婚したのだけど、そうなるしかなかったのかなと思います。現在は彼女の消息は分からず、元旦那の方とは年賀状のやり取りくらいのお付き合いは続いてますが。
読後に「だから、菜穂子みたいな女は絶対にいるんだよね。実際にいたし」と、あの頃の面倒くさい感じを思い出したりしたのでした。そんな私の読後だけど、作品は間違いなく楽しめますので、念のため。
『誰か』『名もなき毒』に続く杉村三郎シリーズの第3弾。上下2巻の長編で、たっぷりと楽しめた作品でした。
今多コンツェルンの広報室で編集者として勤務している杉村三郎は、取材帰りのバスの中で、拳銃を持った老人によるバスジャックに遭遇する。事件は犯人の死亡により人質全員の無事救出で、あっけなく解決したように思われた。しかし後日、バスジャック犯から人質となった人全員に慰謝料が届けられた。なぜ死んだ犯人から慰謝料が送られてきたのか……。そのまま受け取ることもはばかられ、元人質たちの協力を得て、杉村は本当の送り主を探し始める。
事件の始まりから結末まで実に見事な展開で、毎度のことながら拍手・拍手でした。登場人物それぞれの人間ドラマ、感情の細やかな部分までの動きのとらえ方、もう「大好き~」が止められません。
で、この作品の不思議なところは、事件の謎解きが終わるときから始まります。事件は決着をみるのに、杉村の人生にどんでん返しというか、とんでもないことが起きてしまいます。結局は妻の菜穂子と別れることになりますが、事件の顛末よりもこっちの方が気になって気になって……。
もう10年以上も前のことだけど、菜穂子的な女性付きまとわれたことがありました。相談を受ける前にすでに手の施しようがない感じになっていて、私に何をしてほしかったのか、彼女自身がどうなりたかったのか、全然理解できなかったなぁ~。結局その夫婦も離婚したのだけど、そうなるしかなかったのかなと思います。現在は彼女の消息は分からず、元旦那の方とは年賀状のやり取りくらいのお付き合いは続いてますが。
読後に「だから、菜穂子みたいな女は絶対にいるんだよね。実際にいたし」と、あの頃の面倒くさい感じを思い出したりしたのでした。そんな私の読後だけど、作品は間違いなく楽しめますので、念のため。