昨年秋のことを話していたとき、マルコちゃんが、宮城谷昌光作品にドップリ浸かっていた私のことを思い出して「今年はどのあたりの中国の話を読むの?」ときいてきました。今年はいよいよ公開まで1か月を切った『レッドクリフ』のために、『三国志』以外の中国の歴史ものには行かないつもりだと言ったのですが、この文庫本を見つけてしまいました。
実は以前、マルコちゃんに「『三国志』が読めるんだから、次は『水滸伝』でしょう!」と言われてはいました。でも、恐ろしく長い話は、読み始めるまでに決意とか覚悟とかがいるんです。それに、まずはどの作家の作品から読むのが良いのかをじっくり考えてからでなければ、手が出せません。
そう思っているときに、出合ったしまったのが陳舜臣さんの『ものがたり水滸伝』でした。『水滸伝』の入門書として最適な本であると判断し、選びました。
で、いきなり1ページ目で、私が『水滸伝』について知りたかったことがキッチリ書かれていました。
『水滸伝』は梁山泊にたてこもった百八人の豪傑が、大いに世の中をみだした話である。なぜそうなったのか、百八人にはそれぞれ事情があった。『水滸伝』は大半のスペースを、それに割いている。
『水滸伝』とは、そういう話なんです。これだけで半分以上わかったような気がしました。そして、読み進めてどのような話が展開されるのかもわかりました。長い長い物語を、この一冊だけで、すっかり「読破したつもり」になっちゃいました。
この本を入門書として、次に本格的に『水滸伝』を読み始めるのか、と訊かれたら、私の返事はこうなります。
「たぶん読まないと思う」
梁山泊に集まった豪傑たちは、腐敗しきった権力を相手に暴れまわります。それはそれで爽快な話だと思いますが、その背景には「裏切り」とか「賄賂」とか「盗み」とかが、当たり前のように行われていて、かなり「うんざり」な印象なんです。爽快な話であるはずなにのに、爽快になりきれないところが歯がゆいのです。歯がゆいまま、超長編はとても読めない…。
そんな中、面白いことも見つけました。登場人物にはそれぞれニックネームがついていることです。豹子頭(林冲)とか、花和尚(魯智深)などと、三国志の時代なら字で呼ばれていたものが、ニックネームの方が通りがよくなっているところとか、言葉遊びのようなニックネームが昭和のプロレスみたいで「面白いな~」と思いました。
余談ですが、昭和のプロレスの場合、
「狂乱の貴公子」リック・フレアー、「黒い呪術師」アブドーラ・ザ・ブッチャー、「一人民族大移動」アンドレ・ザ・ジャイアント、「鉄の爪」フリッツ・フォン・エリック、「人間発電所」ブルーノ・サンマルチノ、「人間風車」ビル・ロビンソン
などの言葉遊びのようなニックネームが、当時の私のお気に入りなのでした。
実は以前、マルコちゃんに「『三国志』が読めるんだから、次は『水滸伝』でしょう!」と言われてはいました。でも、恐ろしく長い話は、読み始めるまでに決意とか覚悟とかがいるんです。それに、まずはどの作家の作品から読むのが良いのかをじっくり考えてからでなければ、手が出せません。
そう思っているときに、出合ったしまったのが陳舜臣さんの『ものがたり水滸伝』でした。『水滸伝』の入門書として最適な本であると判断し、選びました。
で、いきなり1ページ目で、私が『水滸伝』について知りたかったことがキッチリ書かれていました。
『水滸伝』は梁山泊にたてこもった百八人の豪傑が、大いに世の中をみだした話である。なぜそうなったのか、百八人にはそれぞれ事情があった。『水滸伝』は大半のスペースを、それに割いている。
『水滸伝』とは、そういう話なんです。これだけで半分以上わかったような気がしました。そして、読み進めてどのような話が展開されるのかもわかりました。長い長い物語を、この一冊だけで、すっかり「読破したつもり」になっちゃいました。
この本を入門書として、次に本格的に『水滸伝』を読み始めるのか、と訊かれたら、私の返事はこうなります。
「たぶん読まないと思う」
梁山泊に集まった豪傑たちは、腐敗しきった権力を相手に暴れまわります。それはそれで爽快な話だと思いますが、その背景には「裏切り」とか「賄賂」とか「盗み」とかが、当たり前のように行われていて、かなり「うんざり」な印象なんです。爽快な話であるはずなにのに、爽快になりきれないところが歯がゆいのです。歯がゆいまま、超長編はとても読めない…。
そんな中、面白いことも見つけました。登場人物にはそれぞれニックネームがついていることです。豹子頭(林冲)とか、花和尚(魯智深)などと、三国志の時代なら字で呼ばれていたものが、ニックネームの方が通りがよくなっているところとか、言葉遊びのようなニックネームが昭和のプロレスみたいで「面白いな~」と思いました。
余談ですが、昭和のプロレスの場合、
「狂乱の貴公子」リック・フレアー、「黒い呪術師」アブドーラ・ザ・ブッチャー、「一人民族大移動」アンドレ・ザ・ジャイアント、「鉄の爪」フリッツ・フォン・エリック、「人間発電所」ブルーノ・サンマルチノ、「人間風車」ビル・ロビンソン
などの言葉遊びのようなニックネームが、当時の私のお気に入りなのでした。
まだ、宮部さんの「模倣犯」読んでないし・・・
とみさんが、宮城谷さんに夢中になってたのはもう1年前のことなんですね。
何か、早いな~
私、ブッチャーとアンドレザジャイアントは知ってます。
でも、黒い呪術師はなんとなくわかるけど、一人民族大移動はなぜ?
体が大きいから?
身長223cmもあったアンドレのことを「人間山脈」とも言ったりして、
当時は実況を聞きながら「上手いこと言うな~」と感心しきっておりました。
宮城谷さんの小説にハマって1年ですよ。早いわ~。
実は次の本ネタで書こうと考えていたんですけど、衝撃の事実が展開されます!
乞うご期待!