なんとも切ない事件が起こってしまいました。
硫化水素ガスという言葉と特性とを、この機会に覚えようと思いました。
火山国に住む僕らの必須知識、と言えるかもしれません。
温泉という地の恵みを生かして、生計を立てている人々がいます。
そういう温泉を好んで、集まる人々もいます。
そこに大きな危険があるようには見えませんでした、今までは。
おそらく、同様の事件は今までにもあったのでしょう。
地元でも、火山性の有毒ガスが持つ危険性は指摘されていたはずです。
(記事にもそのような記述がありました)
しかし、当然のことながらその危険性が声高に叫ばれることはありません。
「温泉に入りに来るな」と客に言っているも同然だからです。
硫化水素ガスは、「多くの温泉地でも出ている」そうです。
空気の対流によって、濃度が薄められ、危険域には達していないだけ…ということのようですね。
僕らは、そうした潜在的リスクを把握しておく必要があります。
雪の下を透視することはできないし、さほど刺激臭のない毒ガスを識別することもできません。
除雪されたところ以外には立ち寄らない。
雪に慣れていない観光客なら、なおさらそうするべきでしょう。
駐車場からわずか10メートル離れたところに、生死の瀬戸際が存在する。
それもまた現実なのですね。
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<2005-12-31 07:47:21 追記>
泥湯温泉事故、父親も死亡 母子の死因は急性硫化物中毒 (朝日新聞) - goo ニュース
考え得る最悪の事態になってしまいました。
ご一家のご冥福をお祈りします。
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