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「女性の声がきれいで」　１０４に無言電話３万７千回 (朝日新聞) - goo ニュース

ふむ・・・
なんとも切なくなりますね、こういう話は。
「女性の声が聞きたかった」という理由を素直に信じるとすると、
この人は未婚で、彼女も女友達もいなかった、ということなんでしょう。

未婚であることも、恋人がいないことも、それほど惨めであるとは思いません。
友人がよく言うように、「貧乏であること」は罪ではないのです。
ただし、だからといって「卑しい人間」になったら終わりです。
かつて「清貧」という言葉が流行りましたが、
「えらくなくとも、正しく生きる」(by エンペラー吉田) ことを、
僕は美徳だと思っています。
ましてや、生死に直接関わる問題ではないわけですよ、
「女性の声が聞けない」という問題は。

とはいえ、性欲に関わる問題が根深いことは、僕が言うまでもありません。
己の性欲を満たすがために、卑劣な犯罪をやってのける人間は、
洋の東西、現在過去を問わず、無数に存在します。

女性が彼氏を作るより、男が彼女を作るほうが、難しいだろうと思うのです。
非常に下世話な表現を使うと、
女性の「性」は、男性の「性」より一般的価値が高い、と思うのです。

もちろん、恋愛において「性」がすべてなわけではありません。
ですが、「性」という要素は、簡単に無視できるほどの存在でないことも確かです。

僕は、幸いにも女友達に恵まれてきました。
現在、彼女こそいませんが、
気軽に連絡が取れて、お茶や食事や映画に誘えるような女友達はいます。

もし、そういう存在が自分の周りからいなくなってしまったら…
自分はどうなるんだろう。
同じように、女性を求めて犯罪行為に走ってしまうんだろうか。

それはない。
今の自分なら、そう思えます。
でも、それは結局「持つ者」の考えであって、
「持たざる者」の視点から見ているわけではありません。
自分は「もてる男」だとは思いませんが、
かといって「もてない男」であるとも思っていません。
そんな風に思ったら、今まで付き合ってきた女性に失礼ですから。

この男は、今回の事件で多くのものを失うことでしょう。
当然、失職するでしょうし、周囲の信頼もなくなります。
もしご両親がご健在なら、さぞかし悲しんでおられることでしょう。
性欲をしつけることなど、そもそもできるのでしょうか。

そうした多大なリスクを背負ってまで、
この男は「女性の声」を聴きたかったのだろうか。
あるいは、自分の犯罪が露見しないとでも思っていたのだろうか。
「携帯電話をを使って」とありますが、
自分名義のものであれば、番号なんて簡単に割り出されてしまうでしょう。

殺人や強姦を犯したわけではない (オペレーターさんは気味悪かったと思いますが)。
でも、この男が社会復帰を果たしたときに、彼の「性欲」はどこに向けられることになるんだろう。

自分の両隣には住んでくれるな。
自分の大切な人に迷惑をかけるな。
そう祈る以外に、手立てはないのかもしれません。