トシダナルホの余談の時間♪

イラストレータートシダナルホのお仕事紹介と戯れ言

2回目の魔法

2008-05-23 | インポート
前回に続き和服のお話。

先日、テレビで放映された映画「さくらん」を録画し、それを観ながら
作品を描きました。(まったく影響は受けず、ずいぶんほのぼのとした仕上がりでしたが。)

始めて「さくらん」を観たのは運良く、試写会に行く事が出来たので
大スクリーンだったのですが、その際は生意気に
百点はあげられなーい。
花魁さんの華やかさの裏にある悲しみを堪能するなら、やはり「吉原炎上」じゃないかしら。
という感想でした。
映像が綺麗なのは蜷川実花さんが撮ったのなら、当たり前でしょう。
などと思ってしまって。

しかし!チラ見、または聴いてるという感じでしたが2回目に観た今回は
なんだか、すごーく楽しめました。
女優さん達が着こなす艶やかな着物は勿論の事、花魁さんの運命を比喩で表現した
金魚。金魚越しの花街。うーむ。美しい。

きよ葉のお子が流れてしまうトコロなんて、土屋アンナちゃんは
本当にお子さんがいらっしゃるので、その辺りを思うとなんともやるせない気持ちでいっぱいに。

そして、何よりも感激したのは、安野モヨ子さんの原作があって
蜷川さんがメガホンをとって、土屋アンナちゃんというはまり役がいて
椎名林檎さんの音楽がバッチリ盛り上げるという特別の和音。
私の無知でお名前をあげられない、その他諸々の方々が運命的に同じこの時代に
生まれて出来上がったのですね。と痛い程に感じさせられてしまった事でした。


いつか、私もこの仕事をする為に生まれてきたのだ。
この仕事は私がする為にあるのね。とせめて自分だけでも思えるような
お仕事が出来たらイイナ。
そんな風に思えるまで、日々精進して行こう!と
襟を正した次第であります。