山口童話 

山口弘信作成の童話です。

鳥たちの会ぎ

2018-11-27 07:48:08 | 童話

平成30年11月27日  富山新聞掲載

 

 気象えいせい打ち上げのため、カウントダウンが始まっています。

 そのとき、ロケットの上にハトがとまりました。

 ロケットの発しゃを、みまもっていた人たちは、ちょっとビックリしました。

しかし、ロケットはそのまま発しゃされました。

 ハトは、ロケットにしがみついています。

しかし、ずいぶん上空に上ったところで、力がつきてロケットからすべり落ちてしまいました。

 ハトは、そのままほかの鳥が待っている、鳥達の会ぎ場に飛んで帰りました。

「いやー、すごいスピードのため、そのまましがみついて、うちゅうまで行くことは無理です」

 鳥の会ぎの議長であるワシが「そうか、無理だったか、人間がロケットで、うちゅうにいろんなものを打ち上げています。それらの残がいやゴミがうちゅうに、ただよっていると聞いたので、ハト君に様子を見てきてもらうつもりだったが」と言いました。

 ツルが「私が、うちゅうまで飛んで行き、見てきましょう。そしてゴミを見つけたら、ロープでしばり、力持ちのダチョウさんに引っ張ってもらいましょう」

 ツルがうちゅうを目指して飛び立ちました。しかし、うちゅうは遠くて、ツルはつかれはてて、それ以上飛べなくなりました。

 オウムが「うちゅうをよごしているのは人間だから、どうしたらよいか人間に直接きいてみましょうか」と言いました。

 ワシが言いました。「人間の中にも空を飛んでいる人たちがいるから、鳥の会議に入ってもらうことにしましょう。オウム君、飛行機のパイロットの人に伝えてもらえるかな」「分かった」

パイロットの人が言いました「鳥たちと話し合いができるとは、うれしいね」

「うちゅうがゴミでよごれるのを心配しているのだ。どうしたらよいと思うか」とワシが言いました。

「自分たちは、大空を飛び回っているけれど、、うちゅうには行かないのです。そのため、うちゅうのことを相談されても、どうしようもありません。うちゅう飛行士の人を、しょうかいします」

ワシがうちゅう飛行士に言いました「君も、鳥の会議のメンバーだ、うちゅうのゴミをどうしたらよいかね」

「うちゅうステーションでゴミを回収します。そうだ、鳥さんの代表といっしょに、うちゅうに行きましょう。そして、うちゅうのことを鳥さんたちにも知ってもらいましょう」

ウグイスが、うちゅうステーションに連れて行ってもらいました。

「ホーホケキョ」と、うちゅうからの生放送に参加しています。

鳥の会議に人間が参加することで、鳥たちが人間を信らいするようになりました。