【申告要望内容】
車体を持ち上げると駆動輪は回るのですが、接地させると動きません。
【初診】
電池電圧は、正常です。
車体を接地させると動きません。モータの回転音はします。モータのピニオンギヤの割れでしょうか?
ギヤBOXを開けて確認します。
モータのピニオンギヤの他に大きめのギヤが3枚有ります。ギヤ軸を支える軸受け2箇所(A,B)に破損が見つかりました。破損箇所Aは、もう一箇所の軸受けがあるので今回の病状には直接影響はしていません。しかし、破損箇所Bは今回の原発巣です。
破損箇所Aの破片はあったので、それを利用してエポキシ接着剤で固定、破損箇所Bはプラリペアで軸受けを修復しました。
タイヤを接地しない状態では、車軸と空転しているギヤ1とギヤ3がグリスの粘性で貼り付き、モータの回転がいくらか伝わりタイヤが回転していたものと思われます。
しかし、タイヤを接地すると本来ギヤ1の回転をギヤ2でギヤ3へ伝わるのが、ギヤ2の軸受けが破損していたために動力を伝えられませんでした。
【治療後記】
元気になりましたが、このギヤBOXにはタイヤを固定された場合などの過負荷保護機構がありません。無理に固定するとギヤがすり減ってしまうか、モータやモータを駆動している回路が破損する可能性があります。タイヤを固定しないで下さい。