【申告要望内容】
”ソ" の音がでません。
【初診】
ソ の音のみ音が全くでません。それ以外は正常に動作します。ラバー接点の汚れかスイッチの配線ラインの離断が予想されます。内部を確認します。
制御基板およびフィルムの接点には、接続不良となる不具合は見られませんでした。
鍵盤を外してスイッチの印刷配線を確認します。
外観的な離断も確認できなかったので、ラバースイッチを外して接点状態を確認します。
ラバースイッチには、接着剤がはみ出しスイッチ印刷パターンにも接着剤?の付着らしいものが確認できました。ただ、ラバー接点を確認する限り劣化も確認できず、これが音がならない理由とは思えません。
表面の汚れを除ける範囲でとりさらに観察するとすると、スイッチ印刷パターンにクラックが入っていることがわかりました。
クラック部に導電インクをぬり、パターンを繋ぎました。
これで、治療の完了です。
【治療後記】
よくある病状ですが、発病の原因が経時による劣化やジュースなどをこぼした汚れではなく、ものづくり品質が起因するものです。
ラバースイッチを固定する際の接着剤はみだしにより、スイッチの印刷パターンと接着されスイッチのクリック動作の繰り返しで印刷膜にクラックが発生したものと想像します。