12月のメニュー
基礎講義 わかりやすい経絡治療.18 第13章「脉診」2
個人年間研究テーマ発表
午後より
指導講座 高等部 「証決定」実技
支部年間研究テーマ「刺鍼と脉状変化の検証 其の3」纏め、他
基礎班「本治法全科(小里方式)2」「標治法全科(小里方式)1」、
研修班「証決定・小里方式による刺鍼修練」
今月も先月に引き続き、わかりやすい経絡治療 第13章. 「脈診」について
の講義が行われました。
今回は特に各脈状に応じる手法について言及されました。
又、 良い脈とは、細くて締まった脉、艶のある脉であり、これは和緩のある脉とは一見矛盾するようでもあるが、そうではなく、全くカテゴリーが異なる脉としてとらえることが大事だということも享受され勉強になりました。
また、会では個人個人でテーマを決めて一年間取り組んでいましたが、今日はその成果の発表でした。
それぞれに熟達の違いは有れど、皆もっと上をめざして日々努力されていて、
私も少しでも上達を、と思う時間でした。
午後の実技では、始めに、指導講座高等部「証決定」実技ということで、研究班の方々が指導者と講習者に分かれて証決定を行いました。私が模擬患者となりました。
私自身は皆さんの診察を受ける貴重な経験ができてよかったと思います。さすがに経験の豊富な研究班の皆さんです。触診の手さばきや脉の診方等、滑らかで、受けながら勉強になりました。
今回は基礎班の模擬患者として受け手として参加させて頂きました。
指導講師の指示のもと、四診法(望・聞・問・切)を通して証決定を行い、難経六十九難の治療原則に従った経穴(ツボ)を選穴し、当会独自の補瀉手技を施す刺鍼修練のプロセスが行われました。
今回、各自、証が一致しませんでしたが、最終、脾虚証、適応側左として決定され、左太白穴に銀の寸3・1番鍼
にて基本に応ずる補法を施してもらいました。
やはり脈を診て、鍼をするというのは難しいですが、座学でも有りましたが、継続は力なりと信じて続けようと思います。
東洋はり医学会 趣意書
文化の進展は瞬時の猶予をも許さず、今や鍼灸術も世界の医学界に登場するところとなった。
翻って国内においては、これが科学化の掛け声と共に種々な研究が進められてはいるが、その大勢は鍼灸の臨床における諸現象を現代医学によって解明せんとするものの如くである。即ち、経穴を刺激の部位となし経絡はほとんど顧りみない状態であるが、かくては数千年の伝統を誇る東洋医学の真髄を学ぶことは全く至難となる。
病体を気血の変動とし、その病変を経絡の虚実として統一的に把握し経穴を診断と治療の場として補瀉調整する経絡治療こそ鍼灸術本来の正道である。しかして、この学理と術技を体得せしめて、真に病苦除去の実力ある鍼灸人を育成することこそ、その科学化に優先すべき必須要件であるが、不幸にしてこれを誤る時は、その鍼灸術、すなわち我が祖先の偉大な文化遺産を後世に伝承することは全く不可能となる。
ここにおいて、我々志を同じうする者、相図って東洋はり医学会を結成し別紙綱領の完遂を期す。
以上の主旨を諒とせられる同志は、来って本会に投ぜられんことを広く業界の諸君に訴える次第である。
綱 領
1.我々は臨床を通して古典を再検討し、病体を通じて経絡経穴を把握し、以て伝統的な鍼灸術の本道を体得せんことを期す。
1.我々は正しい経絡治療の学理と術技を修得することによって、鍼灸人としての人格と実力を涵養し、以て鍼灸家の社会的地位を確立せんことを期す。
1.我々は古典による経絡理論を正しく理解実践し、経絡経穴の普及啓蒙に努め、以て偉大な祖先の文化遺産を伝承せんことを期す。