「君と奏でる不協和音」 ヒマワリソウタ

「ミューズに祝福されし者」のスピンオフ作品で脇キャラが主役のお話しだそうですが、このコミックの作者名がカタカナ表記だったので作者が同じとは最初は知りませんでした。

主役は“ミューズに祝福されし者”であるバイオリニストの相良琴乃典（通称：琴）
・・の幼馴染で、両親が亡くなった為子供の頃から相良家で暮らしているピアニストの三諸斎です。
斎は幼い頃から非凡な才能を持った琴にコンプレックスを抱きながらも兄弟の様な親友の様なかけがえのない大事な存在であるみたいです。
もちろん琴も斎の事は大切な存在みたいです。っていうか普通に恋愛対象として好きなのかな？？(斎は全く気がついてないみたいだけど・・・)
ちなみにこの二人は「ミューズ・・・」の主役の鳴沢の１学年先輩です。

お正月休み、二人は相良家へ帰省します。その相良家の離れに住んでいる、叔父でバイオリニストの弓弦と斎・琴の三角関係（？）の様なお話しです。

数年前に弓弦は寝ている琴にキスをしようとしている所を斎に目撃されてしまいます。
（弓弦は琴が好きな訳ではなくて琴のお母さんに恋心を抱いています。お母さん似の事にちょっと手を出してみようと思ったみたいです）
琴や相良家の皆は弓弦を親族として、音楽家として尊敬しているし好意をもってます。「弓弦の本性が明るみになると琴や相良家の人達が悲しむ」と考えた斎は自分を身を捧げる代わりに琴には手を出さないという約束で弓弦に抱かれ続けます。

しかし、ある日弓弦が斎の首筋つけたキスマークをきっかけに琴に斎と弓弦の関係がバレてしまいます。
戸惑う斎・行動に出る琴・悪者に徹する弓弦。
三人の関係はどのように決着がつくのでしょう・・・。
というのがだいたいのあらすじでしょうか？？

ヒーロー・琴　　ヒロイン・斎　　悪者・弓弦
という判りやすい配役で、内容としてはドロドロしたハードな部分もありましたがある程度判りやすい展開で読みやすかったです。
最後はちゃんとハッピーエンド。ヒーローとヒロインがくっつきますよ。

それにしても、恐ろしいぐらい女の人が出てきません。お母さんと妹ぐらい？？
ＢＬマンガだから仕方ないのでしょうか？？

ちなみに、今回の主役の三諸　斎くんは、黒髪でメガネの地味な美形です。性格も生真面目でクールな部分もあるので思いつめてしまう所があります。
私はこの斎が好きなタイプなので（琴や弓弦はどーでもよいかな）、このお話しは本編の「ミューズ・・・」より楽しかったです。
やっぱり一人好きな登場人物がいるだけで、作品にやや愛着が湧いちゃう気がします。