帳簿の特定の数値とそれに関する資料や事実関係における数値を「照合」した結果、差額がある、いわゆる「差異」が生じている場合には、その原因を解明して必要な処理をしなければなりません。
差異が生じた原因は1回限りの原因であることもあれば、何回ものさらには何種類もの原因が重なっていることもあります。後者の場合には、原因の解明がそう簡単には終わらないことも珍しくはありません。
差異が生じる原因は無数にありますが、その典型は次のとおりです。差異の原因が解明されたならば、「修正」「追加」「取消し」などの処理を行わなければなりません。
◆金額の誤り
基資料の金額と異なる金額で記録をしてしまった場合には基資料との差異が生じます。
例えば、基資料である領収書の金額が7,779円(出金は預金から)であるのを、誤って7,799円で記録してしまった場合です。差額20円を過大に預金から減額していますので、預金出納帳の残高は実際の預金の合計額(預金通帳)よりも少なくなります。
この差異を調整するためには、預金を20円増やす修正の処理が必要です。
◆記録漏れ
記録が漏れている場合には記録を追加しなければなりません。
◆記録の重複
記録が重複している場合には、重複を解消すべく記録を取り消さなければなりません。
◆勘定科目の誤り
記録した金額が正しくても勘定科目を誤った場合には、勘定科目の金額と基資料に差異が生じます。
例えば、預金からの支払いを現金からの支払いとしてしまった場合には、預金は減っていないので預金出納帳の残高とその基資料である預金通帳とに差異が生じます(預金出納帳>預金通帳)。さらに、現金出納帳と現金とにも差異が生じます(現金出納帳<現金)。
この差異を調整するためには勘定科目を変更しなければなりません。
◆日付の誤り
例えば、11月中の日付ですべき預金からの引出しを、誤って12月中の日付でしてしまった場合です。この引出し記録は11月末の預金残高に反映されていないわけですから、11月末では預金出納帳の残高と預金通帳の残高は一致しません(12月末では一致します)。
◆期首残高の間違い
貸借対照表勘定科目(資産、負債、純資産)は期首残高があって、それに増加と減少が加減算されて一定時点の残高が計算されます。期首残高が正しく設定されていなければ残高は関連資料と一致しません。
なお、期首時点で(前年度末で)差異が生じている場合には、当年度の増減が正しくても残高が一致しません。
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★会計ソフトは差異を自動的に調整してくれない
残念ながらそのような機能は備わっていません。今後主流になるであろう、外部データを会計ソフトに取り込むという機能であっても、設定が適切でない場合には一部のデータが反映されず、それが差異になってしまいます。
★会計事務所(公認会計士・税理士)が何とかしれくれる?
何とかはしますが、それにも限度があります。特に差異が何重にも積み重なっている場合やかなり以前から差異が生じている場合にはどうにもなりません。また、報酬についても「決算申告のみ」ではなく、記帳代行も含んだ金額となってしまいます。
【PR】記事の内容と直接的な関連はありません。
差異が生じた原因は1回限りの原因であることもあれば、何回ものさらには何種類もの原因が重なっていることもあります。後者の場合には、原因の解明がそう簡単には終わらないことも珍しくはありません。
差異が生じる原因は無数にありますが、その典型は次のとおりです。差異の原因が解明されたならば、「修正」「追加」「取消し」などの処理を行わなければなりません。
◆金額の誤り
基資料の金額と異なる金額で記録をしてしまった場合には基資料との差異が生じます。
例えば、基資料である領収書の金額が7,779円(出金は預金から)であるのを、誤って7,799円で記録してしまった場合です。差額20円を過大に預金から減額していますので、預金出納帳の残高は実際の預金の合計額(預金通帳)よりも少なくなります。
この差異を調整するためには、預金を20円増やす修正の処理が必要です。
◆記録漏れ
記録が漏れている場合には記録を追加しなければなりません。
◆記録の重複
記録が重複している場合には、重複を解消すべく記録を取り消さなければなりません。
◆勘定科目の誤り
記録した金額が正しくても勘定科目を誤った場合には、勘定科目の金額と基資料に差異が生じます。
例えば、預金からの支払いを現金からの支払いとしてしまった場合には、預金は減っていないので預金出納帳の残高とその基資料である預金通帳とに差異が生じます(預金出納帳>預金通帳)。さらに、現金出納帳と現金とにも差異が生じます(現金出納帳<現金)。
この差異を調整するためには勘定科目を変更しなければなりません。
◆日付の誤り
例えば、11月中の日付ですべき預金からの引出しを、誤って12月中の日付でしてしまった場合です。この引出し記録は11月末の預金残高に反映されていないわけですから、11月末では預金出納帳の残高と預金通帳の残高は一致しません(12月末では一致します)。
◆期首残高の間違い
貸借対照表勘定科目(資産、負債、純資産)は期首残高があって、それに増加と減少が加減算されて一定時点の残高が計算されます。期首残高が正しく設定されていなければ残高は関連資料と一致しません。
なお、期首時点で(前年度末で)差異が生じている場合には、当年度の増減が正しくても残高が一致しません。
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残念ながらそのような機能は備わっていません。今後主流になるであろう、外部データを会計ソフトに取り込むという機能であっても、設定が適切でない場合には一部のデータが反映されず、それが差異になってしまいます。
★会計事務所(公認会計士・税理士)が何とかしれくれる?
何とかはしますが、それにも限度があります。特に差異が何重にも積み重なっている場合やかなり以前から差異が生じている場合にはどうにもなりません。また、報酬についても「決算申告のみ」ではなく、記帳代行も含んだ金額となってしまいます。
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