首都圏の鉄道会社8社が磁気乗車券を廃止してQRコード乗車券に置き換えていくそうです。
機械や資材コストのかかる磁気乗車券はお役御免ということなのでしょう。
私は専らモバイルSuicaユーザーですが、先日ずっと欲しかった記念Suicaを入手しました。
2001年11月18日発売 Suicaデビュー記念 Suicaイオカード (10万枚限定)
今となってはカメラ目線じゃないスイカペンギンの姿が新鮮に感じます。
タッチ改札と首を傾げたペンギンというシンプルなデザインが気になっていたのです。
大宮の鉄道博物館 南館の3F歴史ゾーンに同じデザインのポスターが展示されていました。
元々SuicaペンギンはJR東日本の原案ではなく、坂崎千春さんの著書ペンギンゴコロが初登場で、Suicaサービス開始のPRキャラクターとして起用されたという経緯があります。
そのため当時の通常版カードには未だペンギンの姿はありませんでした。
そして先の記念Suicaで人気に火が付き、今やSuicaの代名詞ともいえる存在になります。
昔のSuicaを調べていくうちに、この首を傾げたペンギンとタッチ式の自動改札機のデザインが今も金町に存在するとの情報を入手したので、実際に確かめて見ることにしました。
NewDays金町店のシャッターにいました!
ただここの店舗は定休日が無いうえに営業時間が土日でも6時20分から22時30分と長く、早朝か深夜でないと目にすることは出来ません。2021年3月まではみどりの窓口だったらしいので、NewDaysがオープンするまでの期間は日中も見れたみたいです…
記念スイカやポスターと唯一異なる点として、ペンギンが持っているカードにイオカードマークが再現されています。当時のSuicaは磁気式のイオカードのIC版というスタンスだったんですよね。
その後、2004年3月に電子マネー機能が追加された際に通常版にもペンギンが登場しました。
左から2004年3月(電子マネー対応)、2007年(パスモ共用開始)、2007年(Felicaポケット対応)
初期の横向きペンギンの2枚を比べてみます。
左の2004年発売のカードはまだイオカードマークがあり、横の切り欠きが2つあります。
裏面のイオカード表記は2007年発売のカードから消え、単にSuicaとなりました。
これはPASMOの供用開始で私鉄やバスでも使えるようになったためと思われます。
2007年以前はSuicaイオカードとSuica定期券の2種類に分かれており、目の不自由な方が識別できるように切り欠きの数が違いました。Suicaイオカードは切欠が2つでSuica定期券は1つです。
これが2007年版では切り欠き1つのカードに統合され、定期券にせずとも使用者を明記できる記名式Suicaとしても使えるようになりました。ただ後述する記念Suicaの類は定期券や記名式にすることが出来ないため、従来通り切り欠きが2つとなっています。
次に2007年パスモ供用開始時と現行のカードの違いを見てみましょう。
電子マネー対応のマークが右上に移動し、券売機の差込方向を示す矢印の色が黒に変更されていました。見た目の変更点はそれくらいですね。
機能上の大きな違いはFelicaポケットが実装された点のようです。
よく見ると現行版には電子マネー対応マークの右下に点々●●が追加されています。
ペンギンの顔の向きで見分けることもできますが、記念SuicaなどではFelicaポケット非対応でもカメラ目線のデザインがあるため注意が必要です。
2004年3月22日発売 ショッピングサービス開始記念Suica (2万5千枚限定)
その一例として、上のSuicaは電子マネー対応を記念して発売されたものですが、まだFelicaポケット非対応のSuicaイオカードにも関わらずがっつりカメラ目線です。
今のペンギンのデザインは20年前には確立していたのですね。
2009年3月14日発売 千葉Suicaエリア拡大記念Suica (推定3500枚程度)
こちらはエリア拡大範囲の主要5駅のみで発売された少数派です。電子マネー対応マークは当初から若草色でした。この他に常磐線や群馬、仙台などのエリア拡大記念Suicaも同時に発売されています。
私は佐原駅まで出向いたのですが、この日は荒天で大変だった記憶が蘇ってきました。
3番線に佇むE257系500番台の普通列車。原型スカートが懐かしい
余談ですが足が隠れたデザインは珍しく、私の知る限りではこの2枚しかありません。
(この他にりんかい線相互乗り入れ記念やTYOオリジナルSuicaなどの上半身だけが写ったものもありますが、あちらはただ見切れているだけという認識)
もう一つ、記念Suicaと言えば鉄道博物館仕様のSuica。
2007年10月14日発売 鉄道博物館開館記念Suicaカード (1万1千枚限定)
鉄道博物館と大宮駅で発売されました。その後、鉄博仕様のSuicaは何種類か発売されましたが、いずれも写真ベースのためこのイラスト調は珍しい部類かもしれません。
さらに東京駅開業100周年記念Suicaは美しい縦型のデザインが話題になりました。
2014年12月20日発売 東京駅開業100周年記念Suica (1万5千枚→累計427万枚)
当日は大混雑で発売は直ぐに中止され、後日希望者全員に発行する異例の事態となりました。
身動きが取れず、いつ事故が起こってもおかしくない状態だったと思います。
あと半年ほどで10年経過(=未使用の場合失効)となりますが、異例の発行数ということもあり猶予を込めて一律2026年3月31日まで有効とするアナウンスがされました。
もし家に眠っているSuicaがある方はお出かけに連れ出してみてはどうでしょう?
クリックお願いします
↓ ↓ ↓