職場で注意されたり叱られたりしたとき、「言われるうちが華だよ」と慰められた経験がある方は多いのではないでしょうか。
この言葉で気持ちが軽くなる反面、注意されなくなったときを想像し、不安を募らせてしまうケースは少なくありません。
今回は、言われるうちが華とされる理由や注意されなくなる理由、見放されたときの対処法などをご紹介します。
注意されることに対して過度に恐怖を覚えてしまう方向けに、上手な叱られ方もご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
■言われるうちが華とされる理由って?
職場で注意されることが苦痛な人にとっては、「言われるうちが華」と言われてもなかなか納得できないでしょう。
しかし、言われるうちが華とされるのは、下記のような理由があります。
職場などで言われるうちが華とされる理由を知り、注意されることをポジティブにとらえられるようにしてみましょう。
・期待できない人には何も言わないから
基本的に上司は、期待できない人に対して注意しないことが多いです。
何を言っても言う通りにしない、ルールを守らないなどの履歴があれば、「言っても無駄だ」と諦めざるを得ないのです。
つまり、注意されたり叱られたりしているうちは、その人に期待しているということになります。
散々注意されていたのに、ぱったりとなくなったという場合は、期待できないと見切りを付けられてしまった可能性があります。
・愛情があるから
中には誰彼構わず叱責する上司もいますが、ほとんどの上司が部下に対して愛情を持っています。
可愛がっているからこそ、「できるようになってほしい」「この会社で一緒に働き続けたい」という意味を込めて注意をするのです。
近年では、叱ることや怒ることがパワハラとして訴えられる可能性が高くなっています。
そのようなリスクを取ってまで注意してくれるということは、そこに大きな愛情があると言えるでしょう。
反対に、一緒に働き続けたいと思わない相手には、わざわざ時間と労力をかけ、リスクを負ってまで注意することはしません。
・仕事への熱意を感じるから
一生懸命業務に打ち込む姿を見ていると、できるようになるまでサポートしてあげたいという気持ちが芽生えるため、注意される頻度が高くなります。
また、いくら仕事ができなくても、熱意がある社員は、素質があると評価されやすいです。
素質を信じ、注意を続ける上司は少なくありません。
一方で、仕事への熱意が感じられなくなれば、注意する価値もないと判断されてしまうでしょう。
■職場で注意されなくなったのは見放されたから?
ここまで「言われるうちが華」とされる理由をご紹介してきましたが、注意されなくなる理由は「見限られたから」だけではありません。
注意されたことを改善していけば、いつかは注意される要素がなくなり、叱られる頻度も格段に減るでしょう。
つまり、注意されなくなる理由は「仕事ができるようになったから」ということもあり得るのです。
一生懸命仕事を覚え、言われたことを改善し、成果も出してきたのなら、見放されたわけではないと言えます。
むしろ上司は成長を感じ、喜んでいる可能性が高いでしょう。
今後もその姿勢を大切にし、注意されたことをしっかりと改善するようにしていけば、期待できる社員として活躍できるはずです。
■もう1度期待してもらうためにできること
注意されても改善しなかった、上司に嫌な態度を取ってしまった、やる気がなかったなどの思い当たる節があり、「最近注意されなくなった」と感じる場合は、見限られてしまった可能性があります。
1度ネガティブなイメージを持たれてしまうと、それを払拭するのはとても大変です。
しかし、熱意が伝われば、再度注意してもらえるようになる可能性はゼロではありません。
社員に十分な指導をしない、無視をするなどの行動は、それこそパワハラになってしまうからです。
以下のもう1度期待してもらうためにできることを参考にしながら、熱意を伝えてみてください。
・足りないのは何か直接聞く
注意されてばかりで何を改善すればよいのか分からなくなり、結果的に見限られてしまったという方は、直接どうすればよいのか詳細を尋ねるのがおすすめです。
「自分に足りないものは何でしょうか。期待されたいです。」など、できるだけストレートに聞くのが効果的です。
素直で謙虚な印象を与えられるため、サポートしてあげたいという気持ちを持ってもらえる可能性が高まります。
このとき、足りないものを補おうとする姿勢を見せるのも大切です。
・何が評価されやすいのか分析する
職場によって「仕事ができる」の定義は異なります。
そのため、ネットなどの情報を真に受けて実践しても、評価につながらないケースが少なくありません。
マイナスなイメージをできるだけ早く払拭するためには、自分の職場で評価されている人の真似をするのがおすすめです。
足りないものを直接聞くのはハードルが高いと感じる方は、職場でどのようなことが評価されやすいのか分析してみてください。
レスポンスが早い、声が大きい、資料作成が上手い、など評価ポイントは様々です。
傾向を掴み、評価されやすいところから伸ばしていくようにすると、期待が回復するのも早くなるはずです。
・マメな人を目指す
真面目で誠実な人を、マメな人と表現することがあります。
仕事では、このマメな人が評価される傾向にあります。
例えば、すぐにメールを返信する、言われたことをその場でメモするなどです。
これらは心がければ誰でもできる簡単なものであるにも関わらず、熱意をしっかりと伝えられるので、コスパのよい方法と言えます。
メールの返信やメモについて注意された経験がある場合でも、「改心したんだな」「やる気が出てきたんだな」と思われる可能性が高いでしょう。
■注意されても凹まなくてOK!上手な叱られ方とは
いくら言われるうちが華とされていても、注意されるのが怖く、仕事に悪影響が出てきてしまうという方は少なくないでしょう。
ご紹介してきたとおり、ほとんどの上司は愛情や期待を持って部下を叱っています。
それをふまえて、次のような考え方も取り入れてみると過度にストレスを感じることなく、仕事に打ち込めるはずです。
・感情を受け止める必要はない
中には、注意をするときの言い方がきつかったり、表情や雰囲気が怖かったりする上司もいるでしょう。
感情的に叱ってくる人も少なくありません。
しかし、仕事に関する注意を受けている場合は、上司の感情は無視して問題ありません。
感情ではなく、内容だけを頭に入れるようにしてみてください。
・過去や未来と切り離して考える
注意されると、過去のトラウマが蘇ったり、未来でまた同じことを繰り返してしまうかもと不安がったりしてしまう人は多いでしょう。
しかし、成長していきたいと考える場合は、過去や未来と現在を切り離して考える必要があります。
過去や未来にとらわれていると、恐怖から挑戦できずにチャンスを逃してしまう可能性があるからです。
成長したいという気持ちを強く持ち、注意もポジティブに捉えてみましょう。
今回は、「言われるうちが華」とされる理由や信頼を取り戻す方法などをご紹介しました。
注意されなくなって不安な場合は、自分の成長によって注意されなくなった可能性もあるため、今までの行動を振り返り、諦められてしまうようなことをしていないか考えてみてください。
注意されなくなったことに心当たりがある場合は、おすすめした方法を実践し、信頼を取り戻してみてください。