子守歌にならなかった子守歌の物語ですーーー
二階で寝ていたはずの小さな孫たちがベッドから飛び出して騒いでいます。
見つからないように、
怒られないようにと、そっとそっと忍び足のつもりが、
いきなりバタバタッと足音が響てきました。
こら~何してるの、早く寝なさいっ!と、下からお母さんが怒鳴っています。
大急ぎで自分のベッドに逃げ帰っていく孫ちゃんたち。
暫く静かになったかと思うと、
いつの間にか私の部屋の前で小声でおしゃべりしている声が、、、
こうなるともう私の部屋に呼んであげるしかありません!
二人ともこっちにおいで、バアバと一緒に寝ようか?
待ってました、、、とばかりに、
お兄ちゃんと妹がパッとドアを開けて走ってくるとベッドに飛び上がり布団の中に潜りました。
布団の中からジ~ッと見つめる四つの目!
じゃあ、またいつもの歌を歌ってあげるね、白やぎさんと黒やぎさんの歌だよ♪
二人が目を見開いたまま、コクン、コクンとうなずきました。
こんなにギラギラした目だと、すぐには眠ってくれそうにもありません。
白やぎさんと黒やぎさんの歌を出来るだけゆ~っくりと歌う事にしました。
しろやぎさんから おてがみついた
くろやぎさんたら よまずにたべた
しかたがないので おてがみかいて
さっきのてがみの ごようじなあに ~・・・・・・ . . . ~・・・・・・ . . .
だいぶ伸ばして歌ったけれど、
どんな様子かなと布団の中を覗くと、
二人ともパッと目を閉じて寝たふりをしています。
ちゃんと目を閉じて寝るんだよ、、、
今度はトントンと、そ~っと肩をたたきながら二番をさっきよりもっと長く伸ばしながら歌いました。
くろやぎさんから おてげみついた
しろやぎさんたら よまずにたべた
し~~かたがな~~いので お~~てがみか~~いて
さ~~っきのて~~がみのご~~~ようじな~~~あに ~・・・・・・ . . . ~・・・・・・ . . .
どれどれ、、、どうかな?
孫たちを覗き込めと、目を閉じたまま動きません、
さっきあんなに走り回って疲れたのか、やっと寝たようです。
念のために暫くトントンと優しく二人の肩をたたいてからゆっくりと手を引っ込めました。
そして私も眠ることにしました・・・
私が目を閉じたとたん、
二人はパッと布団をはいで、
バアバ、もう寝たのかな?と覗き込むと、
そのままベッドから飛び降りて、そ~っとそ~っと逃げていきました。
子守歌失敗~!(^^)!
あの時、
白やぎさんと黒やぎさんの歌をエンドレスで
もっと続けて孫たちに歌ってあげればよかったのに、、、
一枚上手の孫たちでした!(^^)!
☆
ずいぶん前からある歌の本を開くと、
「山羊さんゆうびん」の歌がありました!
10年以上前、よく孫たちに歌ってあげた子守歌が、この 「やぎさんゆうびん」の歌だったので、
あの頃の小さかった孫たちが懐かしく思い出されました♪