「おい、チョウカは見つかったか?」
レトの問いに、
「ここ、この下にいる」
グルラディーヌが自分の下に広がる水を指差した。
「生きてるか?」
「わかんない」
「何とかなりそうか?」
「なるんだったら、こんなところにいないわよ」
確かに・・・・。
とは言うものの、このままあの魔術師をただ待っているのも面白くない。何とか、方法はないものか。
グルラディーヌとレトが怪我をしても良いのであれば、多少いや、かなり乱暴ではあるが方法がないわけではない。しかし、言えば、グリシーヌが絶対的に反対するのは、目に見えている。
せめて、グルラディーヌがあの檻から出られれば、あるいは、あそこまで行く方法があれば・・・・。
「そう言えば、あの魔術師は、どこへ消えたのですかしらね?」
肥料になる人間を調達するとか言ってたようだが・・・・。
「いまさら、何を言って・・・・」
そうだ、どこへ? もしかしたら、どこかから外へ出られるかも。
「おい、お嬢。そっちに何かないか。出口か何か、そっちにいける様な」
「え~ と」
檻の中から見回すグルラディーヌ。そこで、生命樹の向こうに壁の隙間のようなくぼみを見つけた。
「よく分かんないけど、樹の後ろ側。そこの壁が窪んでる。それから、ここ。水際がすごく近いよ」
そこだ。たぶん、あの魔術師は、そこから出入りしているのだろう。このままこの石畳をたどって、あそこまで行けないか。
レトがそう考えていたところ、グリシーヌが何か気づいたようで、レトの服のすそを引っ張った。
レトの問いに、
「ここ、この下にいる」
グルラディーヌが自分の下に広がる水を指差した。
「生きてるか?」
「わかんない」
「何とかなりそうか?」
「なるんだったら、こんなところにいないわよ」
確かに・・・・。
とは言うものの、このままあの魔術師をただ待っているのも面白くない。何とか、方法はないものか。
グルラディーヌとレトが怪我をしても良いのであれば、多少いや、かなり乱暴ではあるが方法がないわけではない。しかし、言えば、グリシーヌが絶対的に反対するのは、目に見えている。
せめて、グルラディーヌがあの檻から出られれば、あるいは、あそこまで行く方法があれば・・・・。
「そう言えば、あの魔術師は、どこへ消えたのですかしらね?」
肥料になる人間を調達するとか言ってたようだが・・・・。
「いまさら、何を言って・・・・」
そうだ、どこへ? もしかしたら、どこかから外へ出られるかも。
「おい、お嬢。そっちに何かないか。出口か何か、そっちにいける様な」
「え~ と」
檻の中から見回すグルラディーヌ。そこで、生命樹の向こうに壁の隙間のようなくぼみを見つけた。
「よく分かんないけど、樹の後ろ側。そこの壁が窪んでる。それから、ここ。水際がすごく近いよ」
そこだ。たぶん、あの魔術師は、そこから出入りしているのだろう。このままこの石畳をたどって、あそこまで行けないか。
レトがそう考えていたところ、グリシーヌが何か気づいたようで、レトの服のすそを引っ張った。