日本では過去にも1948年から1951年までサマータイム(当時は「サンマータイム」と言った)が実施された。
サマータイムは標準時より時間を早める制度で、エネルギーの節約、日照時間が有効に活用でき余暇が増えるなどのメリットがある。温暖化防止への効果も期待できるとして、2000年前後に日本で導入論が浮上した。
サマータイムは多くの場合標準時より1時間早めるが、日本の東京オリンピックに伴う案では2時間早めるというものだった。
サマータイムにはメリットがある一方、時間をずらすことが心身に負担をかけ、ストレスや健康への悪影響を及ぼしやすい。そういった問題から、今ではこれまでサマータイムを実施していた国・地域がサマータイムを廃止する動きが強い。
2020年、新型コロナウイルスの流行に見舞われた。そんな中でサマータイムが新たに導入されるとなれば、精神的な負担は大きく、混乱におちいっただろう。外出自粛が求められ家にいる時間が長くなるなど、感染防止のための行動制限によってストレスがたまりやすいご時世となった。それにサマータイムが加われば、相当のストレスとなっただろう。
実際サマータイムは導入されなかったが、仮にサマータイム導入が決定していて、その中でコロナ禍に直面したら、国民の精神的負担を考慮して中止または廃止していただろうか?
サマータイム導入に向けたコンピューターシステムの整備には数年かかる。サマータイムを中止または廃止するためのシステム整備も同様に膨大な作業となり、時間とコストも相当かかるはず。これを考えると、コロナ禍になっても実施するしかないということになったかもしれない。
2019年からサマータイムが実施されたとしたら、コロナの流行を受けて廃止し、2020年は実施されないということになったことが考えられる。20年のみ導入することになった(つまりコロナの流行が始まった時点では未実施)としたら、コロナの流行を受けて中止となったことが考えられる。いずれの場合も早い段階で判断していれば廃止や中止が可能だっただろうが、サマータイムが始まる間際になってからだと廃止や中止は難しく、実施するしかないということになっていただろう。また、早い段階で判断したとしても、システム対応が難しいということで廃止や中止は困難だとして、実施するしかないとなった可能性もあると考えられる。
EUではコロナの影響でサマータイムの廃止が延期されることになった。
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