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「狐」という漢字が鳴き声に由来するとしたら



12月12日は「今年の漢字」発表の日として知られる「漢字の日」。

漢字の日にちなんで、今年流行した「きつねダンス」の「狐(きつね)」という漢字を取り上げたい。

「狐」という漢字の由来には、尾が瓜のように湾曲しているからという説と、鳴き声に由来するという説とがある。

狐の鳴き声にはいくつかのパターンがあって、「コンコン」と短く鳴く場合もあれば、「アオー」(鳴き方によっては「アー」や「ギャー」に聞こえる)と長く鳴く場合もある。

「狐」という漢字が鳴き声から来ているとしたら、音読みでは「コ」と読むので、それに「ン」を付けると「コン」になるから「コンコン」という(短い)鳴き声から来ていると思うかもしれないが、赤ちゃんの泣き声を表す「呱」にも見られるように、「瓜」の字は「ワー」とか「ギャー」とかいうたぐいの叫び声を表している(「呱々(ここ)」ときつねの鳴き声との関係 も見てね)。このことから、「狐」という字が鳴き声に由来するとしたら、狐が長く鳴くときの、つまり「コンコン」ではなく「アオー(アー、ギャー)」の方から来たものだと考えられる。

中国語では「狐」は「hú(ホゥー)」と読む。右側の「瓜」は「guā(グア)」と読む。「狐」は古くは/*ɡʷaː/(グァー)と発音したと推測され、「瓜」の音に近く、かつ狐の長く鳴くときの声にも似ている。

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