以前、「メートル」「メーター」と「はかる」という記事で、英語の「kilometer」(キロメートル)には[ˈkɪləˌmiːtɚ キロミーター]と[kɪˈlɑmɪtɚ キラミター]の2通りの発音があるということを述べたが、傾向として、イギリスでは前者、アメリカでは後者で発音することが多い。
これには、度量衡の使用状況も関係あるんじゃないかとも思った。
アメリカでは英語圏の伝統的な度量衡であるヤードポンド法が一般的に用いられ、メートル法はあまり用いられない。そのため「キロメートル(kilometer)」という単位へのなじみの薄さもあって、単位以外の(主に計器名で使われる)-meterの付く単語と同じ調子で読むようになったのではないかと。
イギリスでもヤードポンド法を使用する慣習は根強いが、EUに入っていたこともあって、アメリカと比較するとメートル法が使用される場面も多い。イギリスではキロメートルという単位にもある程度なじみがあることでしょう(それでも交通では今でもマイルを使っているらしいけど)。
度量衡について余談
メートル法は国際単位体系と位置づけられ、現在、ほとんどの国ではメートル法が用いられ、アメリカのようにかたくなに伝統的な度量衡を使用し続けている国はまれである。
ただ、一部の分野ではヤードポンド法が国際的に使用されている。航空や一部のスポーツ、あと、パソコンのサイズにもインチが使われているはず。ヤードポンド法はメートル法に次いで広く用いられる第2の国際単位体系になっていると言える。
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