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写真で見る【ひだかトレーニングセール2008】(高額上位馬写真等)

2008年05月29日 | サラブレッドセール(セリ市場)情報
※27日に報告した「ひだかトレーニングセール2008結果速報」の補足です。

5月27日(火)、JRA日高育成牧場にて【ひだかトレーニングセール2008(2歳)】が開催された。

午前10時より公開調教がスタート。前日の【HBAトレーニングセール2008】に参加した購買関係者も多く来場するなか、上場馬116頭が5グループに分かれ、1600mダートコースにて日頃の調教成果を披露した。

タイムは、ラストの2ハロンと1ハロンが計測され、概ね2ハロンが22秒~24秒台、1ハロンが10秒~11秒台という馬が多かった。1ハロンの一番時計は、「No.30 オメガファスター2006(父ミラクルアドマイヤ)」がマークした9秒9だった。


写真:1ハロン一番時計をマークした「No.30 オメガファスター2006」
牡 父ミラクルアドマイヤ 母オメガファスター(母父Theatrical)
販売者・育成者:(有)大作ステーブル

また、2ハロンの一番時計は、「No.96 ミユキハルカゼの18(父チーフベアハート)」がマークした21秒18だった。
各馬の結果と計測タイム一覧はこちらから


写真:2ハロン一番時計をマークした「No.96 ミユキハルカゼの18」
牝 父チーフベアハート 母ミユキハルカゼ(母父ラッキーソブリン)
販売者:飯岡牧場
育成者:(有)ミルファーム

公開調教後、比較展示が行われた。


写真:比較展示風景

予定より30分遅れの午後2時半より競りがスタート。松橋康彦氏が鑑定人を務めた。
ちなみに、購買登録者数は、昨年(152名)とほぼ同数の156名だった。


写真:セリステージ


写真:セリ会場の様子

結果概要は、上場頭数116頭(牡68頭、牝48頭)、売却頭数45頭(牡26頭、牝19頭)、売却率38.79%、売却総額(税込)3億587万5,500円、平均額(税込)679万7,233円だった。
各馬の結果一覧はこちらから

ちなみに昨年の結果概要、上場頭数150頭(牡84頭、牝66頭)、売却頭数66頭(牡37頭、牝29頭)、売却率44%、売却総額(税込)4億8,663万3,000円、平均額(税込)737万3,227円だった。

今年の最高額馬は、「No.76 ローレルポラリス18(byアグネスタキオン)」で、4,000万円(税抜)で落札(落札者:(有)ビッグレッドファーム)された。

【No.76 ローレルポラリス18】

牡 父アグネスタキオン 母ローレルポラリス(母父サクラユタカオー)
本馬のブラックタイプへ
落札価格:4,000万円(税別)
落札者:(有)ビッグレッドファーム
販売者:(有)ディアレストクラブ
育成牧場:(有)ディアレストクラブイースト

写真:本馬の公開調教(1F:10秒2、2F:22秒4)

写真:セリステージでの本馬


【No.57 セルリアンブルーの2006】

牡 父プリサイスエンド 母セルリアンブルー(母父コマンダーインチーフ)
本馬のブラックタイプへ
落札価格:2,050万円(税別)
落札者:松本 好雄 氏
販売者・生産牧場:(有)辻牧場
育成者:(有)武田ステーブル

写真:本馬の公開調教(1F:10秒6、2F:22秒7)


【No.62 ティアラⅡの2006】

牡 父アフリート 母ティアラⅡ(母父Dazig)
本馬のブラックタイプへ
落札価格:1,930万円(税別)
落札者:永井 啓弍 氏
販売者・育成者:(有)目名共同トレーニングセンター
生産牧場:前田 宗将 氏

写真:本馬の公開調教(1F:11秒4、2F:23秒6)


【No.110 ブラッシングデビュタントの18】

牝 父フジキセキ 母ブラッシングデビュタント(母父Blushing Groom)
本馬のブラックタイプへ
落札価格:1,400万円(税別)
落札者:島川 隆哉 氏
販売者・育成者:(有)坂東牧場

写真:本馬の公開調教(手前、1F:11秒0、2F:23秒2)


【No.19 ハセノマジョラムの18】

牡 父ジャングルポケット 母ハセノマジョラム(母父ヘクタープロテクター)
本馬のブラックタイプへ
落札価格:1,300万円(税別)
落札者:ノーザンファーム
販売者・育成者:(有)坂東牧場

写真:本馬の公開調教(1F:10秒9、2F:23秒2)


【No.91 ヘバラー06】

牡 父フジキセキ 母ヘバラー(母父Fairy King)
本馬のブラックタイプへ
落札価格:1,200万円(税別)
落札者:(有)ビッグレッドファーム
販売者・育成者:(有)吉澤ステーブル
生産牧場:前田 宗将 氏

写真:本馬の公開調教(1F:10秒2、2F:21秒9)


さきに述べたとおり、購買登録者数は、昨年(152名)とほぼ同数の156名だったが、売却頭数は昨年より大幅ダウンの45頭(昨年は66頭)であった。そのうち団体購買はKRA韓国馬事会の4頭(昨年4頭)、個人購買は38頭(昨年61頭)だった。

価格帯別の内訳(税別)は、1000万円以上が8頭(昨年16頭)、1000万未満~500万が13頭(昨年26頭)、500万未満~200万が20頭(昨年19頭)、200万未満が4頭(昨年5頭)であった。母数に対して500万円未満の比率が大幅に増えた結果となっている。
各馬の結果一覧など詳細はこちらから

一連のトレーニングセールが終わったが、上場馬のレベルは年々高くなっていることは、参加した誰もが認めるところだろう。しかし、育成者の努力で上乗せされた付加価値が、正当に評価されない市場は正常ではない。

経済情勢や地方競馬の低迷、市場取引奨励賞廃止などに理由を求めて逃げるのではなく、主催者を中心に上場者側が率先して購買層を広げる活動をするとともに、未だに漂う「残り馬セール」というイメージを払拭する啓蒙活動も急務である。

育成者が強い馬をつくるために好素材を発掘し、それに付加価値をつけて市場に出す。お客さんはそれを正当に評価してその対価を支払う。この当たり前の流れを早急に定着させていかないことには、「トレーニングセール」の将来は暗く、夢のないものになってしまう。

by 馬市ドットコム

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