書店にて 『鬼首』? なんだ 宮城が舞台なんだ~ っと手に取った一冊。
単に なんとなく土地の様子がわかるから…という理由で読み出した。
『ギンコウノハカ』『オニコウベデアッタ』 秋田県雄勝町で行われた
≪小町祭り≫の最中、老人は こうつぶやいて絶命した。
現場を目撃した浅見光彦は、町役場観光課の高橋と事件に挑むが、その矢先何故か警視庁から不可解な圧力がかかった。
さらに 第二の殺人。
深まる謎に見え隠れする大物政治家と超大企業。
著者が少年時代をすごした町を舞台に描く、壮大は犯罪。
以上、裏表紙より
冒頭に、宮城県側の秋田沼で≪鉄魚≫が 釣れた という場面があるのですが。
この鉄魚、その地元では不吉を呼ぶ魚とされる。その鉄魚、古川駅構内に≪幻の魚≫として展示されているのを見た記憶があるので、驚きだった。
先日のニュースでも、鉄魚の生態調査が行われたとあったので、なんだかイイタイミング。
小町の生まれたとされる秋田県の雄勝町の小町祭が事件の発端になるのですが…
小町の読んだ歌などが出てきて興味深い。
花の色は移りにけりないたづらに
我が身世にふるながめせしまに
(有名な小町の歌)都を出た小町の消息はほとんど謎になって、アチコチに逸話が残ってる。もし生まれ故郷に帰ろうとしたのなら 古川市(現・大崎市)に 小町塚があるのも なんとなく頷けるかも。
かの、夢枕氏も小野小町を題材にした陰陽師シリーズをかいているくらい。
さて
殺人事件を追っていくうちに、事件は戦争の最中のあの大虐殺にも触れる。
戦争の軍資金として 巨大な金塊が件の場所に埋められている…など…本当かも?! と思いたくなるようなストーリー展開。(人間の欲への夢を書き立てる)
内田康夫自身が この土地で少年時代をすごしたという事も驚き、戦争をアチコチで疎開して過ごした経験が多くの作品作りにいきているんだなぁ…と実感。
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