「北海道東南の釧路から、焼く50キロ離れたこの厚岸町、さいはての納沙布岬にいたるまでの・・・」
その小屋に行くには厚岸のあやめケ原公園の駐車場の右の道を道なりに入って行きます。
普通車で普通に走ると確実にお腹をするし、車一台分の細い細い道。
くねくねと細い道の走る樹林の中を通ると視界が開け目の前には太平洋が。
さらに道なりに曲がり海に落ちる急な道を下ると、
クリニックの院長先生がお父様の三郎さんのために建てたという「三郎小屋」が見え、断崖絶壁の海の向こうに厚岸町が。
絶景です。
「第35回三郎小屋コンサート」
女声合唱団、男声合唱団によるコーラスの後、先生の朗読の合間の混声合唱。
三郎小屋のコンサートの話は前々から聞いていたので、一度行ってみたいと思っていました。
断崖絶壁の上に建てられた小屋の中での、コンサート。
不思議な空間の中でのコンサート。
何か心に残るものがあった。
良かったです。
コンサートの帰り、厚岸の市場に立ち寄り花咲ガニを買いました。
空?って思うくらいの軽い物もあり、痛いとげとげを我慢しながら手で重さを測り、これはという物を2杯。
これが大正解で、身もけっこう入っていて美味しかったです。
初めて全部を食べきりました。
一杯、300円。
海や小屋の写真を眺めているうちに、あやめケ原のことを考えているうちに、なんかこのシチュエーションって覚えがある。
あやめケ原は一回行ったことがあったけど、樹海も小屋もその先の海も初めてなのに、初めてじゃない感じ。
あの道や小屋や海がどうしても頭から離れない。
デジャブ?
なんだろう、なんだろう。ずっと考え続けてハタと思い浮かぶことがあり、あるものをアマゾンで注文した。
それが届き、確認してみたら大当たり。
夏樹静子の「Mの悲劇」
いつ読んだかも全く覚えてないし、内容もうろ覚えだったけど、まさかあそこがこの本に結び付くなんてね。
先生に確認したらやはり三郎小屋とあの海をモデルにして書いたんだそうな。
本に出てくる札幌は勿論読めたけど、厚岸も納沙布岬も読み方が分らなかった。
でも、今こうやって北海道の厚岸から一時間ちょっとのところに住んでるなんて不思議な因縁を感じてしまう。
人生って面白い。