暑苦しい話題ですみません。図書館の新刊のラックにあり手に取った。スコットランドの小さな離島でケルト文化に彩られたハリスツイードのケルトクロスの有名なトレードマークが2010年に100周年を迎えたそうです。1909年ハリスツイード協会が設立され手織りで男性の仕事だったが、織リ手が減少しケルト文化の伝統を守るため改めて見直していると言う。30数年前在英中、夫は好んでこのハリスツイードのジャケットを買った。当時私は何も知識がなかった。(夫はあったかも…)ハリスツイードを生産できるのはアウターヘブリディーズ諸島に限られていて「イギリス国会制定法」により守られている世界で唯一のファブリックだと言う事を知った。手織りの暖か味のある風合いにピュアウールの温かさとオイリーなので少々の雨にも濡れない。如何にも英国紳士の遊び着、狩やフライフィッシングには丁度よい。
アランセーターは私の手編みです。アラン島(ウエールズ)に伝わる編み物でフィッシャーマンズセーターとも言う。シングの”アラン島”と言う本は島には土がなく海草を粉にして土をつくり農作物を得た。漁が島の人々の唯一の糧であるが、遭難時彼等の着ているセーターの柄により家や人が判別できたという悲しい話です。女性たちの願いを込めた(柄にはそれぞれ意味がある)セーターは厳しい自然の中でひた向きに生きた島の人々の精神そのものだったのですね。当時とても高価で買えず、帰国後自分で編んだ。