心が萎えて落ち込み前向きになれない時、読みたくなるのが南木佳士の本です。医者でありながらうつ病になって患者の気持も解る。小さな事に眼を向け愛おしむ。ストレスが溜まると山登りをしたり温泉に浸かったり、お百姓さんの仕事を眺めたりと周りの自然に眼を向ける。著者の本に接すると優しい人にふわっ~と包み込まれるようでとても慰められる。芥川賞を何回も落選してやっと受賞し医者との二束のわらじを履いているが病院内では”医者を辞めろ”とか”印税は寄付しろ”などの脅迫文が届く事もあるそうです。私の葛藤など小ちゃいもの…と悟る事ができる。著者は穏かにさらっと受け流しているらしい。本を書いたり自然を眺めたりして…。人間、本当に大切なものは何か?いつも教えられる。