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【岡山大学】大規模言語モデルを用いたAIによる質問応答システムを独自開発

2024-05-27 13:58:20 | 理工農系

2024(令和6)年 5月 26日
国立大学法人岡山大学
https://www.okayama-u.ac.jp/

 

 

 

<発表のポイント>

  • ユーザが自由記述で質問しても、質問の微妙な違いを吸収して正しく回答する質問応答システムを開発しました。

  • 大規模言語モデル(LLM)を利用して、「よくある質問(FAQ)」(1)からユーザの質問に最も近い質問を検索してその回答を返します。

  • 既存のFAQシステムのデータと最新のAI技術であるLLMを組み合わせ、大学内のサーバ上に独自に構築しました。

 

 

◆概 要

 近年発展しているLLMの技術を利用し、キーワードやカテゴリーを意識することなく質問できる質問応答システムを開発しました。

 

 第一弾として2024年5月22日から、岡山大学情報統括センターの「よくある質問(FAQ)」でサービスを開始しました。生成AIの課題として誤った文を生成してしまう欠点があるため、LLMをFAQの検索に適用することで、この欠点を回避しています。

 

 本サービスは本学AI・数理データサイエンスセンターのサイバーフィジカル情報応用研究推進部門(Cypher)が主催する学内異分野研究者を集めた研究会(2)での交流をきっかけとして、学内における先端の研究成果を本学情報統括センターの課題に適用することで生まれました。

 

 引き続き、地域中核・特色ある研究大学:岡山大学の取り組みにご期待ください。

 

 本情報は、2024年5月23日に開催された岡山大学定例記者会見において公開されました。

 

 

 

 

 

◆竹内孔一准教授からのひとこと

 本学情報統括センターの「よくある質問(FAQ)」は私も同センターのサービスを利用する一人なので利用していました。当初は回答をAIに出させることを想定していたのですが、FAQに書かれていない内容を答えることがあったので、検索だけのシステムにしました。LLMで検索できるようになって、同センターが提供しているサービスを私自身もよりよく知ることができるようになりました。

 

竹内孔一准教授

竹内孔一准教授

 

◆補足・用語説明
(1)よくある質問(FAQ):https://www.citm.okayama-u.ac.jp/citm/faq/index.html
(2)Cypher主催の研究交流:毎月1回学内の異なる様々な分野の研究者が研究発表を行い意見交換する研究会(令和5年度)

 

 

◆詳しい研究内容について

 大規模言語モデルを用いたAIによる質問応答システムを独自開発

 https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r6/press20240523-3.pdf

 

 

◆参 考

・岡山大学 AI・数理データサイエンスセンター

 https://angels.okayama-u.ac.jp/

・岡山大学 学術研究院 環境生命自然科学学域(工)竹内研究室

 https://www.cl.cs.okayama-u.ac.jp/

・岡山大学情報統括センター

 https://www.citm.okayama-u.ac.jp/citm/index.html

 

 

岡山大学津島キャンパス(岡山市北区)

岡山大学津島キャンパス(岡山市北区)

 

 

◆本件お問い合わせ先

 岡山大学 学術研究院 環境生命自然科学学域(工)
 岡山大学AI・数理データサイエンスセンター サイバーフィジカル情報応用研究推進部門
 准教授 竹内孔一

 〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中3-1-1 岡山大学津島キャンパス

 TEL:086-251-8178

 https://www.cl.cs.okayama-u.ac.jp/

 

<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
 岡山大学研究・イノベーション共創機構 産学官連携本部
 〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟
 TEL:086-251-8463
 E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
 https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/

 

 岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
 岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
 岡山大学統合報告書2023:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001926.000072793.html

 岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
 岡山大学SDGs~地域社会の持続可能性を考える(YouTube):https://youtu.be/Qdqjy4mw4ik
 岡山大学Image Movie (YouTube):https://youtu.be/RWn63i20xIw

 産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2024年4月期共創活動パートナー募集中:
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002079.000072793.html
   
 岡山大学「THEインパクトランキング2021」総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000072793.html
 岡山大学『大学ブランド・イメージ調査2021~2022』「SDGsに積極的な大学」中国・四国1位!!
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000373.000072793.html
 岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html

国立大学法人岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。また、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞しています。地域中核・特色ある研究大学として共育共創を進める岡山大学にご期待ください

  • 岡山大学 文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に採択~地域と地球の未来を共創し、世界の革新の中核となる研究大学:岡山大学の実現を加速とともに世界に誇れる我が国の研究大学の山脈を築く~

    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001935.000072793.html

 

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002224.000072793.html

 


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【岡山大学】5分間見流すだけの英単語学習が英検®スコアを向上させる世界初の成果~潜在記憶理論を基盤としたeラーニングの効果検証~

2024-05-27 13:55:03 | 人文社会系

2024(令和6)年 5月 26日
国立大学法人岡山大学
https://www.okayama-u.ac.jp/

 

 

 

<発表のポイント>

  • 言語能力や知識は長期記憶の中でも潜在記憶が基盤で、それは一般的な記憶と大きく異なる特徴を持っています。岡山大学は、潜在記憶の特徴を考慮した学習法と新たなテスト原理を導入した新型eラーニング(マイクロステップ・スタディ:以下、MSS)の開発と社会実装を進めてきました。

  • このたび学校法人柏木学園柏木学園高等学校(神奈川県大和市)と共同し、見流すだけの1日5分程度のMSSに取り組むことで、英検スコアを上昇させられることを科学的に支持できる世界初の成果を得ました

  • 英語学習用eラーニングは多数ありますが、英検スコアを確実に上げられる科学的根拠が示されたのは初めてです。これは語学力の習得に潜在記憶理論が適用できることを意味しています。

  • 現在一般に推奨されている学習法は潜在記憶の特徴から再吟味する必要があります。

 

 

◆概 要
 国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:那須保友)大学院教育学研究科実践データサイエンスセンターの寺澤孝文研究室は、潜在記憶の理論と新たなテスト原理を土台として、知識習得の効率化と意欲向上を実現する新しいタイプのeラーニング(MSS)を開発・運用しています。

 

 学校法人柏木学園柏木学園高等学校(神奈川県大和市)はいち早くMSSを導入し、年単位で日々収集される高精度教育ビッグデータを利用した効果的な学習法と指導法を共同開発してきました。

 

 今回、各生徒のMSSの学習量と英検スコアのデータを解析した結果、1日5分程度のMSSの学習量の増加に伴って英検スコアが有意に上昇する研究成果が得られました(日本心理学会第87回大会で発表:2023年9月)。

 

 英語力向上を目的としたeラーニングは数多く存在しますが、英検スコアの向上に有効であるとする科学的報告はありません。GTEC®の成績にも同様の成果が得られています(同時プレスリリース)。


 1日5分程度の英単語学習が有意な結果をもたらせた理由は2つあります。一つは新しいテスト原理による自動評価技術で、それについては同時プレスリリースで紹介します。もう一つは潜在記憶研究をベースにしたユニークな学習法にあります。柏木学園高等学校のMSSは「かしみるメソッド(柏木見るだけメソッド)」と呼ばれているように、生徒には「覚えようとせず、見流す程度で学習をサクサク進めていく」ことが求められています。

 

 一般に、時間をかけて覚えようとしないと記憶は残らないと思われていますが、それは一夜漬けの学習効果(顕在記憶)にあてはまることで、語学能力や資格試験の成績の基盤にある潜在記憶には覚えようとする/しないがほとんど影響しないことが学術的に知られています。このような潜在記憶の特徴を考慮して開発されたMSSは、従来の学習法や指導法と大きく異なる方法を採用しています。


 さらに、柏木学園高等学校の教員が、岡山大学から毎週送信される学習量データを加工し、生徒の意欲向上に役立てる指導法も開発しました。岡山大学はMSSをモデルとして、新たなテスト原理と潜在記憶理論を教育系企業やNPO等を通じて普及させていくことを計画しています。

 

 引き続き、地域中核・特色ある研究研究:岡山大学の取組に、そして教育現場の変革を進める寺澤教授らの取り組みにご期待ください。

 

 本情報は、2024年5月23日に開催された岡山大学定例記者会見において公開されました。

 

 

・英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

・GTEC®は株式会社ベネッセコーポレーションの登録商標です

 

寺澤孝文教授

寺澤孝文教授

 

 

◆詳しい内容について

 5分間見流すだけの英単語学習が英検®スコアを向上させる世界初の成果~潜在記憶理論を基盤としたeラーニングの効果検証~

 https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r6/press20240523-4.pdf

 

 

◆関連プレスリリース

・わずか1日5分のeラーニングが総合的英語能力試験(GTEC®)スコアを上げられることを支持する研究成果が主要雑誌に掲載(世界初)新たなテスト原理により知識習得はコンピュータに任せられる時代が到来

 https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id1233.html

 

 

 

 

◆参 考

・岡山大学大学院教育学研究科・教育学部
 https://edu.okayama-u.ac.jp/

・岡山大学 学術研究院 教育学域(教育心理学)寺澤孝文研究室

 https://edu.okayama-u.ac.jp/~shinri/terasawa/index.html

・マイクロステップ・スタディ ホームページ

 https://micro-step.jimdofree.com/

 https://www.youtube.com/playlist?list=PLmPbZfZBPSjfTbE4Ray5BeszB8dyJ69YU

・岡山大学大学院教育学研究科附属実践データサイエンスセンター 

 https://hito.ccsv.okayama-u.ac.jp/

 

 

◆参考情報
・大学院教育学研究科の寺澤教授が「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期 ビッグデータ・AIを活用したサイバー空間基盤技術」に採択
 https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id8250.html
・寺澤教授(教育)が教育ビッグデータによる教育の個別最適化の社会実装活動で文部科学大臣賞を受賞
 https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id8936.html
・文部科学大臣賞を受賞した寺澤教授(教育)が記念講演 「全ての学習者に実質的メリットを提供できる新しいeラーニング」
 https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id9001.html
・【岡山大学】FOCUS ON(No.27)「記憶のメカニズムとビッグデータによる教育改革」を発行しました

 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000112.000072793.html

 

 

◆参考動画

 https://youtu.be/qpzUeQM5xgc

 

https://youtu.be/BiLlcuZGTgY 

 

 

岡山大学津島キャンパス(岡山市北区)

岡山大学津島キャンパス(岡山市北区)

 

 

◆本件お問い合わせ先

 岡山大学学術研究院教育学域(教育心理学)
 岡山大学大学院教育学研究科附属実践データサイエンスセンター 
 教授 寺澤孝文
 〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中3-1-1 岡山大学津島キャンパス

 TEL: 086-251-7433(担当:田邊/山際)

 https://edu.okayama-u.ac.jp/~shinri/terasawa/index.html
 実践データサイエンスセンター教育・心理支援サービス部門

 https://hito.ccsv.okayama-u.ac.jp/

 学校法人柏木学園 柏木学園高等学校

 〒242-0018 神奈川県大和市深見西 4-4-22

 TEL:046-260-9011(担当:水谷泰朗)

 https://kashiwagi.ac.jp/~kouko_info/

 

<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
 岡山大学研究・イノベーション共創機構 産学官連携本部
 〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟
 TEL:086-251-8463
 E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
 https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/

 

 岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
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 岡山大学統合報告書2023:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001926.000072793.html

 岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
 岡山大学SDGs~地域社会の持続可能性を考える(YouTube):https://youtu.be/Qdqjy4mw4ik
 岡山大学Image Movie (YouTube):https://youtu.be/RWn63i20xIw

 産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2024年4月期共創活動パートナー募集中:
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002079.000072793.html
   
 岡山大学「THEインパクトランキング2021」総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000072793.html
 岡山大学『大学ブランド・イメージ調査2021~2022』「SDGsに積極的な大学」中国・四国1位!!
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000373.000072793.html
 岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html

国立大学法人岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。また、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞しています。地域中核・特色ある研究大学として共育共創を進める岡山大学にご期待ください

  • 岡山大学 文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に採択~地域と地球の未来を共創し、世界の革新の中核となる研究大学:岡山大学の実現を加速とともに世界に誇れる我が国の研究大学の山脈を築く~

    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001935.000072793.html

 

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002223.000072793.html

 


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【岡山大学】岡山大学技術統括監理本部を設置~「技術」から科学技術・イノベーション、社会変革の更なる強化促進のため、我が国の大学初の取り組みを始動~

2024-05-25 10:42:12 | 研究全般

2024(令和6)年 5月 24日
国立大学法人岡山大学
https://www.okayama-u.ac.jp/

 

 

 

◆概 要
 国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:那須保友)は、今年度から総合技術部、施設企画部、岡山大学病院医療技術部を統括する技術系組織「岡山大学技術統括監理本部」を設置し、2024年5月15日に本学津島キャンパスの学長室において、辞令交付式及び令和6年度第1回運営協議会を開催しました。


 国立大学法人における技術職員は、教育系や研究系、施設系、情報系、医療系などさまざまな系統が存在し、所属している組織も大学や大学病院、研究所、センターなど別々となっている場合も多く見られます。

 

 岡山大学では、昨今の大学法人改革や科学技術・イノベーションの振興等において、これらさまざまな系統の技術職員を“国立大学法人”の視点から一元的に取りまとめる組織「技術統括監理本部」を創設しました。同本部は、本学の研究力の向上やイノベーション創出強化、さらには技術職員の「高度化」を強力に推進するため等に設置し、学長を技術総監としたトップマネジメントのもと法人として戦略的に技術職員の運用を進めます。


 辞令交付式では、三村由香里理事(企画・評価・総務担当)、前田嘉信理事(医療担当)・岡山大学病院長、袖山禎之理事(財務・施設担当)・事務総長、原田大作研究・イノベーション共創機構筆頭副機構長、畑中耕治研究・イノベーション共創機構機器共用推進本部長らの同席のもと、最初に、三村理事から那須保友技術総監(学長)に辞令が代理交付されました。

 

 その後、那須技術総監から、佐藤法仁技術副総監(副理事・副学長・総合技術部本部長)、田村義彦技術副総監・技監(総合技術部長)、平奥秀幸技監(施設企画部長)、本田貢技監(医療技術部長)に辞令が交付されました。

 

三村由香里理事から辞令を受け取る那須保友技術総監(右)

三村由香里理事から辞令を受け取る那須保友技術総監(右)

 

技術職員の今後の在り方について述べる那須保友技術総監(中央)

技術職員の今後の在り方について述べる那須保友技術総監(中央)

 

(左から)任命された本田貢技監、田村義彦技術副総監・技監、佐藤法仁技術副総監、平奥秀幸技監

(左から)任命された本田貢技監、田村義彦技術副総監・技監、佐藤法仁技術副総監、平奥秀幸技監

 

技術統括監理本部の運用について説明する佐藤法仁技術副総監(右から2人目)

技術統括監理本部の運用について説明する佐藤法仁技術副総監(右から2人目)


 続いて、第1回運営協議会が行われ、那須保友技術総監のあいさつの後、任命された佐藤法仁技術副総監から同本部に関わる諸規則や今後の運用についてなどの説明が行われました。

 

 佐藤技術副総監は「国立大学法人における技術職員の扱いは大きな岐路に立っていると感じています。経営という点で言えば技術職員を雇用・運用するよりも、技術補佐員など非常勤職員・派遣職員等を雇用した方が人件費等で効果的です。ですが研究大学としてこのような運用は研究基盤力を削ぐだけではなく、持続的な育成による職員の高度化を成し得ません。ひいては、我が国の科学技術・イノベーションや産業などを支える幅広い年齢層の人材を育成すること、さらには知識によって社会変革を実現させるナレッジワーカーの輩出にもつながらないと考えています。岡山大学技術統括監理本部はプロジェクトマネジメントスキル、トランスファラブルスキル、技術コンサルティングスキルなどを磨きつつ、かつその人材を高度化させる持続的な仕組みを法人全体として戦略的に実施し、技術の力で社会変革を起こすための組織です。今後の運用を柔軟に行い、あるべき姿を目指していきます」と今後の抱負を含めて力強くコメントしました。


 今後も地域中核・特色ある研究大学として社会変革を推進する際、高度化した技術職員等の力は必須となります。従来の視点の踏襲ではなく、まったく新しい思考のもと、新しい学問の府を創り上げるという矜持を胸に、本学は絶えず挑戦を続けます。どうぞ引き続き、岡山大学と岡山大学技術統括監理本部へのご支援をよろしくお願いいたします。


 なお本件は、昨年度に岡山大学が採択された文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業業(J-PEAKS)」(実施主体:日本学術振興会)の取り組みの一環としても実施されています。

 

(左から)袖山禎之理事・事務総長、三村由香里理事、平奥秀幸技監、佐藤法仁技術副総監、那須保友技術総監、田村義彦技術副総監・技監、本田貢技監、前田嘉信理事・岡山大学病院長)

(左から)袖山禎之理事・事務総長、三村由香里理事、平奥秀幸技監、佐藤法仁技術副総監、那須保友技術総監、田村義彦技術副総監・技監、本田貢技監、前田嘉信理事・岡山大学病院長)

 

 

〇那須保友技術総監のコメント

 今回、新設された岡山大学技術統括監理本部は、我が国の大学初の試みです。「初」というのは、あらゆる系統の技術職員を一元的に取りまとめる組織であり、我が国の大学において技監制度を初導入したなどという点だけではなく、技術副総監は副理事・副学長が就くとともに、技術職員の管理職(総合技術部長)も同様に技術副総監に就いています。つまり技術職員が副理事・副学長と同位の役職者、それも高位に就いています。他大学・研究機関では「当たり前のように教員が就く」というのが一般的であり、またここまで高位というのも極めて稀なことです。

 これだけのことを率先して岡山大学が実施するのは、地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)の採択大学であるということだけではなく、我が国の科学技術・イノベーションの振興や人材の持続的な高度化、そして何よりも私たちが目指すありたい姿「岡山大学ビジョン3.0・岡山大学長期ビジョン2050」のために必要だから実施するのです。「目的」と「手段」をはき違えないためにも、今後も学長として、技術総監として、しっかりみなさんと運用していきたいと思います。引き続き、岡山大学の挑戦と取り組みにご期待ください。

 

那須保友技術総監

那須保友技術総監

 

 

〇本件は、2024年5月23日に開催された「岡山大学2024年度5月定例記者会見」の学長発表において詳細を公表しています。

  • 岡山大学技術統括監理本部の設置について~「技術」から科学技術・イノベーション、社会変革の更なる強化促進のための国立大学法人初の挑戦~

    【那須保友 岡山大学技術総監(岡山大学長)】

    【佐藤法仁 岡山大学技術副総監(岡山大学副理事(研究・産学共創総括)・副学長(学事)・上級URA)】

    https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r6/press20240523-2.pdf

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


◆参 考

・岡山大学総合技術部

 https://www.okayama-u.ac.jp/user/techall/

・岡山大学施設企画部

 https://www.okayama-u.ac.jp/user/shisetsu/index.html

・岡山大学病院医療技術部

 https://www.okayama-u.ac.jp/user/hospital/index23.html

・岡山大学研究・イノベーション共創機構

 https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/

・岡山大学病院

 https://www.okayama-u.ac.jp/user/hospital/

 

 

◆参考情報

・岡山大学ビジョン3.0・岡山大学長期ビジョン2050

 https://www.okayama-u.ac.jp/tp/profile/ou-vision.html

・【岡山大学】岡山大学広報「いちょう並木」Vol.104を発行 ~岡山大学総合技術部 始動~

 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001868.000072793.html

・【岡山大学】岡山大学シンポジウム「チーム共用による技術職員組織構築の過去・現在・未来」を開催

 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002019.000072793.html

・【岡山大学】岡山大学シンポジウム「チーム共用による技術職員組織構築の過去・現在・未来」の開催動画を公開しました

 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002115.000072793.html

・【岡山大学】文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に採択~地域と地球の未来を共創し、世界の革新の中核となる研究大学:岡山大学の実現を加速とともに世界に誇れる我が国の研究大学の山脈を築く~

 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001935.000072793.html

・【岡山大学】岡山大学広報「いちょう並木」Vol.105発行 ~地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)採択特別企画 世界に誇れる研究大学の山脈を築く~

 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002152.000072793.html

 

岡山大学津島キャンパス(岡山市北区)

岡山大学津島キャンパス(岡山市北区)

 


◆本件お問い合わせ先

 岡山大学技術統括監理本部(事務担当:総合技術部事務室)

 〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中3-1-1 岡山大学津島キャンパス

 E-mail:sougougijutsubu◎adm.okayama-u.ac.jp
     ※◎を@に置き換えてください

 https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id13111.html

 

<岡山大学病院との連携等に関する件(製薬・医療機器企業関係者の方)>
 岡山大学病院 新医療研究開発センター
 〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
 下記URLより該当する案件についてお問い合わせください
 http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/ph_company/

<岡山大学病院との連携等に関する件(医療関係者・研究者の方)>
 岡山大学病院 研究推進課 産学官連携推進担当
 〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
 TEL:086-235-7983
 E-mail:ouh-csnw◎adm.okayama-u.ac.jp
 http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/medical/

<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
 岡山大学研究・イノベーション共創機構 産学官連携本部
 〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟
 TEL:086-251-8463
 E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
 https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/

 

 岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
 岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
 岡山大学統合報告書2023:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001926.000072793.html

 岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
 岡山大学SDGs~地域社会の持続可能性を考える(YouTube):https://youtu.be/Qdqjy4mw4ik
 岡山大学Image Movie (YouTube):https://youtu.be/RWn63i20xIw

 産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2024年4月期共創活動パートナー募集中:
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002079.000072793.html
   
 岡山大学「THEインパクトランキング2021」総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000072793.html
 岡山大学『大学ブランド・イメージ調査2021~2022』「SDGsに積極的な大学」中国・四国1位!!
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000373.000072793.html
 岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html

国立大学法人岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。また、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞しています。地域中核・特色ある研究大学として共育共創を進める岡山大学にご期待ください

  • 岡山大学 文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に採択~地域と地球の未来を共創し、世界の革新の中核となる研究大学:岡山大学の実現を加速とともに世界に誇れる我が国の研究大学の山脈を築く~

    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001935.000072793.html

 

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002222.000072793.html

 


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【岡山大学】岡山大学病院に「神経内分泌腫瘍センター」を設立~神経内分泌腫瘍診療のさらなる充実を目指して~

2024-05-25 10:31:20 | 医療系

2024(令和6)年 5月 24日
国立大学法人岡山大学
https://www.okayama-u.ac.jp/

 

 

 

<発表のポイント>

  • 岡山大学病院に「神経内分泌腫瘍センター」を設立しました。

  • 神経内分泌腫瘍の正確な診断や、多彩な治療方針(内視鏡的治療、ホルモン症状緩和治療、手術、薬物治療、放射線治療(PRRTや外照射)、肝動脈塞栓術、ラジオ波焼灼療法)のほか、ゲノム医療、遺伝医療などの幅広い診療を科横断的に行います。

  • 患者のみなさまに最先端の神経内分泌腫瘍診療を提供できる体制を整えています。

 

 

◆概 要
 国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:那須保友)は、2024年4月1日、岡山大学病院に「神経内分泌腫瘍センター」を設立しました。

 

 神経内分泌腫瘍は罹患率が人口10万人あたり6人未満の『希少がん』に分類される悪性腫瘍です。体のさまざまな部分に発生し、消化器領域(消化管・肝臓・胆道・膵臓)がその半数以上を占め、呼吸器領域がそれに続きます。消化器領域を中心として2019年にその病理学的診断基準が整理されています。


 病理分野では形態学のみならず遺伝子情報も踏まえた診断が要求され、その診断が治療法に直結するので病理医と治療医との連携が極めて重要です。画像診断ではCT、MRI、PETに加えてオクトレオスキャン検査で転移の有無、また質的診断を行うことが重要です。

 

 根治治療としては切除が行われますが、根治できない患者さんでも腫瘍量を減らすことに意義がある場合には減量手術が行われます。また、ホルモン分泌が多い腫瘍(インスリノーマ、ガストリノーマなど)には内分泌的なアプローチが必要となります。広範囲の転移を有するなどで切除ができない場合には抗がん剤、分子標的薬、抗ホルモン剤などの薬物療法、放射線治療の一種であるペプチド受容体放射性核種療法(PRRT)、他に肝臓病変への局所治療が行われます。

 

 また、がんゲノム医療や遺伝性腫瘍としての神経内分泌腫瘍への適切なアプローチも必要です。最近では小さな膵神経内分泌腫瘍に対する国内初の内視鏡的な局所治療を岡山大学病院が中心となって行っています。


 これらの診療には経験豊富な複数科の専門医、多職種の医療連携が重要です。岡山大学病院に神経内分泌腫瘍センターを設置することでこの連携をより一層強化し、高いレベルの診療を行うとともに地域医療の核として各医療機関における診療のサポートが可能となります。

 

 どうぞ地域中核・特色ある研究大学:岡山大学と岡山大学病院の取り組みにご期待ください。

 

 なお本件は、2024年5月23日に開催された岡山大学定例記者会見において公開されました。

 

 

 

◆詳しい内容について
 岡山大学病院に「神経内分泌腫瘍センター」を設立~神経内分泌腫瘍診療のさらなる充実を目指して~

 https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r6/press20240523-7.pdf

 

 

◆参 考
・岡山大学病院
 https://www.okayama-u.ac.jp/user/hospital/

 

 

◆参考情報

・岡山大学 学術研究院 医歯薬学域 総合内科学 総合診療医学寄附講座

 https://okayama-u-genmed.com/course/

・岡山大学 学術研究院 医歯薬学域 放射線医学/岡山大学病院 放射線科

 https://radiology.hsc.okayama-u.ac.jp/medical/radiation-therapy/medical01/

・岡山大学病院 光学医療診療部

 https://www.okayama-u.ac.jp/user/hospital/index174.html

 

 

岡山大学病院(岡山市北区)

岡山大学病院(岡山市北区)

 

 

◆本件お問い合わせ先

 岡山大学 学術研究院 医歯薬学域(医)岡山県南西部(笠岡)総合診療医学講座 准教授 堀口 繁[診断・治療全般]
 岡山大学病院 光学医療診療部 講師 松本和幸[内視鏡治療関連]
 岡山大学学術研究院医歯薬学域(医) 陽子線治療学講座 講師 吉尾浩太郎[放射線治療]
 〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1 岡山大学鹿田キャンパス

 TEL:086-235-7219(消化器内科学)

 FAX:086-225-5991

 https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id1230.html

 

<岡山大学病院との連携等に関する件(製薬・医療機器企業関係者の方)>
 岡山大学病院 新医療研究開発センター
 〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
 下記URLより該当する案件についてお問い合わせください
 http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/ph_company/

<岡山大学病院との連携等に関する件(医療関係者・研究者の方)>
 岡山大学病院 研究推進課 産学官連携推進担当
 〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
 TEL:086-235-7983
 E-mail:ouh-csnw◎adm.okayama-u.ac.jp
 http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/medical/

<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
 岡山大学研究・イノベーション共創機構 産学官連携本部
 〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟
 TEL:086-251-8463
 E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
 https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/

 

 岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
 岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
 岡山大学統合報告書2023:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001926.000072793.html

 岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
 岡山大学SDGs~地域社会の持続可能性を考える(YouTube):https://youtu.be/Qdqjy4mw4ik
 岡山大学Image Movie (YouTube):https://youtu.be/RWn63i20xIw

 産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2024年4月期共創活動パートナー募集中:
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002079.000072793.html
   
 岡山大学「THEインパクトランキング2021」総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000072793.html
 岡山大学『大学ブランド・イメージ調査2021~2022』「SDGsに積極的な大学」中国・四国1位!!
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000373.000072793.html
 岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html

国立大学法人岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。また、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞しています。地域中核・特色ある研究大学として共育共創を進める岡山大学にご期待ください

  • 岡山大学 文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に採択~地域と地球の未来を共創し、世界の革新の中核となる研究大学:岡山大学の実現を加速とともに世界に誇れる我が国の研究大学の山脈を築く~

    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001935.000072793.html

 

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002221.000072793.html

 


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【岡山大学】オミクロン株流行期における抗体価とSARS-CoV-2感染の関連

2024-05-25 10:29:32 | 研究全般

2024(令和6)年 5月 24日
国立大学法人岡山大学
https://www.okayama-u.ac.jp/

 

 

 

<発表のポイント>

  • 岡山県備前市に在住または同市内に所在する団体に在籍する成人1,899人を対象として、簡易な検査キットを用いて、2カ月おきに最大5回の抗体価検査(のべ7,934検体)を実施しました。

  • 抗体価が高い方ほど、感染リスクは低くなりました。抗体価と感染リスクの関係は非線形で、抗体価が10,000AU/mL近くになると、感染リスクは大きく変わりませんでした。

 

 

◆概 要
 国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:那須保友)学術研究院医歯薬学域(医)疫学・衛生学分野の賴藤貴志教授と岡山大学医学部の佐々木綾子客員研究員、門脇知花客員研究員らのグループは、備前市に在住または同市内に所在する団体に在籍する成人1,899人を対象として、簡易な検査キットを用いて、2カ月おきに最大5回の抗体価検査(のべ7,934検体)を実施しました。抗体価のデータに、対象者のワクチン接種歴情報や感染情報などを連結して、オミクロン株流行期における抗体価と感染リスクの関連について分析しました。


 期間中に感染した人は423人であり、抗体価が高いグループほど、感染リスクは低くなる傾向がありました。基準となる抗体価区分(2,500 AU/mL未満)と比較して、2,500~5,000 AU/mL、5,000~10,000 AU/mL、および10,000 AU/mL以上の区分のリスクは、それぞれ0.81倍、0.51倍および0.41倍となっていました。抗体価と感染リスクは非線形で、抗体価が10,000AU/mL近くになると、それ以上に高い値の人と比較しても感染リスクは大きく変わりませんでした。

 

 これらの研究成果は2024年4月24日、雑誌「The Journal of Infectious Diseases」に掲載されました。


 これまでも、免疫反応と感染リスクとの関連については報告されていますが、このように大規模に、幅広い年齢層の一般の方を対象にした研究はありません。私たちは、簡便な検査キットを用いて、抗体価が高くなるほど、感染リスクが下がることを明らかにすることができました。SARS-CoV-2感染の既往などの情報も踏まえながら、個人の抗体価を測定することは、今後のワクチン接種の適切なタイミングを検討する際に有用な情報になるかもしれません。

 

 なお本件は、2024年5月23日に開催された岡山大学定例記者会見において公開されました。

 

 

抗体価と関連リスクの関連

抗体価と関連リスクの関連

 

 

◆賴藤貴志教授からのひとこと

 「備前市新型コロナウイルス抗体検査事業」に係る抗体検査にご参加くださった皆様、ご協力ありがとうございました!
 抗体価が高いほど感染リスクが低くなることがわかりました。今後のワクチン接種の適切な時期を決めるために、抗体価を測定することも有用かもしれません。

 

賴藤貴志教授

賴藤貴志教授

 

 

◆論文情報
 論 文 名:Antibody titers and the risk of infection during the SARS-CoV-2 Omicron phase in Bizen City, Japan
 邦 題 名:「備前市における新型コロナウイルス感染症オミクロン期の抗体価と感染リスク」
 掲 載 紙: The Journal of Infectious Diseases
 DOI:10.1093/infdis/jiae207
 URL:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38656998/

 


◆研究資金
 本研究は、「備前市と国立大学法人岡山大学との連携・協力協定」のもと、備前市からの補助金(備前市新型コロナウイルス感染症抗体検査研究事業補助金)を受けて実施しました。

 

 

◆詳しい研究内容について
 オミクロン株流行期における抗体価とSARS-CoV-2感染の関連

 https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r6/press20240523-6.pdf

 

 

◆参 考

・【岡山大学】備前市における新型コロナウイルス感染症の抗体検査に関する研究の実施について

 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000748.000072793.html

・備前市
 https://www.city.bizen.okayama.jp/
・岡山大学病院
 https://www.okayama-u.ac.jp/user/hospital/
・岡山大学病院コロナ・アフターケア外来
 https://www.okayama-u.ac.jp/user/hospital/index377.html
・岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 疫学・衛生学分野
 http://www.unit-gp.jp/eisei/wp/

 

 

◆参考情報

・【岡山大学】岡山県内の感染状況・医療提供体制の分析について(2024年5月17日現在)

 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002217.000072793.html

 


◆参考調査研究レポート
・【岡山大学】新型コロナ情報「小児新型コロナウイルスワクチン接種後副反応調査 中間報告について」(岡山大学疫学・衛生学分野vol.1)を発行
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000687.000072793.html
・【岡山大学】新型コロナ情報「小児新型コロナウイルスワクチン接種後副反応調査 最終報告について」(岡山大学疫学・衛生学分野vol.2)を発行
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000761.000072793.html
・【岡山大学】新型コロナ情報「岡山市におけるワクチンの感染予防・重症化予防効果について」(岡山大学疫学・衛生学分野vol.3)を発行
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001199.000072793.html
・【岡山大学】新型コロナ情報「乳幼児新型コロナウイルスワクチン接種後副反応調査最終報告について」(岡山大学疫学・衛生学分野vol.4)を発行
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001499.000072793.html
 ・【岡山大学】武田/モデルナ社新型コロナワクチン接種後副反応調査〔最終報告〕~男女半々の若い世代を対象とした2回目接種はどのような結果なのか~
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000264.000072793.html
・【岡山大学】武田/モデルナ社新型コロナワクチン接種1か月後追跡調査報告 ~接種1か月後の副反応の有無や満足度を評価~
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000332.000072793.html
・【岡山大学】武田/モデルナ社製新型コロナウイルスワクチン追加接種(3回目接種)後副反応調査 ~中間報告~
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000648.000072793.html
・【岡山大学】武田/モデルナ社製新型コロナウイルスワクチン追加接種(3回目接種)後副反応調査 ~最終報告~
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000798.000072793.html
・【岡山大学】武田/モデルナ社製新型コロナウイルスワクチン追加接種(3回目接種)後発熱と抗体価の関連についての報告
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000918.000072793.html
・【岡山大学】新型コロナ後遺症の原因とされる宿主内持続感染は起きるのか 〜全身性感染と不十分な免疫応答は持続感染のリスク要因に〜
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000778.000072793.html
・【岡山大学】高齢者施設入所者のおよそ1割は予防接種にもかかわらず免疫反応が極めて弱く、対応が必要
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000800.000072793.html
・【岡山大学】コロナ禍に子どもの喘息新規診断率が減少 ~感染症対策による呼吸器ウイルス感染症減少と関連か~
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001081.000072793.html

・【岡山大学】新型コロナワクチン接種後に発現した持続的な副反応の特徴を検討

 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001879.000072793.html

・最期の時を過ごす場所を厚生労働省のデータから解析 ~コロナ禍で病院から在宅へ死亡場所がシフト~〔岡山大学, 飯塚病院〕

 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002072.000072793.html

・【岡山大学】コロナ感染後の長引く症状のすべてが後遺症とは限らない ~コロナ後遺症外来で見つかった内科疾患から~

 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002092.000072793.html

 

 

岡山大学鹿田キャンパス(岡山市北区)

岡山大学鹿田キャンパス(岡山市北区)

 

 

◆本件お問い合わせ先
 岡山大学 学術研究院 医歯薬学域(医)疫学・衛生学分野 教授 頼藤貴志
 〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1 岡山大学鹿田キャンパス 基礎研究棟7階
 TEL:086-235-7173(平日9:00~17:00)
 FAX:086-235-7178
 http://www.unit-gp.jp/eisei/wp/

 

<岡山大学病院との連携等に関する件(製薬・医療機器企業関係者の方)>
 岡山大学病院 新医療研究開発センター
 〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
 下記URLより該当する案件についてお問い合わせください
 http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/ph_company/

<岡山大学病院との連携等に関する件(医療関係者・研究者の方)>
 岡山大学病院 研究推進課 産学官連携推進担当
 〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
 TEL:086-235-7983
 E-mail:ouh-csnw◎adm.okayama-u.ac.jp
 http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/medical/

<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
 岡山大学研究・イノベーション共創機構 産学官連携本部
 〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟
 TEL:086-251-8463
 E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
 https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/

 

 岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
 岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
 岡山大学統合報告書2023:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001926.000072793.html

 岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
 岡山大学SDGs~地域社会の持続可能性を考える(YouTube):https://youtu.be/Qdqjy4mw4ik
 岡山大学Image Movie (YouTube):https://youtu.be/RWn63i20xIw

 産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2024年4月期共創活動パートナー募集中:
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002079.000072793.html
   
 岡山大学「THEインパクトランキング2021」総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000072793.html
 岡山大学『大学ブランド・イメージ調査2021~2022』「SDGsに積極的な大学」中国・四国1位!!
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000373.000072793.html
 岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html

国立大学法人岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。また、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞しています。地域中核・特色ある研究大学として共育共創を進める岡山大学にご期待ください

  • 岡山大学 文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に採択~地域と地球の未来を共創し、世界の革新の中核となる研究大学:岡山大学の実現を加速とともに世界に誇れる我が国の研究大学の山脈を築く~

    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001935.000072793.html

 

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002220.000072793.html

 


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