東京駅からこだまに乗車し、小田原を過ぎてもまだ雨は落ちてこない。
熱海で伊東線に乗り換え熱川を過ぎた頃窓に雨粒が少しついたが、伊豆稲取で下車したときはただどんよりとしているだけでまだ空は泣いていない。
同行の雨男は相変わらず傘を持たず、いつものことと平然とし、ゴールするまでは降らないと断言した。
この晴れ男も当然傘など持たず、雨男と同意見だから仕方がない。
駅前からシャトルバスに乗りどんどん山の上に上がっていき、クロスカントリーコースのスタート地点へ。
着替えて荷物を預けトイレをすませるともうスタート時間、しかしナンバーカードの色でウェーブスタート順番があることをこの時知りすでに遅く、第１ウェーブスタートのオヤジは間に合わないから師匠と同じ15分後の第2ウェーブスタートの列に並んだ。
周りを見ればセーラームーンやら幼稚園児、金目鯛の被り物をした仮装ランナーがたくさん、女性ランナーがかなり多い。
10時第1ウェーブのランナーがスタートし、その15分後アンバサダーの「LiLiCo」のカウントダウンで第2ウェーブがスタート。
草むらを走り石や木の根がゴロゴロしているクロスカントリーコースを上ったり下ったりして、コース内で5㎞ほど走って道路へ出てゆく。
天気が良ければ稲取の海が一望できるロケーションではあるが足場が悪いのでよそ見は危険、道も狭いからウェーブスタートにして分散しないと大渋滞になってしまうのはよくわかる。
道路に出ても上り下りの連続で、8㎞すぎて地獄のはじまりげんなり坂の急坂Σ(-᷅_-᷄๑)
15分先に出た第1ウェーブの遅れた人に追いつくも、これまで師匠と一緒のペースで走ってきたのにこのげんなり坂でどんどん離されてしまう。
ハアハアゼイゼイ心拍数MAX、かろうじて歩いていないくらいにペースダウン、ランナーたちの喘ぎと足音がのどかな山鳥の声に混じる。
10㎞過ぎを折り返してきた師匠とすれ違い、なんとか歩かず坂の上までたどり着きエイドステーションで給水し、スポンジの水を首筋にかけ下りに向かう。
喘ぎ喘ぎ上ってきた約２㎞の坂を下ると、1時間あとにスタートした10㎞のランナーと合流して港へ向かう。
港へ続くひたすら下る坂の沿道にはお年寄りや子供たの声援が待ちかまえ、ハイタッチしながら進むと海に出る。
海に突き当たり海岸沿いの道を15㎞地点へ、波打ち際と言っていい道を進んで折り返ししばらくゆくと、10㎞の小僧とかあちゃんにすれ違う。
風が強くなり波しぶきか霧雨か❓という水滴が顔を打つ。
岬をぐるりと周るようにしてスナックや美容室のある町の裏道をクネクネと進み、神社を過ぎるとホテルの玄関を横切るゲロゲロな激坂‼
死にそうに喘ぎながら上りつめホッとして下ると、海から吹き上げる風に雨粒が混じり帽子が飛ばされそう。
だが路面は濡れておらず応援の人も傘をさしていない。
17㎞を過ぎるとゴールが見えてくるが、そこを素通りしてさらに先へコースは続き、JR伊東線と並行して熱川方面へ向かう道は最後の上り坂。
19㎞の手前で右のふくらはぎがピキッとつった！(◎_◎;)
思わず立ち止まりそうになるがなんとか堪え這うような速度で進むと、折り返して下ってきた師匠とすれ違う。
気の遠くなりそうな海岸沿いの上り坂をなんとか折り返して下りに入ると、左のふくらはぎもピクピクつりはじめる。
だが下りの勢いでそれをごまかしペースを上げると、残り1㎞を切ったところでザァッと堰を切ったように雨が降りはじめた。
くそう、雨男の師匠がゴールしたんだな😒予定通り雨降らせやがった。
ほんの数百メートルでビショビショに濡れてゴールした。
記録、2時間36分49秒、だけど第1ウェーブのスタートってことになるから15分を引いて2時間21分かぁ。
うーん、練習不足、上り坂に弱い・・・。
完走証には「地獄制覇」とあり「またこらっしぇー‼」とあった。
着替えている時に両足がつり、延々並んで無料のキンメ汁で温まり、「LiLiCo」のブースの横で生ビールを駆けつけ一杯飲み、日帰り温泉のチケットを500円で買い、近くの料理屋で刺身定食やらキンメを頼んで再び生ビールを飲んだ。
雨も風も強まり、傘を持たない師匠はコソ泥のようにタオルをほっかぶりし、折り畳み傘はおチョコになって役立たずの中駅に向かった。
駅で宿の送迎バスに乗せてもらって日帰り温泉へ。
すっかり温まってさっぱりし、再び送迎バスで伊豆稲取駅に戻り、駅の売店で帰りの電車で行う酒行のためのビールや酒やつまみを買った。
燃費の悪い我ら師弟は (マラソンが終われば師弟関係は逆転するお約束)ひたすら飲んで帰路に着いたのであった。
翌朝、両足筋肉痛😵
次のハーフマラソンは10月の諏訪湖。
筋トレしなくっちゃ・・・。
