12月に入ってもずっと暖かかったから、まだダウンは1度しか着ていなかった。
でも今朝は起き抜けから寒く、7時になってもあんまり気温が上がってなかったのでダウンを着て家を出た。
駅へ向かう道すがら、マフラーをして背を丸めて寒そうに歩いてる人はスーちゃんだった。
駅で電車を待っている時、建物の陰で小刻みに足踏みしている人もスーちゃんだった。
それを見て、あゝ今年もやっとスーちゃんの季節がきたんだなと白い息を吐いた。
かつてこのブログで何度か書いたと思うが、冷えた朝晩に歯の間からすーっと息を吸ったり吐いたりして寒そうにしている人のことを「スーちゃん」と名付けている。
その貧相な感じにならないよう戒めて背筋を伸ばして
「これっぽっちの寒さは屁でもないぜっ」
てな顔をするように気をつけていたのだが、病んで入退院を繰り返し点滴だけで31日間絶食して体重が40㎏を割るところまで痩せて衰えたときは、とても痩せ我慢などはしていられず、冬は団子のように着膨れしても歯の根がガチガチいうし、夏でも長袖で汗のひとつもかかず、むしろ寒くてクーラーなんて地獄だった。
あれから2年と少し、やっとその状態から脱し、年相応の体になって世のスーちゃんたちを客観的に見られるようになった。
年内最後の女子医大でCT検査と診察を受けた。
「マリコ」先生のあと診てもらっているのは穏やかな感じのオジサン先生で、ちゃんと目を合わせて話してくれるし素朴な疑問にも気さくに答えてくれるので安心だ。
CTの結果我が膵臓ちゃんは悪くなっておらず癌の心配もとりあえずなかったが、素人目で見てもはっきり分かる石が二つほどあって、今すぐどうのということはないけれど今後も経過観察が必要ってことで次回は来年3月の診察が決まった。
病院から出てきた午後は朝の寒さはおさまり、スーちゃんも見なかったしもうダウンじゃなくてもいい陽気になっていた。
今どきのダウンは軽くて温かくて見た目も良いのだけど、昔のダウンはあんまりオシャレじゃなくて着膨れしている人をよく見かけた。
それを見るたびにレッドキングを想像してしまい
あんなダウンは着るまいと思っていたが、もはやダウンなしじゃいられないもんなぁ。
さて、今年も残すところあと22日、この間に店の内装は仕上がり、厨房機器や鉄板も入ってくる予定。
気張れや、ポンコツオヤジ‼️