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お好み夜話-Ver2

府中焼 再発見

「広島焼なんてものはないんだよ!」

 
広島出身の方からそう言われることは今までに何度かあった。
 
その方々の主張は、お好み焼というのは広島の重ね焼きが元祖で、混ぜ焼きの大阪スタイルは亜流だというのだ。
 
まして東京なんかで元祖の広島スタイルを「広島焼」呼ばわりは許せんというわけだ。
 
「わしゃあ地元じゃけぇ、そがいなよび方は好かんけぇのぉ」
 
ということでがんす。
 
そういう時は今までもこれからも「はい、そうですね。あいすみません」というだろうし、誰だって生まれ育った場所で食べたものが一番美味しい元祖なわけで、それに目くじらたてて反論するのは詮無いことではありますが、今では「お好み焼きの物語」や「ソース焼きそばの謎」などなどを読んでしっかり理論武装しちまったオヤジは心の中で「このもの知らずの田舎モンめ」と不遜なことを思ってしまうかもしれず、もしそんないやらしい顔を見てとった方は厳しくお叱りくだされm(_ _)m
 
 
さて、ひとくちに広島といってもいささか広うござんして、同じ広島県のお好み焼でも岡山や島根、山口、瀬戸内海寄りではちょっとづつ具材や焼き方が違っていたりするわけで、このオヤジが最近とくに注目して再開した暁にはぜひやろうと思っている「広島焼」は、備後「府中焼」であります。
 
「府中」という地名は奈良・平安の昔から政務を執る施設が置かれた都市のことで日本各地にあって、東京なら三億円事件で知られた府中市は「武蔵府中」で、広島県には「安芸府中」と「備後府中」があり、このオヤジが最近ハマっているお好み焼は「備後府中焼」なのです。
 
「府中焼」の名はモグランポをオープンした頃から知ってはいたものの食べたことはなく、広島のお好み焼をはじめた頃は岡山県のご当地お好み日生(ひなせ)「カキオコ」のマネゴトをやったりしたけれど、地元のように豪快に牡蠣を入れたらものすごくお高くなってしまうし、あんまりいい牡蠣を仕入れられなくていつの間にかやめてしまった経緯があった。
 
今回「府中焼」をやろうと決意したのは入院中、あまりのヒマさにYouTubeを見ていて「オッ」となって起き上がりすぐにメモしたのがキッカケだ。
 
でも退院後はお好みはおろか普通に食事することすらできなくて、とりあえず調べられるだけ調べて東京で食べられるところを探すだけだった。
 
そして自宅のホットプレートでリハビリキッチンできるようになってから、見よう見まねで「府中焼」を作ってみた。
「府中焼」の特徴は、ミンチ肉を入れて麺をカリッと焼くことで、
薄い生地は広島スタンダード、
キャベツは細い千切りでモヤシは入らず、麺は細い蒸し麺で玉子は生地と具材の中に落として焼く。
 
ソースはオタフクではなく「カープソース」が合う。
 
「カープソース」も店で使ったことはあるが、「広島焼」というとお客さんの方がオタフクと自発的に思ってしまってあんまり活用できなかった反省がある。
 
 
何度か試作をしたのち、やっと「府中焼」を食べにいったのは月一のクリニックの帰り道。
 
胸がちょっと痛む「東京マラソン」10.7㎞のコースの靖国通りに面した小川町1丁目にある、府中市のアンテナショップ「NEKI」でついに実食した。

う〜ん、うまい‼️
 
目からウロコの広島スタイルバリエーション、これはやってみたいと改めて思った。
 
あんまり感心してしまって、写真なんて撮らずペロッと食べてしまいポイントカードをもらって退散したのだった。


で、再開の目処がたった今回ふたたび「NEKI」へ。

ランチどきはサラリーマンで満員御礼、

やはり場所柄さすがです。

鉄板が見える席に陣取り、次から次へ焼いてゆく手際を見せてもらい再確認した。
 
今回はかあちゃんと二人で行き、

かあちゃんは「肉玉青ネギのせ」1,100円を。

オヤジは「肉玉そばチーズあぶり+あぶりネギマヨ焼き」1,100円をオーダー。
 
カリッ、フワッがよく合い、モヤシが無い分食感が軽くペロッといけちゃう。

「カーブソース」のお皿にまごうことなく「カープソース」😋
 
ああ旨かった、勉強になった、ご馳走さま。


というわけで、モグランポ再開に向けてこれからも試作を繰り返し、来年1月のオープンには提供できるように精進しますのです、はい。

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